レンズのこと

2022年6月26日 (日)

TTArtisan 40mm F2.8 MACROの活躍の場は?

_t313598_blog

現行マニュアルマクロレンズの中では一番安く(記事執筆時)約1.4万円で買える銘匠光学の「TTArtisan 40mm F2.8 MACRO」。
逆光に極めて弱く、開放絞りF2.8での描写の甘さや周辺光量落ちが見られるなど問題有り有りレンズですけど、実写ではどうなのか、普段の街歩き写真とお家フォトで使ってみての印象を書いてみたいなと思います。

L48182_blog

先に結論を書きますけど、お家フォトでは使えますけど、街歩きに持って出るのは場合によるかと。昨日の記事で逆光時のハレーション例を掲載しましたが、頻繁にコレが起こると怖いですからねと言うか撮影にならない。
見方によっては個性的とも言えるひどいレンズですけど、問題点に十分注意すれば普通にマクロレンズです。(笑)ガチで注意が必要なのは逆光シーンだけかと。

L48222_blog

開放絞りの描写の甘さや周辺光量落ちは、花の接写などシーンによってはイイ感じで味わいになりますから使い方次第だと思います、絞り羽根11枚のボケ具合にも期待できそう。
APS-Cで40mmですから35mmフルサイズ換算で約60mm相当で使いやすい焦点距離ですし、料理やスイーツ、アクセサリーなどのテーブルフォトでの活躍を考えればお値段以上かと。

L47973_blog

このレンズ、街歩きでのオジサンの実用的な絞り値はF5.6~F8ですかね、F2.8はちょっと怖くて使えない。(笑)お家で物撮りはF11が基本、意図しない限りはガッツリ絞ります。F16まで絞ると回析現象の影響で描写が甘くなるので実質F11までかなと。なのでマクロレンズなのに絞りがF16までなのは不満で、F22できればF32まで欲しいぐらい。(笑)
ピントリングの回転角は大きいのでグリグリ回して厳密なピント合わせが出来ますし、繰り出す鏡胴に撮影倍率が表示してあるのもマクロレンズ使ってるぜ感があってイイのですけどねぇ。

_s103034_blog

普段使っているLAOWA 65mm F2.8 2x Ultra Macro APOよりも画角がだいぶ広いので、三脚に乗せて構図を決めるのが楽と言いますか、部屋が狭く引き場がなくて四苦八苦してたのが嘘みたいに楽勝でセッティングできます。(笑)その分パースペクティブによる被写体の歪みには気を付けなくてはなりませんけど。

_t313512_blog

試しにカメラバッグを撮ってみましたが引き場に余裕がありました。複数のカメラを撮る場面もLAOWA 65mmではギリギリでしたからずいぶんやりやすくなりましたな。料理に寄ったり離れて全体を撮ったりする場面では機動力がありますしね、悪いところばかりじゃないな。(笑)

_t313679_blog

まとめとしましては開放絞りF2.8は要注意、ゴースト、フレア、ハレーション、周辺光量落ち、各種収差など悪いところが出やすいと言うか場面によっては確実に出ます。ところがF4まで絞ると一気に改善。安定しているのはF5.6~F11かと。
接写の場合は絞り込んでも被写界深度は浅くて背景はボケますからテーブルフォトや料理を撮るのに向くのかなって気がしましたな。
例えば普段は標準ズームレンズだけで撮ってて、もう少し寄って撮りたいなんて場面で選択肢に入る低価格なマクロレンズではないかと、この値段はたしかに魅力ですからね。色々撮ってみてダメダメなところがよく分かったので、それを踏まえてお家フォトメインで使って行きますよ。(笑)

| | | コメント (0)

2022年6月25日 (土)

TTArtisan 40mm F2.8 MACROのココがアカン。

_t313359_blog

キャノンEOSのEF100mmF2.8マクロが一番使ったレンズでした。仕事での商品&調理撮影では100mm前後のマクロってスタンダードレンズ。ただオートフォーカスで画面の思った所にピントはまず来ないと言うか役に立たないので、マニュアルフォーカスに切り替えてピント合わせしてました。
基本マクロレンズはマニュアルフォーカスでってのがオジサンの持論。なので銘匠光学のTTArtisan 40mm F2.8 MACROは、購入時価格税込み13,950円と激安でマクロの世界を楽しめるのに魅力を感じたわけで。
オートフォーカス以前の1970~80年半ばの一眼レフ用中古マクロが1~3万円ぐらい、ミラーレス機用にマウントアダプターの購入も考えればいかに安いかと。ま、マクロレンズ好きってのもありますけどね。(笑)
レビューを見ると絶賛もあれば、使えねぇって酷評も。写真家諏訪浩二さんの動画は参考になりました。なのでダメなところも分かった上で購入、お家フォトメインなら使えるかと。(笑)
ま、色々指摘されているように問題有り有りで、まずビックリするぐらい逆光に弱く、太陽光を画面に入れて絞り開放F2.8で撮ると、信じられないぐらい派手な虹色のゴーストとハレーションが高い頻度で出ます。これは少し前に買ったTTArtisanの23mm F1.4よりも大幅にひどいので、このメーカーの逆光耐性の基準が緩いのか、内面反射に対する技術や設計力が低いのではないかと。
下の写真を見ていただきたいのですが、特殊なフィルターを使ったのか、画像処理で作ったのかって思うぐらいひどく、場合によってはもはや撮影不可能ってぐらい出現します。

_s101725_blog

さらに下の写真、街中で撮ってて、画面右上に明るい空が少し入る、やや逆光シーンだったのですけど、その反対側の左下に白くハレーションがでましたな。

L48203_blog

絞りF8では出なかったので絞り込むと消えるのだと思います、でもそういう場合を心配しながら撮らなくてはならないレンズってオカシイですよね。なので木漏れ日だとか、太陽や強い光をを入れた逆光撮影が多い方には全く勧められません、高くても信頼と安心と間違いの無い純正品&日本のマクロレンズを買ってください。(笑)
それとTTArtisan 23mm F1.4で指摘したのと同じく、レンズに表記されている被写界深度目盛りは全く役に立ちません、どう見てもオカシイので単なる飾りと思ったほうが良いですな、コレ使う方はいないでしょうけどね。(笑)

_t313578_blog

写りに関してですが、画面中心部と周辺部の絞り値違いによる描写比較を撮りました。

_s101557_blog

 

Tt40m

 

Tt40m_20220614065501

見ての通り開放絞りF2.8では画面周辺部も中心部もかなり甘い描写、中心部はF4で一気に改善、F5.6~F11が実用範囲でF16になると回析現象の影響でボンヤリします。周辺部はF2.8がF4よりマシに見えますが、これは周辺光量落ちで画面四隅が暗くなった分、良く見えているだけで良いわけではありません。(笑)
周辺部は絞り込んでも全体に甘い感じがします、収差による像の変形や色のにじみもありますな。F8まで絞るとずいぶん良くなりますが、キャノンEF100mmF2.8マクロを使っていた時に感じてたような、カリカリシャープな印象は有りませんでした。カリッとシャープな写りをお求めの方には向きませんが、マクロレンズや接写の入門には面白い存在だと思います。ま、安さが一番のアピールポイントなのですけどね。(笑)

| | | コメント (0)

2022年6月18日 (土)

次は、TTArtisan 40mm F2.8 MACROを買った件。

_t313345_blog

先月5月31日に行われた富士フィルム「X Summit OMIYA 2022」で「30mmF2.8 Macro」がロードマップに登場してましたな。マクロレンズ好きオジサンには30mmとはなんとも悩ましいわけで。一番好きな焦点距離の範囲内ですけど高かったら手が出ませんなって、開発予定レンズにアレコレ言ってもしょうがないので現実的なマクロレンズの話をします。(笑)
過去に何度か書きましたけど、交換レンズ2本目はマクロレンズをオススメがオジサンの持論。普段見慣れているものも目一杯近寄って撮ってみると新鮮な発見がありますし、接写だけでなく日常やポートレイト、風景も全然OKな守備範囲の広さがマクロレンズ。
特に中望遠や標準ぐらいの焦点距離のものが使い勝手がよくて色々なシーンで活躍できます。なのでオジサンにとってマクロレンズは、漫才コンビ「ミルクボーイ」風に言うと「こんなん、なんぼあってもイイですからね。」なレンズ。だからといってなかなか手を出しづらいレンズですけど。(笑)
オジサンも富士フィルム純正は高くて手が出なかったので手持ちの「FD50mmF3.5マクロ」というキャノンのオールドレンズをマウントアダプターで使っていたのですけど、2年前に「LAOWA 65mm F2.8 2x Ultra Macro APO」って中華マクロレンズを買って気に入ってからお家フォトはもっぱらこのレンズばかり。
35mm換算で100mmぐらいに相当し使い勝手も良いのですけど、ちょっと大きなものを撮る際には引き場が無くて。これはズバリ部屋が狭いからなのですけど、もう少し焦点距離の短いマクロがあったらなって思ってたら昨年の秋、銘匠光学さんから「TTArtisan 40mm F2.8 MACRO」が発売されたわけで。
レビューが上がるまで様子見してたり、入院してたりで時期を逃しようやく最近買いました。デザインはあまり好きではありませんが、作りは良く金属鏡胴でずっしり感があります、レンズキャップも金属製のねじ込み式。
もっぱらブツ撮りやテーブルフォトがメインになりますけど、35mm換算60mm相当でコンパクトなので街撮りでも面白いかも。絞り羽根11枚なのでボケが美しそうですからね。

_t313352_blog

ただ絞りはF16までしかなく、しかも等間隔じゃありません。さらにピントリングを回すとレンズ先端がニューっと伸びるタイプ、レンズは内筒の奥まった所あるのでフードはありません。この辺りフィルム一眼レフ全盛期時代のマクロレンズを思わせて、ちょっと古臭さを感じますな。(笑)

_t313423_blog

等倍撮影時、最大に繰り出した状態ではレンズ先端から被写体まで約4cmほどしかないので、近すぎて被写体がカメラの影になったりする場面があるかもしれません。マニュアルフォーカスレンズなのでピントリングは約250度の回転角で、ねっとりした重みがあります。ただ滑り止めパターンの感触があまり好みじゃないですけどね。(笑)
マクロレンズにオートフォーカスが必要とは思っていないオジサンは、マニュアルレンズとはいえ手頃な価格でマクロレンズを楽しめるのは大歓迎ですよ。ちなみに焦点工房さんでの購入時価格は税込み13,950円でした、マクロレンズがこのお値段って有り得ませんからね。とりあえず箱から出しただけのレビューでしたけど、このレンズも実は問題有り有りで…、その辺りは別記事で。(笑)

| | | コメント (0)

2022年6月16日 (木)

TTArtisan 23mm F1.4はホントにアカンのか。

_t313231_blog

ガッツリ使い出す以前に色々問題があって、ブログネタに事欠かない中華レンズ「TTArtisan 23mm F1.4」。
良く言えば、個性的で癖を楽しめるF1.4の大口径レンズ。悪く言えば、お隣の国のおおらかさと言いましょうか、雑で詰めの甘いところがモロに感じられるレンズ、金属鏡胴の作りも、見た目もとてもいいのですけどねぇ。(笑)
だけど約15,000円でこれだけ楽しめるレンズは他に無いでしょうな、絞りの効果やレンズのことを実体験で理解するのに最適な教材になりますよ。で、さっそく街中を撮り歩いてみました。

L47938_blog

結果は分かりきってますし比べるのが無謀ではありますけど、同じ設定と露出で富士フィルム純正XF23mm F2と撮り比べ。あらためて思いましたけど国産レンズって呆れるぐらい優秀ですなぁ、失敗する方が難しいですからね。(笑)
同じ23mmですけどTTArtisan 23mm F1.4の方がほんの少し画角が狭いですな、ファインダーを覗いた時にすぐ感じました。色合い違いは大きな差がなく、TTArtisan 23mm F1.4は微妙に発色が地味めな感じ。色合いで一番差を感じたのは舗装道路の色で、XF23mm F2 R WRの方が実際の色合いでした。ま、何だかんだ言っても現代のレンズですから極端な差は出ないのかもしれませんな。

_t303800_blog

一番ハッキリと差が出たのは画質。特にシャープさに関しては開放絞りF2でも「何でここまでハッキリ写るの」なXF23mm F2 R WRに対して、開放絞りF1.4だと「オレちゃんとピント合わせたよな?」って不安を感じてしまうのがTTArtisan 23mm F1.4。(笑)
F2とF1.4ですから根本的に違いますけどF1.4は想像以上にボケますな、さらに画面中心部分以外はダメダメで、周辺部分はまともに解像しておらず、流れたようになってたり減光もひどいので余計そう感じてしまいます。
この辺りがクラシックレンズを使っているような印象を持ったところかと。だけど今時の若い方には反対にウケるのかもね、こういうのをエモいなんて言うんでしょ。(笑)
ところがですなF2でグッと良くなってF2.8で目を覚まし、F5.6とF8で全く別物のイイ写りに、絞り値の変化でこれだけ印象がガラガラ変わると逆に面白くなってきますよ。

_s101604_blog
L47870_blog

オジサンは時々F1.4の個性を楽しみつつ、普段はパンフォーカス撮影でサクサク撮るのがこのレンズの楽しみ方じゃないかと思いました。例えば距離4mでF5.6に絞ると約2.3m〜20mに、F8に絞ると1.8m〜無限遠(∞)にピントが合うので、街歩きではピント合わせの必要無しに撮り歩けますからね。

L47989_blog

で、食べ物屋さんで出てきたものを撮るなんて場面ではわざとF1.4でボケ感を楽しむわけですな。広角レンズとは言え寄ればかなりボケます、背景との距離も関係しますけど、ラーメンのネギにピントを合わせて撮ると丼鉢の向こう側がボンヤリするぐらいのボケ方なので、こういう場所では活躍すると思います。(笑)

A0001_blog

最後にまとめとしてTTArtisan 23mm F1.4はアカンわけじゃなく、F5.6かF8に絞れば十分シャープで問題ない写りだけど、開放絞りF1.4はそれとは真逆の写り。なのでまるで性格違いの2本のレンズを楽しんでる感じがします。これでお値段約15,000円ですからね、買ってみますか?パスしますか?(笑)

L47998_blog

| | | コメント (0)

2022年6月12日 (日)

TTArtisan 23mm F1.4の使えない被写界深度目盛り。

ホント笑えない話で、このレンズを手にしていじくり回していたときに「ん?」と思ったところなのですけどね。マニュアルでピント合わせをするレンズなので、国産オートフォーカスレンズでは絶滅してしまったと言っていい「被写界深度目盛り」が表記されてます。
ところがこれがまるで信用できないただの飾りだという。(笑)眺めていた時にコレ絶対おかしいって気が付いちゃったのですな。被写界深度目盛りを使ってたり、ご存じの方なら一目見ただけでオカシイって絶対気が付くと思います。
APS-Cで23mm、35mm換算35mmという焦点距離のレンズからすると明らかに深すぎるわけで。下の写真を見てもらえればわかると思いますけど、ピントを1mに合わせてF8に絞ったら50cmから無限遠(∞)までピントが合うというのが読み取れますけど、絶対ありえませんよ。(笑)

_t313243_blog

そういうのを計算できるアプリやサイト複数で調べたところ、この場合は約75cmから1.5mの範囲にピントが来ます。50cmから無限遠(∞)までピントが来るようにするにはF32まで絞らないといけない計算になりますな。実際の撮影現場を考えて、絞りF8で現実的なパンフォーカス撮影をするとしたら4mにピントリングを合わせれば約1.8mから無限遠まで合うのでこれがベストかと。
古いライカマウントレンズなど、マニュアルフォーカスのオールド広角レンズを愛用し、パンフォーカスでスナップ写真を撮られているような、話の通じる方なら分かっていただけるかと。(笑)
不安になったので距離目盛りも正しいのか巻き尺使って調べました、さすがにコレは合ってましたって、これ問題になったらマズイし笑えねぇ。
銘匠光学さん、お国柄と言いますか大陸的と言いますか、いくらなんでも雑すぎませんか?使い物にならない被写界深度目盛りが表記されてるレンズなんて前代未聞、さすが大国。この目盛りを信じて撮ったらピンボケだらけなんて、レンズの性能以前の話ではないかと。
試しに1mにピントリングを合わせて絞りF8で撮ってみたら、計算結果と同じで遠距離が何だかボンヤリな写りでしたってますます笑えねぇ。(笑)さらに不安になったので、昨年買ったTTArtisan 35mm F1.4の被写界深度目盛りも調べてみたところ同じくグダグダでしたって、こうなると笑えねぇ通り越してガハハと大笑いするしかないですなぁ。(笑)
実証例としてピント位置を1mの場合と4mの場合で絞りF8で撮ってみたものを載せておきます。手前約1.5mの近距離の柵と50m先の門扉の部分拡大したものを見ていただければご理解いただけるかと。4mでF8だとほぼどちらもピントが来てますな、計算通りってこと。

_s101613


_s101614

まぁ今のオートフォーカスレンズにはほとんど表記されてない「被写界深度目盛り」ですから知らない方のほうが多いでしょうし、例外的に表記がちゃんとされている富士フィルムXマウント初期の一部レンズもありますけど、それを使って撮影している方がどれだけいるのかって思うと、もはや過去のものなのかと。
わざわざオジサンが取り上げても響かないでしょうし、ほぼ影響無しだと思います。なのでこのレンズで撮る時は、カメラの被写界深度確認機能や目で確認して、マニュアルフォーカスアシストを使って確実なピント合わせをしてくださいとしか言えません。(笑)
ちなみにipadでいつも使ってるのが「DoF Table」って被写界深度計算アプリ、iPhoneもOK。分かりやすくて使い勝手もいいのでおすすめします。無料版でも十分ですけど、記事執筆時に調べたところ250円でPro版に出来ますな。
今時の被写界深度目盛りの無いレンズを使う時に併用すると、レンズごとの絞りとピントの関係の理解が深まると思いますよ。

| | | コメント (0)

2022年6月11日 (土)

TTArtisan 23mm F1.4は、落差を楽しめないと無理。

_t313297_blog

開放絞りF1.4でお値段約1.5万円の格安中華レンズ「TTArtisan 23mm F1.4」。購入前にレビューを色々見ましたけど、写真家の諏訪浩二さん塙真一さんの動画が役に立ちましたな。第一線で活躍する写真家のレビューですから信頼できますし、内容もツボを押さえてるなって思います。
その中で指摘されてた画面に太陽を入れた場面で発生するゴーストと周辺光量落ち、試してみたところまさしくその通りになりました。(笑)
ナニコレって感じのゴースト、まるで太陽の周りにまつ毛が生えたように出ましたな、画面内の太陽の位置によって出る場所が変わりますが下の写真のようにハッキリクッキリ出ます。

_s101734_blog

ところがこれはF1.4だけ、絞ったとたんにスッと消えちゃうのですな。きっと内面反射のせいだと思うのですけどねぇ。こういうのに対しておおらかすぎるところがお隣の国かと、国産メーカーだったら即行クレームですからね。
そういえば昔キャノンさんでEF24-105mmF4L IS USMの初期ロットがゴースト発生、無償修理になったことがありましたな。オジサン太陽を入れるような極端な撮影は、ほぼしないので気にしませんけどね。(笑)

_s101455_blog

上の周辺光量落ちの作例はポートライナーから港を開放絞りF1.4で撮ったものです。ご覧の通りガッツリ画面の4隅が暗くなってるのがお分かりかと、F2でかなり改善、あとは絞るごとに良くなっていきますけど完全に無くなりません。絞り違いによる描写の比較も、画面中心部と周辺部を拡大したものを載せておきますのでどうぞ。

_s101539_blog
Tt23

Tt23_20220531070001

見ての通り画面中心部分は大きな差を感じませんけど、画面周辺部分は絞りごとの落差が大きすぎて笑いました、とても現代のレンズって感じじゃない。以前、60年ほど前のハーフサイズカメラ「リコーキャディ」「オリンパスペンS」のレンズをXマウント用に改造しましたが、それの方が描写は遥かに優秀でしたなって、オールドレンズに負けたらアカンがな。(笑)
画質がベストな絞り値はF5.6とF8だと思いました。F16まで絞ると光の回析現象でボケます、なのでF11の表示とクリックが省略されているのがつくづく惜しまれますな。
なおピントリングの無限遠(∞)表示はオーバーインフなので、これを信用すると確実にピンボケになります、遠景にピントを合わすときには必ず目で確認が必要、カメラのフォーカスアシスト機能をフル活用した方がいいかと。さらに被写界深度目盛りも表示されているだけでまるで当てになりません。これに関しては別記事に書きます。
で、まとめといいますか、このレンズの印象や写りについて。まず画質はカリカリシャープって感じはしませんでした、絞り込んでもその感じは変わらず。特に開放絞りF1.4はホント柔らかい感じですし、さらに画面中央部と周辺の落差がすごいので、まさしくオールドでクラシックなレンズで撮ってるような感じです、樽型の収差もありますしね。

_s101635_blog

今時の国産優秀レンズとは真逆の個性といいますか、クセのある描写をどこまで楽しめるか、許容できるかが評価の分かれ目かと。だけど開放絞りF1.4なので背景をぼかしたSNSウケする写真を撮るのには面白いかも。(笑)
23mmの画角が好みのオジサンは持ってて損はないなと思ったので買いましたけど、昨年買った同じTTArtisanの35mm F1.4と比べると操作感、価格、大きさ重さ、描写までも落差がありすぎて見劣りしてしまいましたので、オススメしたいけどオススメしにくいってのが本音です。F1.4の明るい大口径レンズがこの価格はありがたいのですけどねぇ。
なので広い心を持った太っ腹な方、山ほどレンズを持ってて欲しいレンズが無い方限定でオススメってことにしておきましょうか。(笑)

| | | コメント (0)

2022年6月 5日 (日)

TTArtisan 23mm F1.4ってニューフェースレンズ。

_t313206_blog

新しいレンズってワクワクしますな。レビューをいくら見ても自分で撮ってみないことにはフィーリングなど分かりませんからね。で、今年のはじめに気になる中華レンズって記事を書いてた「TTArtisan 23mm F1.4」をやっと買いました。
TTArtisanは中国深センの光学メーカー「銘匠光学」のブランドで、以前TTArtisan 35mm F1.4って1万円でお釣りが来る激安レンズを購入、お値段以上のクオリティですっかり気に入ってしまったので、このTTArtisan 23mm F1.4が発表になったときから注目してたのですな。
APS-Cで23mmですから35mm換算で35mm相当、オジサンが一番気に入っているXF23mm F2と同じ焦点距離。記事執筆時の焦点工房オンラインストアで税込み14,310円でした。
ブラックとシルバーが選べるのですけど迷わずシルバーを。ちょっとレトロな雰囲気の、しましまシルバーのピントリングがカッコよくてね、こういうのはゼブラ柄レンズなんて呼ばれてましたな。昔のローデンシュトックの引き伸ばし用レンズや、ツァイスイエナのレンズを思い出させます。
レンズキャップもオールドレンズのような被せるタイプ、この辺りの遊び心やデザインの面白さ、国産メーカーじゃ出さないようなレンズを次々格安価格で発表してくるのが今時の中華レンズの勢いなのでしょうなぁ。(笑)
ただしオートフォーカスではなく、単にボディーに付くだけのマニュアルレンズなので、ピント合わせは自分でやらなくてはなりません。
スマホのカメラも含めてオートフォーカスしか知らない方には、ココ敷居の高いところかもしれませんけど、昔はオートフォーカスなんて無かったですし、ピント合わせは写真の基本中の基本でしたから、オジサンには当たり前の作法、若い頃に戻ったような楽しさで撮れますね。

_t313288_blog

愛用のXF23mm F2と比べると全長は短いけど重さは224g(キャップ無しレンズのみの実測値)と64g重いので小さくても金属のずっしり感がありますな。レンズ構成はLD異常低分散レンズ1枚、高屈折低分散レンズ3枚も使った6群8枚、絞り羽根は10枚でF1.4~F16まで。

_t313254_blog

絞りリングはレンズ先端にあって、回すとクリックがあり感触はコトコトって感じで軽め。F1.4からF4までは中間絞りのクリックがありますが、F5.6からF16までは一段ごと、これあかんがなって思ったのがF11は表示もクリックも省略されてるってところ。なのでどうしてもF11で撮りたいときは、指先の感覚を頼りにF8とF16の中間にセットするしかないかと。(笑)

_t313242_blog

古いタイプのレンズで見かける等間隔じゃない絞りだから表示もクリックも出来なかったのでしょうね、対してピントリングはネットリ感のあるやや重めで、最短から無限遠まで約100度ぐらいの回転角、最短撮影距離は20cm。ピントリングと絞りリングは手にした時、指先の感触が全く違うので間違えることはありませんでした。

_t313268_blog

専用の角型メタルレンズフード「T43LH B」も発売されているのですけど、付けた姿がオジサンの好みじゃないので買いませんでした、手持ちのフードを使います。ま、ざっくりですけど見た目はこんな感じのレンズです。ただ箱から出しただけのレビューですけど。(笑)
印象としてはオールドレンズっぽい雰囲気を感じました、このビルドクオリティでF1.4の明るさにこの価格ですから納得かと。ただたくさんの方のレビューで指摘されてる、逆光時のゴーストやフレア凄すぎ問題があって、これが気になってます。その辺りも含めてただ今鋭意テスト撮影中。

_t313222_blog

| | | コメント (0)

2022年6月 4日 (土)

レンズデザインも時代とともに色々あります。(笑)

_t312977_2_blog

交換レンズのデザインにも時代が表れますな、中でも一眼レフカメラがオートフォーカスになった頃の、普及価格帯のレンズは一番ひどかったんじゃないかと。
絞りリングはボディーからコントロールするようになって無くなり、被写界深度目盛りはおまけ程度、ピントリングはないがしろにされてましたからね。幅が狭くて回そうにも何の重みも無いスカスカのただの輪っか、とりあえず用意しておきましたって感じ。鏡胴もプラスチックで安っぽかったですしねぇ。(笑)
オジサンはずっとキヤノンを使っていたので、EOSシリーズを使いだした頃、オモチャみたいなレンズにがっかりした覚えがあります。Lレンズとのクオリティーの落差がすごくてね、初代EF24mmF2.8なんてひどかったなぁ。(笑)
オジサンの持ってるレンズでオールド感のあるのはペンFの交換レンズ、古いニッコールや昔のペンタックスタクマーと同様の凹凸のはっきりしたピントリングでカメラを構えた時しっかりした感触があります、ゴムの滑り止めを巻きつけてるタイプじゃなく金属削り出し。
一番お世話になったキヤノンNewFDレンズは格子状の滑り止め、この頃よく見かけたデザインでしたな。旧FDレンズはマウント部に銀色の締め付けリングが付いてて、レンズ交換もしにくくちょっと古臭い感じでした。(笑)
最近のミラーレス一眼とともに出てきたレンズは、ピントリングのデザインが細かなストライプ形状が多くて、どれも個性が無いような気がします。今時のデザインなのでしょうけど、パッと見た目がどこのメーカか分からないぐらい似通ってる気がするのはオジサンだけでしょうか。
よく似たピントリング形状ですけど60年代のトプコンレンズはシルバー鏡胴に黒いピントリングがカッコよくてねぇ、若い頃カメラ雑誌の連載エッセイで見て一目惚れ、RE58mmF1.4とRE20mmF4を持っていますが、今でも美しいなぁと思うレンズですよ。(笑)
見た目を語るとお隣の中華レンズの方が個性的かもしれませんな。特にオートフォーカスもボディーとのやり取りも無い、ただボディーに付くだけのマニュアルレンズは種類も多くてしかも安い。ちょっと遊んでみようかって感じで買えますからね。
中でもTTArtisan 35mm F1.4Cはホントいい買い物でしたよ、このビルドクオリティーで購入価格8,910円って有り得ない。ボディーに付けた感じもいいですし、使い勝手も写りも。すっかりオジサンお気に入りの1本になってます。(笑)
ミラーレス一眼のいいところは、マウントアダプターでたくさんのレンズが付けられるところ。オールドレンズに目を向ければ、好みのレンズを見つける幅がさらに広がります、カメラとの釣り合いもありますけど楽しんでみるのもいかがでしょうか。

| | | コメント (0)

2022年5月28日 (土)

XF23mmレンズは、F1.4よりF2だと負け惜しみ。

_t312830_blog

フジXマウントで使えるレンズを数えたら、純正にオールドレンズに改造したのまで含めて29本。なので防湿庫は「Xマウントと愉快な仲間たち」状態。(笑)
その中で頂点に立つのがXF23mm F2。35mm換算の焦点距離は35mm、画角63.4度で画質もいいし、カメラとのバランスや使い勝手などオジサンの街歩きにピッタリ、ダントツの持ち出し率なのでコレが一番なのですな。

_dsf1012_blog

この23mm、Xマウントのサイトには開放絞りF1.4の新旧2本とF2の合計3本が掲載(記事執筆時)、旧タイプは終売なのでいずれ削除かと、新タイプは今年2月24日発売なのでこれからのF1.4を担うレンズ、防塵防滴など今時仕様になってますな。
だけどオジサンの中でナンバーワンはF2のやつ。(笑)F1.4が買えないわけじゃ…と言いたいところですけどキッパリ「買えません!」価格comで価格差2倍以上、10万円超えなんて買えるわけ無いですよ。さらにデカくて重さも2倍以上だってさ。

L40430_blog

ここからの文章は単なる負け惜しみになりそうですけど、F1.4なところ以外デカくて重くて高いだけのレンズと言ってしまいたいですな。(笑)だけどこういうレンズが売れて、もてはやされたりするのがレンズの世界。
自分の撮影スタイルに本当に必要なのかって迷いを撹乱するレビュー記事なんてのがいっぱい。(笑)そもそもF1.4じゃないとダメなのか、ただ情報に踊らされてるだけではって思います。
例えばF1.4の開放絞りでしか撮れないシーンが万に1つあったとして、そのためだけにF1.4のレンズを用意するのはプロなら当然、機材が無くて仕事を逃すなんてことがあってはなりませんから。だけど趣味で写真を楽しんでる方が同じものを欲しがるのは、ただの自己満足ですからねぇ。(笑)

L40784_blog

オジサンの独断と偏見ですけど、23mmってやや広角ですからそんなに背景ボケないですし、ボカしたいのなら被写体と背景までの距離や撮影位置を考えなくてはなりません。F1.4開放の中途半端なボケはゴチャゴチャした背景がうるさいだけなので求めてないのですな。
それよりも広角レンズって自分が動くことで構図の変化が大きいので機動力を最重視。F2でもその分軽くて小さいのが正義だと思ってます。実際はF8に絞り込んで撮ることが多いですしね。あからさまにボカしたいのならもっと長焦点レンズのほうが手っ取り早いと思いますよ。

L40566_blog

オジサンが大好きなXF23mm F2は小型のX-T30やX-S10に付けるとバランス良く、撮りながら何だか前へ前へと歩いていける感のあるレンズなのですな。特にX-S10と組み合わせると、デカいグリップとボディー内手ぶれ補正のおかげで片手で撮影できます。
これが強力で、左手に杖で歩行しているオジサンにはホントありがたい。今のところ手ブレ写真はありませんよ、手ぶれ補正は強力だしレンズもボディーも軽量なので片手でも負担がないですからね。

L47359_blog

さらに画角のしっくり感ですな、このぐらいの位置でカメラを構えたら、これぐらいの範囲が写るってのが読みやすいのですな。なので構図を決めるために前進後退が少なくて立ち止まって構えればピタリと収まる快感、単焦点レンズを楽しむ上ですごく重要なポイント。
オジサンの撮り方と撮るものを考えるとXF23mm F2はベストチョイスでした。明るいレンズをありがたがるのは分からなくもないですけど、自分の写真ライフに本当に必要かってところを考えて選択するのが「撮ること」を楽しくすると思うのですけどねぇ。

| | | コメント (0)

2022年1月15日 (土)

オリンパスペンとマミヤスケッチの明暗。

スタート時の考え方は同じだったにもかかわらず、その後歩んだ道が全く正反対だった、日本カメラ史に残る名カメラがあります。「オリンパスペン」と「マミヤスケッチ」。どちらも1959年に数ヶ月ほどの差で発売されました。コンセプトはどちらも同じ、スマートで手軽に使えるハーフサイズの小型カメラ。
目指すところは同じだったにもかかわらず、オリンパスペンは爆発的な人気を博し、その後他社がこぞって追従する事態になり、ハーフサイズカメラの大ブームのきっかけを作ったわけですけど、反対にマミヤスケッチは今で言うところの負け組、売れずにひっそりと1年余りで消えていったカメラでした。
マミヤスケッチは12,800円、オリンパスペンは6,000円だったので、値段で負けたように見えますが、それだけじゃないドラマがあるのですな。
オリンパスの名設計者だった米谷美久さんの著書に「オリンパスペンの挑戦」があります。朝日ソノラマのクラシックカメラ選書っていうシリーズの中の一冊、この中にマミヤスケッチを設計したマミヤの宮部甫専務さん(元ミノルタ設計部長)とのやり取りが出てくるのですな、
当時まだ駆け出しの設計者だった米谷さんに、割り切って設計したペンのことを褒めているのですけど、マミヤスケッチは社内の意見を取り入れるうちに、ハーフサイズから24×24mmの真四角フォーマットに変更、距離計搭載など最初のオリジナリティは無くなり、中途半端で高価なカメラになったそう。そのせいでか故障も多く返品続出だったそうですな。
結果的に売れずに短期間で消えていったことが、後に希少価値になってマニア受けするカメラになってしまったわけで。女優の広末涼子さんが愛用していることで、中古価格が高騰したこともありました。(笑)
一方オリンパスペンは、当時安いカメラでも月給(大卒初任給が12,000円前後)の2倍ぐらいだった頃に、月給の半分の6,000円で、いつもポケットに入れて持ち歩けるカメラってコンセプトを貫き通し、商品化にまでなんとか漕ぎ着けても、重役でもあり工場長だった方から「こんな安カメラは、ウチの工場で作らない」とまで言われ、三光商事って別会社を作って生産に乗り出したという、発売されても販売店からオモチャじゃなくて、カメラらしいのを持ってこいと言われたそうで、最初はもう散々な扱いだったそうですな。
だけど手が届く価格で、簡単に使えて、写りが良いということでどんどん人気になっていきました。オリンパスペンとマミヤスケッチの勝敗は、逆風の嵐しかない中で、設計者がどこまで最初のコンセプトを曲げずに戦ったかってところが明暗を分けたのだと思います。
オリンパスペンはその後、たくさんの機種が登場しましたが、オジサン初代は持ってなくて2代目のペンSとそれ以降の機種でしたけど、どれも実によく写るカメラですな。もちろんマミヤスケッチも大好きで、真四角写真を山ほど撮りましたよ。(笑)
どちらも数年前に部品取り用に温存していたジャンクからレンズを取り出して、富士フィルムさんのXマウント用に改造、今はデジタルで楽しんでいますけど、改めて写りの良さに感動しています。

_t312402_blog
L43986_blog
ペンSのレンズで撮影、今でも十分通用するレンズですな。
L37166_blog
マミヤスケッチのレンズで撮影、やっぱりましかくがいいかと思って縦横比を1:1に設定、さらにモノクロで撮ってみました。

| | | コメント (0)

より以前の記事一覧