街のあれこれ

2023年3月25日 (土)

遠ざかる東京写真。

街の写真を延々と飽きもせず撮り続けておりますが、そのきっかけになったのは建築物。元々古い洋風建築が好きで、震災前の神戸は実にたくさんの建物があったので撮り歩いてました。
その後洋風建築物だけでなく街で見かけた様々なものを撮るようになったわけですけど、
大好きだった写真家アジェの影響もあったと思いますね。
青春18きっぷで色々な所へ出かけては撮ってました、でもその頃は東京にまるで興味はありませんでしたな。木村伊兵衛、桑原甲子雄、荒木経惟、森山大道、大西みつぐなど東京をメインに撮る写真家の写真集はよく見ていたのですけどね。
懐かしい話ですが、当時自分の写真と文章で発行していた手作りのミニコミ誌が、某新聞社系雑誌の公募に応募したところ入賞してしまったのですな。授賞式は幕張メッセだったのでそれが初めての東京。
当時の記録を見ると「駒形どぜう」でどじょう鍋食べてましたな、これも初めて。(笑)

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その時は浅草に宿をとってウロウロ撮り歩いてましたよ、だけどそれで味を占めたわけでなかったようで。
次に訪れたのは数年後、赤線の建築物に興味を持ってのことでした。
赤線(あかせん)とは1946年にGHQ(連合軍総司令部)の命令で公娼が廃止されたあと、従来の遊廓地帯と私娼街を特殊飲食店街として営業を黙認した地域のこと、この特飲街指定地域を赤線区域、赤線地帯など呼んでたわけで。
表向きはカフェーやダンスホールという形態だったようですが、そういう地域を歩き回り、街のたずまいを詳しくレポートしたある本で知って、見てみたくなったのですな。
本を参考にして吉原(千束)、洲崎(東陽)、千住、立石、鳩の街(東向島)、玉の井(墨田)などを歩きました。当時読んでた永井荷風の小説の影響もあったと思いますね。(笑)

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その頃ですでに40~50年以上経過した建物ですから、もはや残っていない場所もありましたけど、そこにたどり着くまでの下町の風情だとか、たたずまいなどをずいぶん撮りまくりました。
で、思ったのですけど、前述した写真家の方々が東京で撮った作品は素晴らしいのですけど、東京だから成り立つと言いますか、正直言ってどこでどう撮っても絵になる街だなって、実際自分の足で撮り歩いてみてよく分かりました。
何しろ山手線のどの駅で降りても、神戸で一番にぎやかな三宮よりも街が大きく人も多いわけで、街としての密度がそのまま写真の撮れ高に現れているなと思いましたよ。
写真家の先生方が名作を生み出す原動力って、東京という街の密度も関係していると思いましたな。写真&カメラ好きな方のブログ、noteなどを見ていても「これ東京だから撮れたよな」って思う写真がたくさんありますからねぇ。(笑)

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その後何度か東京に出かけて撮ってました。だけどどんどんフェードアウト、カメラを向ければとりあえず絵になる街に興味を失ったのですな。なので用事で東京に行ってもほとんど写真撮って無い。
調べると2015年に家内がどうしても行きたい美術館があるというのでお供して行ったのが最後。だけど撮った写真を見てみるとホテルの窓から撮った東京スカイツリーと、ご飯食べに行ったお店の写真だけでしたよ。(笑)

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2023年2月18日 (土)

地元の今昔を、写真で残そ。

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昔撮った地元の写真を、きちんと所在と言いますか撮った場所が分かるように、整理をして行こうと思い立って見直しているのですけどね、その際に活躍するのが「ゼンリン、スターマップ」という緑色表紙の住宅地図。地元の区を網羅しているのを持ってるのですな。
今でも「ゼンリン住宅地図」と言う商品名で販売されてるみたい。これのスゴイのは一軒一軒、一戸一戸の建物の名前や居住者名、番地を詳しく表示してくれているところ。その昔、営業マンが道路マップと一緒に車に放り込んでたりしてましたな。
持ってるのは1994年度版ですから29年前、次の年に阪神淡路大震災が起こりましたから震災前の街の様子を知る貴重な手がかりでもありますよ。
まだ明石海峡大橋も工事中でしたし、それに伴って駅前の古い市場や商店街が整備消滅、漁港が埋め立てられてヨットハーバーやアウトレットモールが出来る前の地図なわけで。無くなった市場や住宅の様子がはっきり記載されてますな、これを見てると古い記憶が蘇りますよ。
ところが当時オジサンが撮ってた地元の写真を見ると、どこで撮ったものなのか分からないモノがあるのですな。記憶力の衰えと言うより、景色が様変わりしすぎて前の様子が蘇ってこないほど変わってしまっているわけで。
オジサンその頃はすでにリバーサルフィルムしか使ってなかったので、マウント仕上げをしたのに番号を明記しカットごとの撮影記録を付けてましたけど、それを見てみると町名などをちゃんと書かずに「〇〇の西側路地」なんてざっくりした書き方してたのが今になって分からないという。
なので写真をルーペで見て、遠くに写っている建物や看板から想像したりして、どこでカメラを構えてたのか調べるのにこの地図帳が大活躍しているのですな。お店の屋号だけでなく、長屋の残る界隈で撮ったものなど、写り込んでいる表札から番地が特定できたりするので、この地図帳が無かったらとても調べがつかなかったと思う場面多数でした。
さらに昨年から地元は再開発で震災を耐えたけど老朽化している場所などが消えて行っていますから、もっと分からなくなる前に今までの写真の所在を明らかにしておきたいのですな。さらに高層マンションや学校に病院など景色を遮る高い建物が立つ予定がありますから、景観が様変わりすることは避けられません。
今見えている街並みがすっかりお隠れになってしまうことを、役所の出してる完成予想図を見て想像して今の内に撮り歩く必要もあるかと思ってますよ。
神戸市のベッドタウンとして拓けた地元ですけど至るところに空き家が目立ち、老朽化で取り壊された団地跡地には、今風のおしゃれな建売住宅が並ぶ街になってます。
昭和の面影がどんどん無くなる前に撮りませんとね。

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2023年1月10日 (火)

バスで巡る地元旅。

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なんで暖かかった11月に行かんかってんって、文句言いながら12月の年末ギリギリ、寒さマックスのある日、家内とバスに乗りに行ってきました。
実はコレ昨年5月から10月まで発売されてた「観光周遊パスとバス1日乗車券を半額販売!『ぐるり旅KOBE』キャンペーン」のチケット。バスと観光地の施設の両方で使えるのと、バスチケットだけの2種類あって当然後者のバスチケットだけのやつ、Kobe 1-day loop bus ticket って名前で1枚350円なり。
どうやらお出かけ用に家内が買っていたみたいなのですけど、オジサンの入院やらで使う機会が延び延びになってギリギリになってしまったわけで。使用期限が12月31日までで、シティーループ、ポートループ、神姫バスの路線バス(山手線・神戸空港線を含む神戸中心エリアを運行する路線バス)に1日乗り放題の乗車券となっています。
目的はポートループって連節バスに乗ってウォーターフロント辺りに行きたかったのですな。連節バスって早いハナシ2両編成になってる長〜いバスで1両目と2両目が蛇腹で繋がっているのですな。ま、話のネタに一度乗っておこうかと。(笑)

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で、神戸港って地図で見ると一目瞭然なのですけど、ポートタワーやオリエンタルホテルがあるのが中突堤。その隣にメリケンパークがあって、その東側に第1突堤から第4突堤まで並んでいます。
ヨントツ(第4突堤)は豪華客船や大型クルーズ船が入港するポートターミナル、クイーンエリザベス号が来るとこね、上海との定期航路もここです。サントツ(第3突堤)はフェリーターミナル、宮崎や高松に行くやつね。
「神戸みなと温泉 蓮」があるのが第1突堤、その山側には「アトア」って水族館と「フェリシモ」の新社屋、神戸ポートミュージアム 展望デッキがあります。
で、今は更地になっている第2突堤を含むこの辺りが、ただ今鋭意開発中の神戸ウォーターフロント、第2突堤には2024年完成の予定で「神戸アリーナ」って施設ができます。つまりこの辺りを神戸の新しい観光スポットにしようってことですな。(笑)
この辺りは散歩がてら行くにはちょっと遠いですし、まだこれからの空き家倉庫と更地の状態も見ておきたくてお出かけしたわけで。ハーバーランドからポートループに乗ればすぐ、新港町で降りて辺りをウロウロ。

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夏に開催されていた神戸市民参加型アートイベント「Inside Out Project」のポートレートが住友倉庫にまだ残ってましたな。その山側にはBMWとフェラーリ、カーディーラーってガラス張りのショールームで外から丸見えなのが普通ですけど、止まってる車が違いますな。真っ赤っかのフェラーリですからね、ミニカーやプラモでしか見たことない車の実車がフツーに停まってます。
「アトア」って水族館は入館料大人2,400円とお高いので入らず1階のミュージアムショップだけ見てきました。新しく出来たこの手の施設ってチケット高いですなぁ、ジジイ割引もありませんし。(笑)
その手前にあるフードコートで昼ごはんの後、ここからまたポートループに乗って三宮へ、そこでシティーループって小型の観光地巡りのバスに乗り換えて、神戸っ子がまず行かない(オイオイ)北野町異人館通りへ。クリスマスの装飾がやりすぎ感がありましたし、正直言って狭い坂道と階段ばかりの観光地、還暦過ぎて家内と異人館巡りもねぇ。

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なのでとっとと坂道を下って北野坂のにしむら珈琲に行きました、震災前は日本初の会員制喫茶店で著名人が訪れていた喫茶店、高いけど確かにくつろげるわ。(笑)で、またシティーループで新神戸方面から三宮に戻って本日終了。元町まで歩いて行きつけの酒場でおでんで一杯やりました。
改めて地元を観光客目線でウロウロ、新鮮でしたけど観光じゃなかったら絶対行かないよなって所もありましたなぁ。あなたの住んでる街で地元民が絶対行かない観光スポットってありますか。(笑)

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2023年1月 3日 (火)

今年の抱負は…って写真撮りますけどね。(笑)

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年の初めって、抱負と言いますか今年はこんな一年にしたいなんて、曲がりなりにも思うわけですけどね、その通りになった試しがありませんな。そもそも抱負なんてのは、ひと月もすれば忘れてしまってたりしますからね。(笑)
ま、年齢とともにアレもしたい、コレもしたいなんてのが無くなって、ただただ健康で無事過ごせたらってのが上位にランキングします、健康だったら何でも出来ますからね。
オジサンも昨年脚を手術したおかげで行動範囲が広がりました、歩き回れるって、そのまま写真が撮り歩けるってことですからね、なので今年はじゃんじゃんレンズを使いまくってガンガン撮りますよ。(笑)
で、神戸市って今どんどん景色が変わっているのですな。なのでこれを撮らない手はありません、三宮界隈なんてどこもかしこも工事だらけ。
検索してみると官民で取り組むプロジェクト「都心・三宮再整備」ってのがあって「30年後までに約150棟のビルを建て替え、新たな都市空間を創造する。」そうで、震災復興でお金が無くなってたのも、どうにかなったみたいですな、株式会社神戸市ですからね。(笑)
オジサンの地元も駅前周辺でたくさんの工事が進んでます。すでに完成したのも含めるとなんと9つもありましたな。事業計画によると2025年にすべて完成するみたい。
オジサンの両親も含め、神戸市のベッドタウンとして拓けた頃に住居を構えた世代はすでに80〜90代ですから、その頃の建物は老朽化してたり、バリアフリーじゃなくて今の時代に合わなくなっているわけで。震災で補強が必要になったり、コロナ禍で生活様式が変わったのも大きかったかと。
そういえば地元にあった老舗の「舞子ホテル」も昨年9月に無くなりましたよ。1919年(大正8年)に建てられた船会社の迎賓館兼別荘の立派な建物だったのですけどねぇ、経営難でマンション会社に売却されたら
あっさり取り壊されてしまいましたな、跡地に10階建マンションが建つそうです。
たとえ歴史的価値があり、残すに値する建物であっても、今の御時世あっという間に更地になりますからね。これを止めることは出来ませんから、写真とカメラ好きのオジサンとしては
景色が変わる前に撮る、これに尽きるかと。
お店の閉店開店のサイクルもコロナ禍後は目まぐるしくなっているような気がします。撮っておかないと何があった場所なのか思い出せませんからね、街の移り変わりのスピードに負けないように撮らなくてはいけません。
記録は写真の原点だと思っているオジサンにとって、今年はなんだか忙しくなりそうな予感がしますな。(笑)

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2022年12月25日 (日)

この街を撮れなくなる前に。

10月終わりに退院してから、リハビリも兼ねて努めて歩き回るようにしていました、もちろんカメラを提げて。
で、感じたのですけど、秋って建築関係の工事が多い季節なのでしょうかね。至る所で新しい住宅などが建つ様子を見かけましたよ。たまたまうろつき回った所で多かっただけなのかもしれませんけど、見慣れた景色が様変わりしている場面に遭遇しまくったわけで。
住む方も居ず、長い間放置されていたアパートが無くなってコインパーキングになってたり、古いお屋敷のあった場所に、数件の建売住宅が建ったりして風景が変わりまくっているのですな。ちょっと目を離したスキにこれですからね、街の移り変わりは突然やってきます。
地元駅前の一等地にあった廉売市場もすでに囲いがされ取り壊しが始まっていて、中の様子が見えなくなってますな、2024年に30階建のタワーマンションになるそうで。すぐ東隣の駅前広場も図書館建築のため囲われてますし、その近くの小学校は校舎の老朽化による建て替え工事の真っ最中、さらに駅の反対側には立体駐車場建設が始まりましたし、その山側では病院建設のため古い建物の取り壊し中と、にぎやか過ぎるぐらい一気にいろいろな工事が進んでますな。
それに影響されたわけじゃないでしょうけどね、公共工事以外の一般の建築工事も何だか多いなぁ。(笑)ま、そんな状況なので最近は無くなる前に撮っておこうと、地元を徘徊して撮りまくってます。何十年も変わらない場所もまだまだあるので、新しい景色に変わってしまう前に撮っておきませんと撮れなくなりますからね。
ところが残念だったのが、もう何年も前から通りかかる度に撮っていた古い住宅地が、入院中に更地になってしまったこと。取り壊される様子も撮っておこうと思っていたのですけど残念無念。
撮りに行ったら更地になっていて、カメラを提げたまま呆然とする自分の姿を、入院中に夢で見たのですけど、まさかその通りの正夢になるとは思いませんでしたよ。ホント「あら〜何も無いわ」って感じで、きれいサッパリ解体撤去されてましたな。
この住宅地かなり広い敷地内に、2棟続きの長屋が4棟、昭和30年代頃よく見かけた社宅風住宅ね、風呂のガス焚口と煙突が外に付いてた建物。それと母屋らしき大きなお屋敷に倉庫、共同で使っていたらしい建物が残っていて、住む方が居なくなってから時間が止まったまま長年放置されていた場所。

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横の高台から見下ろせるので最後の姿を記録したかったのですけどねぇ。今年一番のがっかりでしたな。街歩きをしているとこういう場面に遭遇するのはよくあります。で、変わってしまった場所って以前はどんなだったか意外と覚えてないのじゃないかと。(笑)
勤めていた頃は毎日の通り道だった元町界隈も、頻繁に出かけられなくなってからは、お店が無くなったり変わってしまっているのを発見しても、以前何のお店だったか思い出せなかったりしますからね。
そういえば高級食パンの店が2軒消滅してましたな、パン屋とは思えない奇をてらった店名のと生食パンが売りの高そうな店、次から次へとお店が出来てた最盛期から比べると、どんどん無くなってますからもう食パン祭りは終わったかと。(笑)

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次の流行りは何だとかもうイイですな。この街の景色であることは間違いないですからね。オジサンは撮れなくなる前にシャッター切るだけですよ。

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2022年12月 1日 (木)

まめだの立ち位置。

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街歩きの際に見かける頻度が一番高い置物は「まめだ」だと思いますな。圧倒的強さといいますか、あらゆる場所で見かけますからね。
幸運を呼ぶ縁起物として昔から親しまれているそうで、たぬきを「他を抜く」と読んで、商売繁盛の縁起物としても飾られてるそうですな。居酒屋さんの店先に、さり気なく置いてあるなんてのを見かけたことあるかと。さすがにイタリアンやフレンチのお店で見かけたことは一度も無いですな、どう見てもあの顔立ちは和のテイストなので似合わないでしょうからねぇ。(笑)
お店の店先だけでなく一般のお家で飾られているのもよく見かけますな。玄関先の傘立ての横なんてのが基本の定位置なのだと思いますけど、だんだんジャマになってくるのでしょうね、植木鉢と一緒に並べられて花に囲まれてるのはまだ良い方、サボテンに囲まれて痛々しそうなのや、他のゴチャゴチャしたものと一緒くたに置かれて残念な姿だったり、エアコンの室外機の上や横なんてのも。
もはや飾るという感じじゃなくて、捨てにくい、もしくは捨てられないので、とりあえずどこかに置いとかなくてはならないって感じ。だけどもう目立つ所には置きたくないなって気持ちが、現状の置き場所に現れていますな。いっその事割れるなり壊れてくれたら、燃えないゴミの日に出してしまえるのにって感じが漂うのが悲しすぎたりします。なのにそんな仕打ちを受けてても、まめだって笑顔なのよ、なんだか不憫で。(涙)

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対してお店に飾られるまめだって、それが看板代わりになるぐらい大きなのが置いてあったりしますな。お家に飾られているのよりは遥かに高待遇で目立つポジションに立ってます、看板代わりですから当然ですけどね。
民芸調居酒屋さんってそんなのが多い気がしますね、子供の身長ぐらいの大きなものも見かけましたよ。古いお店で見事にまめだが調和して、ひとつの景色になってるなんてのはイイですなぁ。きっといいお店なのだろうなって思えるのは、まめだの笑顔のせいでしょうか、それともいいお店だから、まめだもいつしか笑顔になったのでしょうか。(笑)

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まめだって結構強烈なキャラクターだと思うのですけど、意外と見慣れてしまっているせいか、居酒屋のカウンターの隅っこで、クレーンゲームで取ってきたぬいぐるみと並んでも違和感を感じませんな、むしろ面白い組み合わせって目で見てしまいますよ。意外と人見知りしない奴なのかもしれません。(笑)
街歩きをしていて目が合うと、ついつい撮ってしまう最強の置物アイテム「まめだ」。どこでも見かけるし見つかるアイテムなので、出くわす度に全部撮ってたら、まめだの写真でメモリーカードがいっぱいになってしまいますよ。(笑)

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2022年7月 2日 (土)

街の写真が後ろ向きになっていく。

JR元町駅から神戸駅にかけての高架下商店街のお店が、耐震補強工事の名目でどんどん立ち退かされてほぼ無くなっています。
移転先の見つかったお店はいいのですけど、宙ぶらりんといいますか次の場所が見つからないまま、立ち退き期限が来て閉店したお店もありますな。どこかで再開するのかすら分からないのでどうしようもありません、元町界隈でも移転先はたくさんあると思うのですけどねぇ。
学生の頃よくお世話になったスニーカー専門店は、元町商店街4丁目に移転してきれいなお店になってました。オジサンの若い頃はコンバースのハイカットのバッシュ(バスケットシューズ)が流行ったのよ。(笑)

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神戸っ子なら誰でも知ってるぐらい有名なお店なので、4丁目じゃなくて、大丸寄りの賑やかな1番街でオープンしても、十分オーラを放つお店になったのではって思いますけどね。1番街は靴の専門店や量販店がたくさんありますし相乗効果が見込めたかと。(笑)
だけどこの辺りも空き店舗が目立ちますなぁ。昨年の2月に「シャッター通りが、シャッターチャンスは笑えない。」って記事を書いておりますけど、さらに空き店舗が増えてますよ。場所は良いのにテナントが埋まらないのは何か要因がありそう。家賃が高いのか、老舗商店街のプライドが新店オープンの条件を高くしているのか、その辺の事情は分かりませんけどね。(笑)
元々神戸らしさは三宮よりも有ったと思うのですよ、だけどお客さんにとって便利で楽しい商店街かというと、お店主導で閉店時間は早いし、お客さん寄りとはいえない商店街だと思いますな。
なので三宮方面から流れてくるお客さんが多い一番街がシャッター閉まってたり、テナント募集看板だらけでも気にならないのでしょうね。大きくて立派な商店街なので余計に目立つような気がしますが。
大抵の物がネットで買えるのが当たり前、さらにコロナ禍の影響もあって、わざわざお店に来てもらえるチャンスや頻度が下がっているのに、来客の意味を考え直さないとこのまま廃れてしまうのではありませんかね。
数年前ですか、元町駅からすぐの三宮センター街に朝から飲める立ち飲み酒場ができて話題と人気でいつ通りかかってもいっぱい、しばらくするとその並びにもう一軒立ち飲み酒場ができ、向かいにはイタリアンレストランも。
最近その隣にそのお店のテイクアウトと立ち飲みの姉妹店もできてました、以前ロールアイス専門店で女の子の行列ができてたお店の跡地。ロールアイスなんて流行りものはすぐ廃れると思ってましたけどね。さらに近くの路地にはビストロ酒場ができてますな。
以前はお酒を楽しむお店が並ぶ界隈じゃなかったのですけど、人気のお店のお陰で人が集まるようになると次々お店ができます。

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元町商店街ってそういうのが無さそうというか相乗効果みたいなのを感じられませんな。最近もハンバーガー屋さんが閉店しました、結局半年しか持ちませんでしたな。その前はドーナツ屋さんでした、こちらは1年半ほどだったかと。
どちらも行ってみたいなって思っていたのですけどモタモタしてるうちに消滅、なんだかそういうのがここ数年多くなって何とも思わなくなりましたな、残念な気持ちにすらならないという。そんなのばかり続くと新しいお店にも興味が沸かなくなります。
長年街の写真を撮っていると気が付くのですけど、街の景観に馴染むぐらい長く続くお店ってやっぱりありますからね。数年先に無くなるかもしれないお店ばかりの街を撮りたくありませんなぁ。(笑)

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2022年5月19日 (木)

神戸本、昔の景色が知りたくて2。

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2019年10月8日に「神戸本、昔の景色が知りたくて。」という記事を書いてます。西東三鬼著「神戸・続神戸」って本を取り上げて、オジサンが生まれるず〜っと前の神戸の景色知ることができたのを書いてました。
で、そのときに確か昔の神戸の写真集を持ってたはずだけどって思い出したのですな。我が家に無いので、多分実家のどこかにあるだろうから、そのうち探そうって思いながら忘れてしまっていたという。で、見つけました。「昭和の神戸 昭和10〜50年代」高村推古書院 2014年刊って本。
著者といいますか撮影したのは飯塚富朗さんというアマチュア写真家の方、日本の写真史に必ず登場する、写真家のハナヤ勘兵衛氏の写真も十六点掲載って書いてありますな。内容はタイトル通り、昔の神戸の景色がたくさんのモノクロ写真で浮かび上がってくるというもの。
この手の写真集の魅力って、構図やシャッターチャンスなど、作品としての写真というより、もう撮ることができないあの頃を思い出させてくれる、記録としての写真の力だと思うのですな。「へぇ〜昔はこんなやったんや」って思わず見てしまう部分ね。オジサンも子供の頃の記憶にある街の景色の写真では思わず「そうそう、この隣に〇〇あったわ」って見入ってしまいましたからね。
まだアーケードがなかった頃の商店街だとか、今は当たり前に神戸のランドマークになっている建物が、まだ建ってなかったり建築中だったりなんて写真。反対に震災や老朽化ですでに無くなってしまった、立派な建物が堂々と建っていた頃の写真も。建物好きのオジサンはそういうのにもそそられるのですな。

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この写真集も同じ魅力がありました。ただちょっとまとまりが付いてない感じもしましたけど、貴重な一冊だと思いましたよ。オジサンも長年街を徘徊して写真を撮っているので、もし同じ場面に遭遇したら絶対撮ってしまうなって写真に共感しましたし、新聞社や職業カメラマンなら撮れない、もしくは撮らないだろうなって写真がたくさん載っていたのが良かったですよ。
なのでオジサンが若い頃に撮ってた神戸の写真も、今見ると下手くそすぎて直視できませんけどね、ただもうこの景色はフィルムの中にしか残ってないのですな、下手くそでもこの先もしかしたら貴重な記録になるのかもしれません。(笑)
そう思うと地元をもっと撮らないとって気分になりましたよ。地元というより、自分の暮らしている足元の景色ですな。何気ない普通の景色を撮った写真も、50年、100年経てば違うメッセージを発するわけですからね。ホント写真って楽しいですな。

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2022年4月28日 (木)

思い出した、昭和な喫茶店アレコレ。(笑)

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人はなぜ喫茶店に行ってしまうのでしょうね、買い物の後でちょっと休憩だったり、純粋にコーヒーが飲みたくなったからだったり、タバコが吸いたくてなんてのもあるかと。今は禁煙の喫茶店も増えてますけど、その昔は昼休みに、立て続けにタバコを吸い溜めしてるサラリーマンやOLを見かけましたな。職場では吸えなかったり、吸わないことになってたりしたのでしょうね。
待ち合わせに喫茶店は、昭和のドラマでよく見かけたシーンでしたし、友達とのおしゃべりに喫茶店は学生の頃は当たり前でした「茶ぁ、しばきに行こか」なんて言い方が関西では流行りましたね。(笑)
延々おしゃべりが止まらないおばちゃんのグループ、おしぼりでやたら念入りに、顔を拭いたり耳掃除までするオジサン、一瞬でアイスコーヒーを飲んですぐに出ていく忙しい人、仕事サボってインベーダーゲームに熱中してるサラリーマンなどなど、昭和の喫茶店って今思えば面白かったですなぁ、お店の雰囲気も独特の美しさがありましたからね。
お店のこだわりというか、店主の好みや個性が溢れてました。ドアを開けるとカウベルがカランコロンなんてのも懐かしいなぁ。そういうところには、そういうお客さんが自然に集まって来てたのでしょう、今時のセルフの喫茶店にそれは感じられませんな、明るくてどこも同じ。(笑)
喫茶店のセットメニューって好きでしたな、カレーライスと飲み物がセットなんてのはランチでよく食べたなぁ、スパゲティナポリタンや、ピラフという名の単なる焼き飯もね。ハンバーグや焼き肉など定食が充実しているランチがメインのお店も多かったですな、美味しいしご飯おかわり自由なんてのも。

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何だかどんどん思い出してきましたよ。かき氷をフラッペって呼んでたこと、クリームソーダをソーダフロートなんて気取った呼び方してたお店もありましたな。サンドイッチに塩、カレーライスにウスターソース、スパゲティにタバスコがセットだったこと、とろけるチーズが発売された後ピザトーストがメニューに増えてたこと、これもタバスコがセットでしたな。
カルピスをコーラで割った飲み物もありました、その頃よく行ってた喫茶店では「イブ」って名前でしたよ。ホットケーキをちゃんと焼いてるお店は、メニューにしっかり「自家製」って書いてましたな。そうじゃないお店は冷食を温めるレンジの音がしてました。(笑)
そうそうバターを塗ったトーストにグラニュー糖をパラパラかけて食うと美味いって知ってました?ソーダ水に入ってる真っ赤っかなサクランボの軸を、口の中で結び目作るって、ヒマ人の遊びも流行りましたなぁ。(笑)
思い出はきりがない昭和な喫茶店のアレコレ、昔ながらのお店は少なくなったとはいえ、地元にもまだ幾つかあります。時々行きますけど、なぜかホッとするというか、やっぱり落ち着きますね。(笑)

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2022年2月22日 (火)

市場の思い出はこれが最後なのかも。

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子供の頃、母親の買い物にくっついて行ってたのは市場が多かった印象があります。スーパーがまだそんなに無かった頃でしたからね。狭い通路の両サイドに対面販売の個人商店が、びっしり並んでいるのが市場でした。その頃よく行っていた幾つかの市場は、もうすでにありません。マンションになってたり、コンビニに変わってしまったり、月極駐車場になってたりしますな。
年月を考えると致し方ないことなので、そのことを残念がったり、感傷的になったりする気持ちはありませんよ。これも時代の流れだと思っています。長年街の写真を撮っていると、消えていく景色と遭遇することって多いですからね、写真に残すことぐらいしかできません。

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地元駅前の商店街にある、昔からの廉売市場が3月で88年の歴史に幕を下ろします。何年も前から再開発の話がありましたし、老朽化度合いも半端ない市場なので、今の建築基準から行くと危険な部分だらけ。
実際9年前に東口横のラーメン屋が不審火による火事で無くなってますし、そういう市場なので再開発は当然だと思うのですけど、そのせいでしょうか、昨年辺りから新聞記事になったり、神戸のことを情報発信しているサイトやブログなどでよく取り上げられていますな。
古い市場なので話題性はあるのかもしれませんが、残念ながらすでにほぼシャッター通り。閉店後は取り壊しが始まって、2024年の予定で30階建のタワーマンションに生まれ変わるそう。
オジサンとしてはこの市場の最盛期を知っているだけに、よく今まで持ちこたえたなってのが正直な感想。何年もシャッターが閉まったままのお店ばかり、残っているお店もわずかでしたし、部分的に屋根が抜けて青空が見えてるところや、廃墟化しているところもありましたからね。

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だけど子供の頃はにぎやかでしたよ、人が多くてはぐれないように母親の後を付いて行くのに必死でしたな。魚屋のおっちゃんのダミ声や、鎌で大根の葉っぱを落とす八百屋のおばちゃんが怖くてねぇ。だけど高校生の頃は、友達と学校帰りに豚まんやコロッケの買い食いが多かったような。(笑)
10年以上前だったと思うのですけど、市場の空き店舗に飲食店が出来だしたのですな。東口寄りにはラーメン屋さんやエスニック料理店に立飲みも、ネットカフェもあったかな。西の入口付近には串カツ屋さんや居酒屋さん、寿司屋さんもあったなぁ。急に増えたので空き店舗の再利用ってことで一時話題になりましたな。
もう無くなってしまったり、別のお店になってたりしますけど、串カツ屋さんは昼から飲めたし安かったので、お出かけ帰りにちょくちょく寄り道してました。(笑)
そんな廉売市場も、すでに昨年末で閉店されたり、別の場所に移転されたお店には貼り紙がしてあります。こういうたたずまいの昔ながらの市場って、地元ではもうここが最後だと思いますな。

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