立ち飲み百景62 ピンピンコロリ希望。(笑)
行きつけの酒場は、オジサンと同じ年配の方や高齢の方が多いので、終活が会話のネタになることがあります。皆さん酒飲みですから、いったいいつまで、こうして楽しく飲みに来られるかってところが話題の中心になるわけで。(笑)
今までですと、時々お見かけしていた方が、急に来られなくなったりすると「もっとエエ店見つけて、そっち行っとんちゃうか?」なんて言ってたのが、最近は「入院しとんやて」だとか「亡くなられてはった」何てのもチラホラ。
長年常連で何度もお見かけしていたとはいえ、実はどんな人なのか名前も知らないなんて方もいるので、そうなると見かけなくなったら完全に消息不明。安否確認さえできません。お店としては、新しく若いお客さんも増えているわけですから、賑わいは変わらないのですけど、長くお見かけしていた方が、歯抜けのようにじわじわと戦線離脱していくのは寂しいものがありますなぁ。
いずれ自分もその順番が来るわけですから、これからは一杯一杯に感謝をしつつ、味わって飲まなくてはなりませんな、お酒に失礼があっては酒飲み失格、バチが当たります。(笑)
ま、酒場で一杯やりながらの終活話って、一生お酒のやめられない常連といいますか、ダメダメな方ばかり集っているわけですから、飲んじゃうと調子が出ていつも通り、いかにして「ピンピンコロリ」で終われるかなんてので盛り上がってますな。(笑)
ご存知かと思いますが「ピンピンコロリ」って、病気に苦しむことなく、元気に長生きして、寝たきりになったりせずに、コロリと最後を迎えることで、誰しもが頭に描いている、出来ればこんな風に死にたいって理想の形を表している言葉、略して「PPK」なんて言うそうですけどね、オジサンの祖父がそうでしたよ。
前日まで散歩したりいつも通りだったのですけどね、翌朝祖母が起こしに行ったら亡くなってたという。寝てる間に自然死したようで、かかりつけのお医者さんも「見事な大往生ですな」って言ってたのを覚えています、死んでるようには見えませんでしたからね。きっと、こういうのは稀というか、望んでもなかなか思い通りには行かないと思います。
ところが往生際の悪い酒飲み連中は、自分の酒飲み人生で迷惑をかけてきたことなんか棚に上げて、美しいくたばり方に憧れるという。(笑)「絶対無いわ、アンタら全員地獄に直行やで」って、他のお客さんや大将ににツッコミ入れられて、くたばり順まで決められても、それを肴にまだ飲んでるんですから、まだピンピンコロリどころか、あの世も迷惑がってお迎えが来るには早いようで。(笑)
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