標準レンズに始まり、標準レンズに戻ってきた。(笑)
釣りの世界では「釣りは鮒に始まり鮒に終わる」という格言と言いますか言葉があるそうですな。どうやらヘラブナ釣りのことらしいですけど、釣りを始めた頃の基本に最終的に戻ってくるということでしょうか。
オジサンは釣りをしないので、その辺りのニュアンスと言いますか、この言葉の真意は感覚的に理解できてないのですけど、おそらく写真&カメラの世界で言うところの「写真は標準レンズに始まり標準レンズに終わる」というのと同じ感覚なのかと。
だけどレンズといえば単焦点レンズよりも、ズームレンズが当たり前の現代にはあまりピンとこないどころか、ほとんど響かない言葉かもしれません。
自分が動かずに手元でズームリング回すだけで簡単に済ましちゃう写真作法に、地味な標準レンズが入り込むすき間は無いかもしれませんねぇ。(笑)
オジサンがカメラに目覚めた頃はフィルムの時代、カメラといえばメイドインジャパンの一眼レフが世界を席巻、キラキラしていた頃でしたな。
どのメーカーもボディーに50mmの標準レンズ付きで販売というのが当たり前だったので、初めて手にしたレンズが標準レンズでしたって方が一番多かったかも、というかそうだったと思います。(笑)
オジサンもキヤノンAE-1にFD50mmF1.4付きでした。レンズの大きな前玉を覗き込んで、きれいだなって思いましたな。
ところがどっこい、どんどん撮るのが楽しくなってくると、標準レンズよりもスパ〜ンと遠近感がすごい広角レンズや、遠くのものがググッとでっかく撮れる望遠レンズに興味と言いますか、目移りしちゃうのですな。
まだ単焦点レンズが主流の時代でしたから同じ焦点距離で開放F値違いがラインナップされてましたし、選ぶのが楽しかった。(笑)
で、その陰でイマイチ地味でパッとしない標準レンズは忘れられていくわけで。(笑)気が付けばベンチウォーマー、先発には入ってますけど出場率が低い選手。
明るいF値を活かしてテレコン付けられてポートレイト用中望遠レンズにされたり、明るいのでピント合わせがしやすいところを利用してクローズアップレンズを付けてマクロレンズもどきにされたり、純粋に標準レンズとして使うより色々応用が効く素材扱いでしたな。(笑)
その頃はレンズの特性が理解できてなかったと言いますか、標準レンズって構図によって広角レンズや望遠レンズのような撮り方ができる万能レンズでありながら、扱いが実は結構難しいってのが分かってなかったわけで。歳を食わないと見えてこない世界ってありますからね。
長年撮ってきて、ようやく標準レンズの真価が分かるようになってきたかなって思っています。なので純正レンズだけでなく、オールドレンズや中華レンズもその辺りの焦点距離の単焦点レンズが一番多くなってます。
なのでオジサンはぐる〜り遠回りして、やっと標準レンズに戻ってきましたよ。(笑)掲載写真は全てフジXF35mm F2 R WR(35mm換算約52mm)で撮影したものから選びました。
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