写真生活、お役立ち

2024年7月21日 (日)

湯気の向こうに技術が見える。(笑)

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料理の撮影で求められるのが「シズル感」ってやつ。日本語っぽいですけど実は英語で「sizzle」。
辞書には食材が焼けるときのジュージューという音などって説明が出てますが、調理撮影の世界では食欲をそそるとか、思わず食べたくなるたまらん感じを指すので、ハンバーグを割って肉汁ジュワ~とか、キンキンに冷えたグラスの水滴だとか、鍋物の湯気モワ〜ンなんてのもシズル感のひとつ。
その湯気ですけどドライアイスを使ったり、アイロンのスチーマーや加湿器にホースを付けて改造したり、いろいろな技がフィルム時代からあったのですな。
その後デジタルになって撮ったその場で確認できるのでとってもスムーズになりましたと言いたいところですけどね、現実はその逆だったわけで。
立ち会いに来られた客先のご担当者様もその場で確認するので、周り全員がOKでもその方が「う~ん」って言ったら撮り直し。
湯気はこちらの思い通りに上がりませんから、OK出るまで撮らされるので終りが見えない、カット数はどんどん増える、かと言ってその分を請求できないというジレンマ。
ただでさえデジタルになって撮影単価が低くなっているのに労力だけ増えて儲けに繋がらないのですな。で、その救世主がフォトショップの画像処理でした。
別撮りしてある湯気の写真と合成するのですけど、どんな湯気でも自由自在に加工でき後から足せますから、極端な話冷めた状態で撮っても「湯気は画像処理で足しときますんで」でOK、おかげでずいぶんスムーズになりましたよ。
今回その湯気のストック写真を実家スタジオで撮ってみました。ネットのフリー素材でもいいのですけど、自分用にオリジナルで撮っておこうかと、料理写真に使えますからね。

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合成用素材写真なのでバックは黒、近江ベルベットの「ハイミロン」って漆黒の布を吊るして背景に。
背景がライトの影響を受けないように、70〜80cmぐらい間隔を開けた手前に撮影台、その上にカセットコンロとフライパンをセット。フライパンを使うのは底面積が広いほうが湯気ボウボウになりやすいから。
ライトはデュフューザー越しにストロボを左やや後ろから当てて半逆光ぐらいに。その手前にカメラ、ピントはフライパンの手前1/3のところに合わせて固定。
カメラのストロボ同調速度を考えてシャッターは1/125秒に、遅いと動く湯気がブレるのよ。絞りはF8〜11になるように光量を決めるのですけど、クリップオンストロボ2灯でも弱いので感度を上げて対応しました。とはいえ黒バックは高感度でノイズが出やすいのでISO800で。
さらに湯気がよく分かるようにエアコンで室温を目一杯下げておきます。撮影準備ができたらお湯を沸かしてスタート。
湯気の出方を見なくてはなりませんから雨戸は閉めましたが室内光は付けたまま、ストロボ撮影ですから影響を受けにくいですし、黒バックに湯気なのでほぼモノトーンですから大丈夫。
グラグラ沸いてきたら火を止めエアコンも切ります、火が付いたままだと湯気ってすぐ消えるし見えないので必ず火を止め、その瞬間からボウボウと上がるのをパシャパシャ撮っていくのですな。湯気の出が悪くなったらまた沸かして撮るを繰り返し。
湯気ってこちらの望み通りには上がってくれませんから、多めに撮っておいて良いのだけ残すわけで。

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お店でipadで撮った写真に合成してみたらこんな感じになります。分かりやすくするためやや過剰に湯気ボウボウにしてみました、湯気があるだけでずいぶん美味しそうに見えるのがお分かり頂けたかと。
合成手順は書きません、難易度が高くないですし「Photoshop 湯気 合成」で検索したら、やり方がたくさん出てきますから調べてみてください。

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2024年7月20日 (土)

空に太陽がある限りって歌じゃなくて自然光の話。(笑)

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地球はお天道様ひとつで照らされているのですけど、その光が地球の大気を通り拡散されるので隅々まで明るくなっているのですな。
お日様ひとつでこの世は明るいわけで、悪いことした人に「お天道様が見てますよ」なんて言うのは隅々まで光が届いているところから来たのかもしれません。
そんな隅々まで届く光を写真の世界では「自然光」って呼んでます。自然の光だから自然光という意味だけでなく、この光で撮った写真が一番自然に見える、感じられるってところからもそう呼ばれているのでしょうね。
プロカメラマンのライティングを見ていると、ストロボなどの人工光を使っても自然光で撮ったような雰囲気といいますか、自然さを演出してたり、ライトを使ってるのが分からないぐらい上手な方がたくさんいます。
このあたりがプロフェッショナル、ベテランの持ち味、簡単そうに見えるからって真似してもそうは簡単に撮れませんよ、ライティングは奥が深いですからね。(笑)
自然光が一番なのだったらなんで自然光で撮らないのって話ですけど、自然の力は人間がコントロールできないですし、またそれを再現できないところがあるからですな。
晴れと雨や曇りの日では光の質が変わりますし、色温度は朝日、日中、夕暮れで全然違ってきますから安定した同じ光で撮り続けることはできません。
さらに季節によって太陽の位置は変わりますから、もうちょい高めなんて思ってもできない、つまり昨日と同じライティングでは撮れないと言いますか、スタジオのように再現できないわけで。
とはいえストロボもLEDライトも持ってない、買うつもりもない、そもそも知識が無いので使いこなせない場合、お家フォトやテーブルフォトはお天道様頼みと言いますか、これしか明るく照らしてくれるものは無いわけですから、お日様と仲良くするしか無いのですな。ま、ぶっちゃけ言いますと、陽の光の入ってくる窓があればほぼ何でも撮れるのですけどね。(笑)
このブログの掲載写真は中華機材を揃えだした数年前以前は、パソコン机の上をメインに、家の中の色々なところで自然光だけでほぼ撮ってました。写真の仕事をしていたので、どうしてもセットを組まないと撮れない場合は職場で仕事の後に借りて撮ればいいかと考えていたのですな。
それで困りませんでしたし、職場を借りたのは結局1度だけ。ブログのタイトルバナー用のキヤノンNewF-1を撮った時でした、黒デコラ板をバックに神戸港の景色とタイトルが入るのを考慮してカメラを俯瞰で撮るのは自宅ではどう逆立ちしても無理でしたから。(笑)
それ以外は自宅で撮ってましたよ、必要なのは三脚とレフ板数枚だけですから実にシンプル。天気の良い日の10時から14時ぐらいの時間帯が撮りやすくて狙い目。にしきのあきらさんの昭和歌謡じゃないけど、空に太陽がある限りほぼ撮れます。(笑)
カメラの手ぶれ補正があるから三脚はいらないって方でも、何かと便利なレフ板は持ってて損はないかと。簡単に自作できますから作ってみてはいかがでしょうか。
過去記事にレフ板の作り方を書いてましたので興味のある方はどうぞ。

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2024年7月 7日 (日)

撮影用品自作ノススメ、背景用にリバーシブルな木の板。

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以前、表裏両面とも着ることができるリバーシブルの上着を持っていたことがありますが、アレって出かける時と帰る時で違う装いにできたりして面白いですな。片方を汚してしまっても反対返して着てしまえば分かりませんし。(笑)
表裏のある人間は困りますが、撮影用背景は表裏があると便利ってのが今回のお話。
勤めていたスタジオには実に様々な背景に使えるものが用意してありました。定番のデコラ板(メラミン化粧板)はもちろん壁紙もよく使ってましたな、安くて種類が多いのでね。オジサンも個人的に何種類か買い求めて使ってますよ。
木の板もよく使います、セリアで売っている「木板 焼き目付」という桐の板の表面を焼き目でダークな色合いにしてあるものは、何枚か並べるといい感じの背景になります。長さ45cmで幅違いが何種類か売ってて、12cmと15cmのものをそれぞれ6枚ずつ購入して使用していますけど、壁紙と違って本物の木なのでリアルさがイイですな。使わない時は片付けやすいですしね。
で、これと同じ木の板を並べるタイプの背景をリバーシブルで作ってみました。なるべく安く作りたいのでホームセンターで端材を調達。材木売り場の隅っこで、中途半端なサイズの材木の切れ端が、箱に放り込まれて安い値段で売ってるアレですな。
その中から大きさの揃った木目のきれいなSPF材を選んで買いました。長さ60cm×幅9cm×厚み2cmで1枚150円、6枚で税込み972円なり。
SPF材っていうのは北米産針葉樹のスプルース(Spruce、トウヒ)、パイン(Pine、松)、ファー(Fir、もみの木)の頭文字を取った名前でツーバイフォー住宅や家具に、DIYでもよく使われる木材だそう。この木目を活かせばきれいな木の背景が作れるんじゃないかと考えたわけで。
買ってきた板の厚みのちょうど半分のところに鉛筆で線を引き、それに沿ってマスキングテープを貼り片面を保護、マスクしていない面にペイントをしました。
木目を生かすペイントには普通ステインと呼ばれる着色剤を擦り込むように塗るのですけど、ホームセンターで売ってるのは量が多くてお値段もかなり高め。なのでネットで調べたところ評価の高かったセリアの「VARNISH」という水性ニスに決めました、色はメープルをチョイス。
さっそく塗ってみたのですけど、ムラになりにくくてスゴク塗りやすいニスですな、これで税込み110円でしょ、人気があるわけが分かりましたよ。

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で、一日空けて2度塗りして十分乾燥してからマスキングを剥がして完成。片面がメープルな感じの赤味がかった明るい茶色、もう片面は何も塗ってないので針葉樹の白い地肌のままのリバーシブルに出来上がりました。
これを背景に撮ってみたのが下の写真です。同じ木材ですけどずいぶん雰囲気が変わるのがお分かりいただけるかと。茶色と白を互い違いに並べても面白いかもしれませんな。(笑)

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2024年6月23日 (日)

撮影用品自作ノススメ、アームを作ってみた。

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撮影用品や撮影機材と言われるものの中には、こんな物がこんなに高いのってブツがあります。
専用品なので足元を見た価格と言ってしまうと怒られますな、ちゃんと材質や加工などにこだわったプロが仕事で使う道具ですから、ホームセンターや100均で売ってそうに見えても根本的に違いますからね。
だけどそこにお金をかけてまでって気持ちが湧いてくるのも事実。実際プロの現場では自分で道具を作ってしまうことって多いのですな。
プロカメラマンってのは工作好きや上手な方が多いと言いますか、ほとんどそういう方ばかりだと思ってもいいぐらい、オジサンが一緒に仕事をしたことのあるカメラマンも全員そうでした。みんな手先が器用でしたな。
で、オジサンもそういうのを見習ってと言いますか、工作は大好きなので実家スタジオ用の道具を作っていますよ。お金をかけずに無いものは自分で作ってしまうのは工作好きの基本ですし、コレが無いと撮れないのかって自問自答して自作した方がいいものは自作。
知恵を絞ってなんとかするのが「プロジェクトX」的解決策と思っているので100均ショップとホームセンター詣でが最近加速中。ホームセンターの店員さんとはもうお友達、近所のダイソーとセリアも馴染みになってます。(笑)
もちろん自作が割に合わないと言いますか、かえってコストが掛かってしまうようなものには手を出しませんし、作れないものは格安中華機材で調達したり、ホームセンターで見つけた他のものを流用したりします。
売り場でコレ使えそうってものを探すのも楽しいわけで。なので創意工夫と手作り感のある秘密基地のような実家スタジオを目指したいなと、オジサン遊んでるなぁ。(笑)
で、さっそく売り場を見ていて思いついたのが撮影用のアーム。金属製の棒の両端に三脚ネジなどでおなじみの1/4インチカメラネジが付いているというシロモノ。これをクランプなどでスタンドに取り付ければ色々な場面で使えるのですな。

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カメラを付けると俯瞰撮影がしやすくなったり、ライトやストロボを付けたり、デュフューザーフィルムや背景紙を吊るしたり、応用範囲が広いのでどんなスタジオでも何本か常備している定番の撮影用品。
まずはこれを自作しました。直径13mm厚み1mmで長さ1mのアルミパイプ、カメラネジと同じネジピッチの1/4インチで長さ285mmの寸切ボルト、1/4インチで長さ30mmの長ナットを調達。

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寸切ボルトはそのままでは長すぎるので金ノコで適当な長さに切って使います。オジサンは6等分したのでアーム3本作れますよ。
まずアルミパイプに長ナットをはめ込むのですけど、パイプに入りそうで入らない微妙なサイズだったので金槌で打ち込んでみたらしっかり固定できました。そこにエポキシ接着剤を流し込み、切った寸切ボルトをねじ込んだら完成。
難易度なんて言うレベルじゃなかったですな、楽勝でしたよ。これに味をしめて色々作ってやろうかと目下考え中。
紅麹サプリでエライことになった小林製薬のキャッチコピーじゃないですけど「あったらいいなをカタチにする」のが自作の醍醐味ですからね。(笑)

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2024年6月15日 (土)

センサーの手入れどうしてますか?

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ある日のこと撮った写真をパソコンで確認したらゴミが。複数の写真の同じ場所に影のように写っていたので、これは紛れもなくセンサーにゴミがくっついてるなと。
さっそくブロアーで吹き飛ばしてみましたが取れなかったのですな。これはもうセンサークリーニングしかありません。しばらくやってなかったのでこの際だから手持ちの3台を一気にクリーニングしましたよ。
センサークリーニングって万人にお勧めできるものではありません、センサーを傷付けてしまってはカメラが終わりですからね。
スキルや自信の無い方はメーカーのサービスセンターでその道のプロにやってもらってください。料金はそれなりに掛かりますけど、自分が出来ないことをやってもらうのですから当たり前ですよ。
フィルムカメラのように毎回フィルム代と現像代という出費がかさむわけじゃ無し、バッテリーの充電代ぐらいの低コストで写真を楽しめるのがデジタルカメラですから、プロのメンテナンスでお金がかかることや、料金が高いなんて言ってはいけませんな。(笑)
で、オジサンはお金も無いし、サービスセンターは遠いし、料金が高いって思っている罰当たりなデジカメユーザーなので、自己責任で自分でやってます。センサークリーングって、それ自体はそんなにややこしいものではないのでね。

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必要なのは無水アルコールとクリーニングペーパーと平たい竹串。無水アルコールはドラッグストアで買えます。消毒用はダメですよ、アレは消毒効果が一番高くなる70%程度の濃度になるように水分が混ぜてありますからね、水気の全く無い「無水」じゃないと精密機器には使えません。オジサンはそれを「ハンドラップ」というワンプッシュで適量取り出せる容器に詰め替えて使ってます。
それからクリーニングペーパーは「シルボン紙(ダスパー)」って毛羽立たない特殊な紙を使います。これでセンサーもレンズも両方いけますよ。ヨドバシなどの大きなお店じゃないと置いてないのでネットで買うのが手っ取り早いかと。
オジサンも数年前にネットで2束入りを買ったのですけど1束500枚なので一生分ありますな。(笑)で、このペーパーにホコリが付いては意味が無いですからフリーザーバッグに小分けして密封保管、使う分だけ出して使ってます。
竹串は100均で買った、つくね用の平たい串の先を削ってマイナスドライバーのように薄くしたものを使ってます。割り箸を削っても作れますよ。

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ここから先クリーニングの実際についてはオジサンの文章よりニコンさんのサイト内にある「カメラのお手入れの基本」ってところを見ていただければイイかと。動画もあるので分かりやすくセンサークリーニングを学べます。
で、実際のクリーニングですけど、まずカメラを外に向けて絞り込んで空を撮影。その写真を見て汚れ具合を確認後、センサーを無水アルコールで拭いて、再び空を撮影し汚れの取れ具合を確認するという流れ。最初の確認であまりにもゴミだらけで愕然としましたな。(笑)

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掲載写真はクリーニング前のゴミだらけ状態と、2回拭いた後のきれいになった状態。ゴミが完全に無くなるまで神経質に拭くのもなぁって思っているので、写りに影響が無い程度といいますか、撮った写真を見て分からなければOKとしています。
もし自分でやってみようって方はあくまでも自己責任で。オジサンも最初、失敗したらどうしようってビビってたので、当時もう使ってなかった古いEOS Kiss X2で練習してから挑みましたよ。それ以来何度もやってきたので今では慣れたもんです。(笑)

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2024年6月13日 (木)

ブツ撮りの撮影台って、実は高さが重要なのよ。

実家の一室をスタジオにするミッションが進行中でありますが、我が家と実家の両方で撮れるようにと考えているので、機材を分散して少しずつ運んでいます。
我が家の狭小押入れスタジオは小さな物の撮影用にまだまだ使いますが、広い方が使い勝手がイイのでね、この流れから行くと、いずれ実家スタジオがメインになるでしょうな。(笑)
で、今回は「撮影台」の話。商品撮影をしているスタジオでは三六判(サブロク判、90×180cm)の大きさの合板を「セットホース」という通称「馬」とカメラマンから呼ばれている台(脚)の上に乗せて使うのが一般的。
この幅と奥行きがあるとさまざまな商品撮影に対応できるので王道のセット。だけどコレを実家の8畳間に作るわけにはいきませんよ、完全に業務仕様ですからね。(笑)
ま、3.6m四方の8畳間ですから組めなくはないですが、ライトやディフューザーに三脚を立てるスペースが周りに必要なので現実的ではありませんなって、そんな本気出してアンタ何目指してんねんって言われそう。(笑)
で、吟味した結果、今の押入れスタジオの奥行き80cmよりも長い幅90×長さ120cmに決めました。ホームセンターで三六判のベニヤ合板をカットしてもらえば、長さが120と60cmの2枚になるので小さい方は小物撮りに使えますしね。(笑)
で、本題はここからなんですよ。実は撮影台の高さって大体60cmが基本になっています。商品や撮る物を並べるのなら、もう少し高い方がやりやすいですし、今使っている押し入れスペースも高さが85cmありますから屈まなくてもOKなのですけどねぇ。
じゃあナゼ60cmが撮影台の高さの基本になっているかと言うとカメラ位置の問題なのですな。撮影台が高いと、その分カメラも高い所にセットしなくてはなりません。
カメラが高いと脚立や台の上に乗ったり降りたりしなくてはなりませんし、三脚も高さのいける、デカくてしっかりしたのが必要になります。我が家の押入れスタジオが限界なのはその辺の事情もあるのですな。
三脚は伸ばして足が開くとその分接地面積が必要になりますから、四畳半で目一杯開いた三脚ってホント立てる場所が無くてねぇ。さらに真上から撮る「俯瞰撮影」はほぼできません。(泣)
低い撮影台って天板と脚の間に角材を噛ませて、かさ上げして高くするのは簡単なのですけど、ハナから高い撮影台は低くできませんから、物撮りの世界で撮影台の高さ60cmが基本というのが、お分かりいただけたかと、なのでココはガチでこだわりたいオジサン。(笑)
ただセットホースはプロ御用達ですから高くて「銀一プロショップ」で60cm高さのMサイズが2脚1組で税込み25,300円、「ソーホース」という作業台用の似たようなのは、数千円から売ってて安いのですけど、高さが80cm前後のものしかなくて論外。(笑)
で、それに代わるものがないかと探した結果「ワークレッグ」という大工さんや内装工事の職人さんが使う簡易組立台にたどり着きました。

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通称「ペケ台」なんて呼ばれてて切り込みの入った2枚の板をX字型に組み立てて上に天板を乗せるというシロモノ。近くのホームセンターで58cm高さの中サイズが税込み3,289円って、もうこれでエエですやん。
ついでに三六判のシナベニヤ合板、厚さ12mm税込み6,589円を120cm長さにカット加工してもらいました、エリア内なら5,000円以上の買い物で無料配達だそうでお願いしましたよ。(笑)
届いたワークレッグを組み立ててみました、コレ見たことある方も多いかと、こんな感じのブツです。使わない時はバラしておけますし、天板乗せても安定しててこれイイかも。ともあれ撮影台ができるとスタジオらしく見えてきますな。(笑)

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2024年1月27日 (土)

銀一のグレーカードでホワイトバランスは裏だぞ。

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グレーカードやカラーチェッカーなんて商品は、デジタルカメラの普及とともに認知されるようになったのでしょうね。
元々ホワイトバランスや正しい色再現のために使うものなのですけど、ネットで検索すると、定評のあるメーカーのものから、いかがわしさプンプンの聞いたこともないものまでずらずら出てきますな。
オジサンは仕事ではグレタグマクベス社のカラーチェッカーを使ってましたけどアレは完全業務用、個人では高くて買えませんしそこまでの必要は無いかと。(笑)
それに代わるものとして、プロ御用達の銀一スタジオショップから発売されているオリジナル商品「銀一シルクグレーカード Ver.2」というのがあります。販売価格は税込み2,200円、Amazonでの購入時価格は1,945円でした。今まで使っていたのがボロボロになってしまったので新しいのを買ったわけで。
定評のある定番商品なので、プロカメラマンで持ってない人はいないのじゃないかと思いますね。サイズはA4判で2枚入ってます。
表面は反射率18%の濃いグレーで露出測定用、裏面は反射率50%のライトグレーでホワイトバランスを正しく測る用、両面ともシルクスクリーン印刷なので劣化や退色が少ないのが特徴となっています。値段を見て高いと思われるかもしれませんが、業務用のカラーチェッカーは1万5千円ぐらいから上の価格帯なのを思えば格安かと。(笑)
で、ネットを見ていると、このカードの使い方を間違っている方がプロ・アマ問わず結構いるのですな。これが正しい使い方なんて堂々と間違ったことを書いてるブログもありましたし。(笑)
実はこのカード、濃いグレーの表面はあくまでも露出測定用、反射率18%ですから撮影場所の光をこのカードに当たるようにかざして、そこをカメラで測光すれば露出が分かるというもの。ところがこちらの面でホワイトバランスを測定している方が結構いらっしゃるのですな。
本来は裏面の反射率50%の明るいグレーの面がホワイトバランス用なのですけど、それを知らないようで、知らなかったことを正直にYou Tubeで言っちゃってるプロカメラマンもいました。(笑)
そもそもなんでこういう事になっちゃったのかと言うと、中に入ってる取扱説明書にはその辺りの説明が全く無いからではないかと。「Ver.2では、グレーバランスの精度を向上させるため裏面をライトグレーとしました。」としか書いてない。
だからどうすんのってところのホワイトバランスに関する記述や使い方の説明が全く無いわけで、反射率が50%のライトグレーというのも使い方に関しても、銀一の商品ページやスタッフブログを辿って見ないと分からないというダメダメぶり。
プロ御用達の銀一スタジオショップなんだから、買うヤツはそんなこと知ってて当然でしょうがってエラそうな感じがちょっとしました。(笑)
ともかくこのグレーカードVer.2をお使いの方は、正しいホワイトバランスを測定する際には明るいグレーの面で測ってくださいね。

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2023年11月26日 (日)

オートホワイトバランスが迷う場面。

撮ろうとしているものに当たっている、日差しやライトなどの光の色合いを測って、その偏りを補正するのがホワイトバランスの役目。要するに夕日のような真っ赤な光が当たっていようが、青や緑のライトが当たっていようが、それによる色合いの偏りを自然な色に補正してくれるわけですな。
デジタルカメラやビデオカメラの「マニュアルホワイトバランス」って機能で、最初にその場の光が当たっている白い紙や専用のグレーカードを写して、その情報をカメラに教え込むことで補正が効きます。
漫才コンビ中川家の取材ビデオカメラマンのコントがあるのですけど「ハイ、白撮るよっ」って言いながら登場します。「白撮るよ」と言うのは業界の言葉で「ホワイトバランスを合わせるよ」って意味。聞いたアシスタントは白い紙持って来てカメラの前でかざすわけですな。
このホワイトバランスをカメラが判断して自動でやってくれるのが「オートホワイトバランス」。デジタルカメラを買ったばかりの初期設定は大抵この設定になってますし、取扱説明書にもオート推奨や「通常はこのままでご使用ください」なんて書いてあります。
もはやこういうことを裏でやってくれていることすら知らないぐらいオートが当たり前になってますから、誰も意識してないどころか「それ何?」って世界じゃないかと思いますねぇ。(笑)
ところがどっこい、このオートホワイトバランスも万能ではありません。おかしな判断をすることが時々あるのですな。オジサンは富士フィルムさんに乗り換えてから何度かコレに遭遇しています。
以前使っていたキヤノンさんのEOSシリーズではほとんど経験がないと言うか、記憶に残るほどじゃなかったので、ほぼ無かったという感じだったのですけど、富士フィルムさんでは何故か遭遇率が高いわけで。
早い話同じものを撮ったのに色が違うのですな。構図が変わったり寄ったり離れたりで色合いがかわるという。ホワイトバランスを固定しているとなりません。例えば晴れた日に「お日様マーク」にしていて遭遇したことは無いのですけどね、オートにしていると時々起こります。
どういう場面で起こるのか、撮った写真を見てみるとどうやら同一色が画面いっぱいになるような場面だと迷うみたい。実際撮ってみたのが下の写真です。
メガネ屋さんの看板は「BAL」って文字が入っているのが本来の見た通りの色なのですけど、それを黄色の色が画面いっぱいになるようにアップで撮るとおかしな色に変わってしまってます。斜めから撮っても黄色の面積に引っ張られるのかやっぱりおかしな色合いになってしまうという結果でした。

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もう一つはベトナム料理やさんの店頭に立っていたアオザイを着たマネキンの服の色。日陰の路地なので青みがかったほうが本来は正しいのですけど、オートホワイトバランスが「コレぐらいがキレイなんとちゃいますか?」って補正してくれたのが鮮やかな方。こうなると現場の状況をちゃんと記憶してないとどの色合いが本当なのか分からなくなりますな。

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そんな経験もあってオジサンはフィルムの時代のテイストを再現したい人なので、ホワイトバランスは基本的に「お日様マーク」の太陽光をデフォルトにしています。お家フォトや物撮りでは必ずマニュアルホワイトバランスで、そのつどグレーカードで設定していますよ。
ちなみに富士フィルムさんのオートホワイトバランスがダメダメなのじゃなくて、精度が上がった分余計な判断をしてくれているのだと解釈してます。
オートは万能じゃないし、やっぱり現場をちゃんと見てないとだめってことでしょうなぁ。(笑)

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2023年8月26日 (土)

蛍光灯カバーを撮影用に。

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天井の蛍光灯が壊れて、LEDライトに変えた話を少し前に書きました。蛍光灯の機器は処分しましたけど、その際に蛍光灯に被せるドーム型の白色のカバーを見ててこれ撮影に使えるかもって閃いたのですな。ドームの一箇所に穴を開けてそこから撮るわけで。

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実は同じような撮影用品が売っています。宝飾品や腕時計、スプーンや金属製の球形の物など周りの景色が映り込んでしまうブツを撮影する際に使うもので、ドーム型や円筒形のものがプロ用スタジオ用品として売っています。結構高価なのでカメラマンはディフューザーフィルムを使って自作したりしてましたな。
例えば真珠のネックレスの撮影なんて並んだ一粒一粒にスタジオの景色や、撮ってるカメラマンの姿が映り込むので、デュフューザーフィルムで囲いまくって隙間からレンズを覗かして撮ったりしてました。ブツは小さいのに結構大掛かりなセットが必要で、セットを組むのも大変でしたな。さらに後からPhotoshopで余計なモノを消していくのですけどこれも大変、やっててうんざりしましたよ。(笑)
手間がかかる割に頂けるお代は他の撮影と変わらなかったりしますから、後処理が楽になるように撮影の際に創意工夫してたのですな。プロカメラマンでそういう撮影用の道具の作り方を動画で公開しているのを見たことがありますけど、やってることは大体同じ、皆さん同じ苦労をしているのが分かりました。(笑)
で、この蛍光灯のドーム型カバーを見ていて、レンズを通す穴を開ければ同じようなものが作れるのじゃないかと思いついたわけで。さっそく工作開始、ところが結構手こずりましたよ。簡単に考えていたのですけど思った以上に手強くてヘタに力を入れると簡単に割れてしまいます、実際ヒビが入りましたしね。でもなんとかマクロレンズを突っ込めるぐらいの大きさの穴を開けることができました。
被写体までの距離とマクロレンズの画角を考えるとドームの大きさの割に撮れるブツはそんなに大きな物は撮れませんけど、コレを被せるだけで写り込みを最小限にできるだけでも良かったかと。

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作例に手頃なものがないかと、試しにアンティーク腕時計をドームの有無で撮り比べてみたのが下の写真です。無しだと時計の下の部分にオレンジ色が映り込んでいますが、これはその時オジサンが着ていたTシャツの色です。ドームを被せて撮るとそういうのが全部なくなるわけですな。(笑)

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もっと使い込んでみる必要があるとはいえ、概ね使えそうって印象でした。それなりの大きさがありますから仕舞っておく場所も必要ですし、そんなに使用頻度は高くなさそうですけど、あれば便利かと。こうなるとこれを使えるようなものをもっと撮らなくてはなりませんな。(笑)

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2023年7月 8日 (土)

撮影演出用品って、何かと必要なんですよ。(笑)

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日々目にする莫大な量の写真、街を歩けば看板には写真ですし雑誌や新聞にパンフレットなどの印刷物にも写真。写真を見ないで生活するなんて無理なわけですけど、そんな中で広告写真ってのは必ず何らかの演出がされています。
逆に言えば演出のない広告写真はありえないわけで、例えば撮影時にレフ板当てるのもライトを補完して暗部を明るくする演出ですから、より良く見せるための何らかの味付けがされているのですな。
商品撮影や料理イメージ、シーン撮影ではそのためのテクニックが色々ありましたよ。ビールの細かな泡があふれそうなシーンだとか、ピザのきれいに伸びてるチーズ、お好み焼きのソースが鉄板に流れ落ちてジュワ〜なんてやつね。(笑)
テクニック以外で必需品だったのが演出用品。画面上でメイン商品を引き立たせたり、季節感を連想させるような品々ですな。お正月のおせち料理の撮影で、重箱の後ろにあしらわれる南天の葉だとか、お屠蘇の器なんてのがそう。
ひな祭りのちらし寿司の後ろに、造花の桃の花をぼかして入れたりなんてのもありました。シーズン物写真って、本来の季節の3ヶ月以上前に撮影するので実物の桃の花は当然咲いてません。撮影用植物をハウス栽培している専門業者もあったのですけど、お高くてお客様のOKが出なければ買えませんでしたよ。それに出来の良い造花のほうが本物っぽかったですしね。(笑)
量販店やカタログショッピング、ギフトカタログなどの撮影を長く請け負っているスタジオなら、その手の演出用品のために一部屋用意しているぐらいの物量は持っていると思いますよ。
シーン撮影は料理だけじゃありません、文房具の撮影で商品は筆記具だったのですけど、学童用の筆記具には学習ノートや消しゴム、下敷き、筆箱などを演出用品にして宿題やってるシーンを。ビジネスマン向けの筆記具にはシステム手帳やスマホ、ノートパソコンなどで仕事出来る奴ってシーンを演出してました。(笑)
なのでこの先広告写真を見た時にはメインの商品以外の所に目を向けていただければ面白いかと。住宅やインテリア関係の広告ですとリビングの棚にウソっぽい百科事典や間抜けなオブジェが並んでたりしますし、掃除機やモップ、クリーナー系の使用シーン広告では信じられない量のホコリや汚れが対象物に付けてあったりします。
そんなに汚れるまで掃除をしない家なんてあり得ませんから演出の度が過ぎてますけど、商品に興味を持ってもらうための演出ですからこれも有りかと。(笑)
オジサンもお家フォトやブツ撮り用に使う演出用品は色々用意していますよ。まず100円均一ショップは外せませんし、ホームセンターや雑貨屋さんでは、コレ使ったらどんな雰囲気で撮れるだろうって目で商品物色してしまいますな。

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他にも手持ちのクラシックカメラやフィルム時代の写真用品に期限切れフィルムは、フィルムが高くて買えなくなってからはもっぱら演出用品として活躍してもらってますし、集めてた古いものを断舎離する際、演出用品になりそうなものを選んで温存しました。
演出用品ってたくさん持ってるからイイ写真が撮れるわけじゃないですけど、無ければ写真の間が持たなかったり殺風景になったりするので必需品だと思っていますよ。

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