ハーフサイズカメラ

2022年11月19日 (土)

ペンFのE.Zuiko Auto-T 100mm F3.5望遠レンズ。

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一眼レフの交換レンズってズームレンズが主流になる前の時代は、標準・広角・望遠の3本を揃えるのが夢だったのですな。レンズ交換のできるカメラはそこが醍醐味でもありましたからね。
中でも手頃だったのが135mmレンズ、望遠の入門レンズなんて言われてました。ファインダーを覗くとしっかりと望遠感がありながら、大きさ重さも手頃で、F値が暗めなら価格もそんなに高くなかったのですな。

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ハーフサイズカメラ唯一の一眼レフ「オリンパス ペンF」シリーズの交換レンズの中にもそれに相当するレンズがありました。35mm換算すると約140mmになる望遠レンズ「E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5」。
開放F値F3.5なのでレンズが太くならず、フィルター径も38mm標準レンズと同じ43mm径なので細長い見た目。望遠レンズなのでファインダーの暗いペンFTでもピントのヤマが掴みやすいのですけど、細身なので意外とホールドしにくくて手ブレしやすいという。(笑)

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実際のところ人気どうだったのでしょうか、ペンFのレンズを中古カメラ屋さんで探しまくってた時も、標準レンズのF.Zuiko Auto-S 38mm F1.8とこのE.Zuiko Auto-T 100mm F3.5だけは、どこでも安いお値段で見かけましたからね。
正直なところペンFTで何度か使ったきりになってましたな、オジサンの街歩き写真では望遠レンズって使わなくてねぇ、このレンズもホント出番が無くって申し訳ないと思ってますよ。なのでもう少し使ってやらなきゃなって思い「ミラーレスで使うペンFレンズ祭り」に登場願ったわけで。(笑)

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さっそくボディー内手ぶれ補正内蔵のX-S10にマウントアダプター経由で装着、ファインダーを覗いてみるとなかなかイイ感じ、しっかりと望遠感もありますし、手ブレもピタリと止まります。ただ路地で振り回すには長すぎますな。(笑)

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で、歓楽街をうろつきながら撮り歩いてみました。最初25mmの広角レンズで撮ってて途中でチェンジしたら、望遠感がすごくて撮影スタンスの取り方に苦労しましたな。かなり手前から構えてもまだ画面からはみ出しますからね。
でもウロウロしている内に慣れてきましたよ、手ぶれ補正とフォーカスアシストを使うと最強なので、オリジナルのペンFTボディーで使うよりも快適になりますからね、まさに最新テクノロジー様々ですよ。

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正直なところサクッと撮り歩いたらまた防湿庫にしまい込むつもりだったのですけど、ちょっと面白くなってきたのでもう少し使ってみようかと思ってます。(笑)

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2022年11月13日 (日)

ペンFのE.Zuiko Auto-W 25mm F4を久々に。

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撮る量を考えると明らかに機材を持ち過ぎでありますが、特にレンズはいっぱいありすぎて出場率が偏っておりますよ。ミラーレス一眼を使いだして、手持ちのレンズはほとんどマウントアダプターで活かせましたからね。もう十分なのに中華レンズに手を出したりしているわけで。(笑)
ま、格安で楽しめる中華レンズを色々使ってみて、かえってオールドレンズの底力と言いますか、すごさに気が付いたところもありますね。なのでしばらく出場していないオールドレンズを使ってやらなくちゃって改めて思いましたよ、防湿庫で昼寝させておく場合じゃないなと。(笑)

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画像管理に使っているAdobe Lightroomに登録している、オールドレンズで撮った写真にはレンズ名をキーワードに付けています。他にはどのフィルムシミュレーションで撮ったかなどキーワードにつけて検索がしやすくなるようにしています。なのでレンズ名で検索するとどれぐらいの枚数撮っているか、いつ頃よく使っていたかなど使用状況が一目瞭然になるのですな。

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で、フィルム時代のハーフサイズ一眼レフの名機オリンパスペンFシリーズの交換レンズを3年ぐらい出場させていないのが発覚したという。中華レンズにうつつを抜かしている場合ではありません、足元にある名レンズを使うのが先決ですな。

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なのでまずはE.Zuiko Auto-W 25mm F4を引っ張り出してきました。ハーフサイズとAPS-Cサイズは大きさが近いということもあって、オジサンの大好きなXF23mm F2 R WRと画角が近いところがチョイスの理由。約62度ぐらいですから35mm換算の焦点距離で35〜36mmぐらいのレンズってことになりますな。

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ただ開放絞りがF4で、絞り羽根5枚の五角形ですから美しいボケ感は望めません。(笑)使い方としてはやや広角レンズということで基本的に絞り込んだ撮り方が似合うレンズじゃないかと思いますね。
F8に絞って被写界深度目盛りを見て無限遠(∞)がF8の所に来るように合わせると約1mから無限遠(∞)までピントが合うパンフォーカス状態になりますから、ピント合わせから開放されたスナップを軽快に楽しむのが最適かと。F8まで絞ると十分すぎるぐらいシャープで驚きますな。

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専用フードは見つからないので汎用のラバーフードを装着して使っていますが、付けないほうがカッコいいのは事実。ペンFのレンズってマウントアダプター経由で装着してもなんだか決まるのよ。
X-S10よりクラシック&アナログ感のあるX-T30のほうが似合いますけど、オジサンは小さくても立派に一眼レフの交換レンズって主張しているところが好きですな。
しばらくこのレンズで撮ったあとは他のペンFレンズも順次登場予定ですのでお楽しみに。(笑)

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2022年10月29日 (土)

フィルム時代の名機「ペンF」のレンズ。

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現代のデジタルカメラのペンFではありません、フィルム時代のハーフサイズ一眼レフカメラ「オリンパスペンF」シリーズ。
実に美しいデザインのカメラで、オジサンの持ってるのは1966年発売の2代目「ペンFT」。初代にTTL露出計とセルフタイマーを内蔵し、フィルム巻き上げが1回のレバー操作で出来るように進化した機種です。
ハーフサイズカメラ唯一のシステム一眼レフでしたから、交換レンズやアクセサリー類も充実していました。ハーフサイズカメラにどっぷり肩まで浸かっていた頃に出会って、レンズを探し回ったのも懐かしい思い出です。一番ポピュラーな標準レンズはたくさん販売されたので、程度の良いものが安く見つかりましたしね。

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持っているのは「G.Zuiko Auto-W 20mm F3.5」「E.Zuiko Auto-W 25mm F4」「F.Zuiko Auto-S 38mm F1.8」「E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5」の4本。明るい大口径やパンケーキレンズ、マクロレンズは当時からマニアやコレクター向け価格で手が出ないし、見つからないということで、比較的見つけやすいものばかりです。

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本来のペンFボディーより、今はマウントアダプターでX-T30やX-S10で使っていますよ。なぜかというと、フィルム代が高くなったのもありますが、ミラーレスカメラで使う方がペンFボディーで使うよりも遥かに使い勝手が良くなるのですな。
ペンFシリーズを使ったことがある方ならお分かりかと思いますが、そもそも独創性の塊みたいなペンFは、ファインダー構造も独特で、縦置きのミラーが捉えた像をプリズムで光路を曲げて導く仕組み、メーカーサイトには「ポロプリズムファインダー」って出てますけどね、覗くとホント暗いのよ。
特にTTL露出計内臓のペンFTは暗かったなぁ、開放F値の暗いレンズを付けてると、夕方になるとファインダーが暗くてピントのヤマが掴めないという。さらに老眼が進行してからはお手上げでしたな、全然見えなくてカメラの持ち出し率も低下、明るい屋外専用機でした。(笑)

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ところがこれをミラーレス一眼で使うとそんな欠点は関係なし、EVFは捉えた像を明るく表示してくれますからね、ピントのヤマもしっかり分かりますし、マニュアルフォーカスアシスト機能でさらにピント合わせが楽。
ま、60年代と現代ではカメラそのものが大きく変わりましたから、最新テクノロジーでオールド&クラシックレンズが息を吹き返すなんてのはミラーレスならではの楽しみ方といえますな。しかもペンFのレンズって付けてみるとカッコいいのよ。特にX-T30とは相性ピッタリだなって思います。

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唯一残念なのは、その当時の技術的なところで広角側のレンズラインナップが弱いところ、35mm換算で約28mmの「G.Zuiko Auto-W 20mm F3.5」が一番広角なんて今時の目で見ると広角って感じじゃないですな。(笑)
今でも中古カメラ屋さんでペンFが並んでいると一緒にレンズの出物はないかなって探してしまいますよ。あるところにはあるみたいですけどねぇ。(掲載した街の写真はG.Zuiko Auto-W 20mm F3.5で撮影しました。)

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2022年10月16日 (日)

61年前の実力者、リコーキャディのレンズ。

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フィルムファンの方ならハーフサイズカメラって聞いたことがあると思います。35mmフルサイズの半分のサイズで撮影するのでハーフサイズ。
1959年発売の「オリンパスペン」の人気により、カメラメーカー各社が参入してハーフサイズカメラブームが起こりました。その頃発売されたカメラは個性的なのが多かったですな。オジサンもたくさん持ってましたよ。
ジャンク品を激安で買ってきて、自分で直して撮って楽しんでましたな。(笑)直したとは言え素人修理ですから、動かなくなるものもありました。
富士フィルムさんのミラーレス一眼を使いだして、マウントアダプターで手持ちの古いレンズが使えるのに味をしめて、動かなくなったジャンクカメラからレンズを取り出して改造したのが始まり、今までに5本改造しました。
少し前に書いた「62年前の神レンズ、ペンSのD.Zuiko 3cm F2.8。」って記事で書きましたが、改めてオールドレンズの実力を再認識したわけで。なので記事の中で告知した「リコーキャディ」というハーフサイズカメラに搭載されていたレンズをXマウント用に改造したのを今回持ち出して撮ってみました。

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「リコーキャディー」は1961年発売、翌1962年に発売され未来的なデザインで人気になったリコーオートハーフとは対極の地味カメラ、ハーフサイズブームに乗り遅れまいと慌てて出した感ありありのカメラでしたけど、レンズが素晴らしかったのですな。
焦点距離は25ミリ(35ミリ換算で約36ミリ)でオジサンの好きな「XF23mm F2 R WR」に近くて実にシャープ。ペンSのレンズと同じく、距離リングには2mと5mにクリックストップがあって人物を撮る時は2mに、スナップや風景を撮るときは5mに合わせて、絞りをF5.6かF8ぐらいに絞ればピンぼけにならずに撮れるという仕組み。

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オジサンの街歩きなら2mに合わせておけば路地ではピント合わせは要りませんでした。広い商店街などでは5mに合わせておけばOK、パンフォーカス撮影ですからピント合わせなんて無いわけで当然AFよりも速い。(笑)
ミラーレス一眼に付けられるように改造しているので、元の「リコーキャディ」に付いていた時には出来なかった、絞りを開放F2.8で背景をぼかした撮影も出来ます。だけど絞り形状は四角形、絞り羽根4枚ですから当然ですが美しいボケなんて期待できません、やらないほうがいいですな。しっかり絞り込んで隅々までシャープでピントもバッチリってのがこのレンズの持ち味かと。(笑)

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で、さっそく街歩きしてみました。口径も小さく、パンケーキレンズのように出っ張りも少ないこのレンズでサクサク撮ってると、デカイ重いレンズはただの体力消耗品だなって思いますな。まるでコンパクトデジカメで撮ってるような感覚といいますか、バツグンの機動力でしたからね。(笑)

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2022年9月18日 (日)

62年前の神レンズ、ペンSのD.Zuiko 3cm F2.8。

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最近改めてその実力を再認識したのが「D.Zuiko 3cm F2.8」レンズ。ハーフサイズカメラ「オリンパスペン」の二代目、1960年発売の「ペンS」に搭載されていたレンズです。
3年前に不調のカメラボディーから取り出しマウントアダプターに組み込んで、フジXマウントで使えるように改造したものですけど、とてもオールドレンズとは思えない写りに驚きましたな。(笑)
なんで再認識したかというと、今年6月に買った中華レンズ「TTArtisan 23mm F1.4」を使っている時に、ペンSのレンズの方がイイ写りだったよな〜って思い出してしまったわけで。なので久々に引っ張り出して撮ってみたところ、やっぱりこのレンズすごいわって改めて思っちゃったのですな。

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小さなハーフサイズカメラに付いていた、小さなレンズなので、マウントアダプターに組み込むとアダプターの方がデカく見えてしまいましたけど、それでもコンパクト。
TTArtisan 23mm F1.4が現代のレンズなのにクセが強くて、写りの良し悪しの落差がスゴイのに対し、ペンSのD.Zuiko 3cm F2.8は62年前のレンズなのに、間違いのないしっかりした安心安定の写り具合。特に画面中心部分は開放絞りから十分過ぎる描写でしたな、周辺部分もTTArtisan 23mm F1.4よりも遥かに上ですよ。

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ペンSはピント合わせが目測のカメラだったので、初心者が撮ってもピンボケ写真にならないように、レンズに工夫がされてました。ピントリングの2mと5mの文字だけ赤くなっていて、その位置がクリックストップになってます。
つまり回すとその位置でカチッと止まるわけで、初心者でもピント合わせを迷わないように、近距離の人物撮影などは2m、遠くの景色まで入れた記念撮影などでは5mにカチッと合わせ、F5.6以上に絞ればればピントの合った写真が撮れますよってことで、目測式カメラでよく見られた仕組みでした。

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それに習ってオジサンも基本を5mに合わせ、近距離だけ2mに合わせて、F8まで絞り込んで撮り歩いてみましたけど、パンフォーカス撮影ですからピント合わせは要りませんし、X-S10に付けるとボディー内手ぶれ補正も効いて、最強のスナップカメラになりましたよ。
軽いので注意すれば片手ホールドでも撮れますし、パンケーキレンズと言っていいぐらい出っ張りも少ないので、首から下げてもお辞儀しませんな、杖歩行でも持ち歩きが楽でしたよ。
撮った写真はシャープそのもの、2600万画素のデジタルカメラの画像で見ても十分すぎるぐらいでしたから、当時のフィルムから手札プリントなら全く不満の出ない性能だったと思いますな。まさしく62年前の神レンズ「D.Zuiko 3cm F2.8」に、今更ながら恐れ入りましたですよ。(笑)
さらにもう一本同じ頃のレンズでリコーキャディというハーフサイズカメラに搭載されていたのもXマウント用に改造してあるのですけど、これも近々持ち出して再確認してやろうかと思っています。(笑)

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2022年1月15日 (土)

オリンパスペンとマミヤスケッチの明暗。

スタート時の考え方は同じだったにもかかわらず、その後歩んだ道が全く正反対だった、日本カメラ史に残る名カメラがあります。「オリンパスペン」と「マミヤスケッチ」。どちらも1959年に数ヶ月ほどの差で発売されました。コンセプトはどちらも同じ、スマートで手軽に使えるハーフサイズの小型カメラ。
目指すところは同じだったにもかかわらず、オリンパスペンは爆発的な人気を博し、その後他社がこぞって追従する事態になり、ハーフサイズカメラの大ブームのきっかけを作ったわけですけど、反対にマミヤスケッチは今で言うところの負け組、売れずにひっそりと1年余りで消えていったカメラでした。
マミヤスケッチは12,800円、オリンパスペンは6,000円だったので、値段で負けたように見えますが、それだけじゃないドラマがあるのですな。
オリンパスの名設計者だった米谷美久さんの著書に「オリンパスペンの挑戦」があります。朝日ソノラマのクラシックカメラ選書っていうシリーズの中の一冊、この中にマミヤスケッチを設計したマミヤの宮部甫専務さん(元ミノルタ設計部長)とのやり取りが出てくるのですな、
当時まだ駆け出しの設計者だった米谷さんに、割り切って設計したペンのことを褒めているのですけど、マミヤスケッチは社内の意見を取り入れるうちに、ハーフサイズから24×24mmの真四角フォーマットに変更、距離計搭載など最初のオリジナリティは無くなり、中途半端で高価なカメラになったそう。そのせいでか故障も多く返品続出だったそうですな。
結果的に売れずに短期間で消えていったことが、後に希少価値になってマニア受けするカメラになってしまったわけで。女優の広末涼子さんが愛用していることで、中古価格が高騰したこともありました。(笑)
一方オリンパスペンは、当時安いカメラでも月給(大卒初任給が12,000円前後)の2倍ぐらいだった頃に、月給の半分の6,000円で、いつもポケットに入れて持ち歩けるカメラってコンセプトを貫き通し、商品化にまでなんとか漕ぎ着けても、重役でもあり工場長だった方から「こんな安カメラは、ウチの工場で作らない」とまで言われ、三光商事って別会社を作って生産に乗り出したという、発売されても販売店からオモチャじゃなくて、カメラらしいのを持ってこいと言われたそうで、最初はもう散々な扱いだったそうですな。
だけど手が届く価格で、簡単に使えて、写りが良いということでどんどん人気になっていきました。オリンパスペンとマミヤスケッチの勝敗は、逆風の嵐しかない中で、設計者がどこまで最初のコンセプトを曲げずに戦ったかってところが明暗を分けたのだと思います。
オリンパスペンはその後、たくさんの機種が登場しましたが、オジサン初代は持ってなくて2代目のペンSとそれ以降の機種でしたけど、どれも実によく写るカメラですな。もちろんマミヤスケッチも大好きで、真四角写真を山ほど撮りましたよ。(笑)
どちらも数年前に部品取り用に温存していたジャンクからレンズを取り出して、富士フィルムさんのXマウント用に改造、今はデジタルで楽しんでいますけど、改めて写りの良さに感動しています。

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ペンSのレンズで撮影、今でも十分通用するレンズですな。
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マミヤスケッチのレンズで撮影、やっぱりましかくがいいかと思って縦横比を1:1に設定、さらにモノクロで撮ってみました。

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2021年7月10日 (土)

同い年のリコーキャディのレンズ。

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5月30日に「61年前の、オリンパスペンSのレンズを、X-S10で。」って記事を書きましたけど、今回は60年前の1961年発売、オジサンと同い年のカメラ「リコーキャディ」から取り出して改造したレンズのオハナシ。
オリンパスペンの人気でハーフサイズカメラが世間に認知されると、カメラメーカー各社がこぞってハーフサイズカメラを発表発売してきた頃登場したのがリコーキャディ。後に人気を博したリコーオートハーフの影に隠れて地味なカメラなのですな。
正直言ってハーフサイズブームに乗り遅れまいと、慌てて出してきた感があります、今の目で見るとちょっとレトロ感もあってカッコよく見えたりしますけどね。過去に掲載した写真を再掲載しておきます、こんなカメラ。(笑)

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ただレンズは驚くほどシャープでオートハーフにも受け継がれました。地味でしたから中古カメラ屋さんでも安かったですし、露出計不動のジャンクがよく見つかりましたな。単体露出計を持ってればマニュアル露出で問題なく使えたので、そんなのを探してきて使ってました。改造したときの記事はこちら。

リコーキャディのレンズを改造、Xマウントに。

リコーキャディの改造レンズで撮ってみたら。

絞り開放でも中心部分はかなりシャープな印象ですけど、リコーキャディはオリンパスペンと同じく、目測式のカメラでしたから、ある程度絞って被写界深度でピントをカバー、ピントリングの2mと5mにクリックストップがあって初心者でも使いやすくしているところもそっくり。後発カメラなのに新鮮味が無かったのはこのあたりも原因かと。

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その反動が爆発したのでしょうか、次の年に発売されたオートハーフは見た目、使い勝手、仕組み、どれをとっても日本のカメラ史に残る、個性あふれる名カメラでベストセラーになりましたな。リコーイメージング株式会社の全機種リスト、リコーキャディのページを見ると「リコー最初のハーフカメラは奇をてらわず、実用堅実をねらった。」とわざわざ書いてあるので、地味カメラだったのは自覚していたのでしょうね。(笑)

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レンズはすごくいいのにそれ以外がパッとしなかった、ちょっと可愛そうなリコーキャディから取り出した改造レンズ、昔のカメラから取り出したレンズをデジタルカメラで使ってみて感じるのは、総じて予想以上にいい写りをするなぁってところ。

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本来のボディーの仕様では不可能だった撮り方が、ミラーレスカメラに付ける事で可能になりますからね。例えば目測カメラのレンズを最短撮影距離、絞り開放で背景ぼかして撮るなんてのがそう。こんなのを楽しめるのが、レンズ改造の醍醐味でもあるのですけどね。(笑)

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2021年5月30日 (日)

61年前の、オリンパスペンSのレンズを、X-S10で。

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今から62年前の1959年に発売された「オリンパスペン」。35ミリフルサイズのちょうど半分のサイズの写真が撮れるのでハーフサイズカメラって呼ばれてましたな。
コンパクトでありながら描写に妥協のないレンズに簡単操作、当時6,000円という低価格な画期的なカメラでした。一気に人気が出て、その後カメラメーカー各社がこぞって参入し、ハーフサイズブームが起こったのは有名な話。
初代オリンパスペンは当時の技術的な事もあって、かなり割り切った造りだったのですけど、1960年発売の二代目「ペンS」はD.Zuiko 3cm F2.8って明るいレンズ搭載、カメラとしてより撮影の幅を広げるスペックに。お値段も8,800円になりました。

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オジサンが持ってたのはこのペンS、とにかくよく写るカメラでしたな。で、このレンズをフジXマウントで使えるようにできないかって、改造した記事はこちら。

「改造レンズ第4弾は、ペンSのD.Zuiko 30mm F2.8」
「ペンSのレンズを試してみた。」

レンズ名に「D」って付いてるので4枚構成だなってのは、オリンパスファンの方なら周知の事実かと。(笑)絞り羽根は6枚でF2.8〜F22まで。
ピントリングは2mと5mのところに赤い文字でクリックストップがあります。これは35ミリ判よりも被写界深度の深いハーフサイズの特性を生かし、F5.6〜F8に絞り込む事でピントをカバー。
ピント合わせが目測のカメラで、初心者がピント合わせに迷わないように、近距離の人物撮影などは2m、遠くの景色まで入れた記念撮影などでは5mに合わせれば十分ピントの合った写真が撮れますよって印なのですな。

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なので、描写の高さに関しては折り紙つきだったこのレンズを、X-S10に付けて、フィルムシミュレーションはVelvia、ホワイトバランスは太陽光、絞りはF8固定にして、ピント合わせは2mと5mだけで撮り歩いて見ました。
もうね、サクサク撮り歩けましたよ、撮りたいものに対して、これぐらいなら2mか5mかを判断してピントリングをクリックのあるところに合わせるだけなので手間いらずですからね。

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これはペンSにフィルム詰めて撮ってた時と同じ感覚でしたな、フィルムの巻き上げ動作が無いだけ。(笑)撮った写真はどれもシャープ、還暦のオジサンより年上なのにイイ仕事してくれはりますな。
現行レンズと比べれば画面周辺部などは劣りますけどね、中心部分は見劣りしませんよ。ま、比べるのがそもそもの間違いかと、フィルムカメラファンで、ハーフサイズカメラに興味のある方にはオススメの一台です、探して見てはいかがでしょうか。

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2018年3月17日 (土)

使い勝手で選ぶハーフサイズ1 リコーオートハーフ

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フィルムカメラ入門に、ハーフサイズカメラをオススメするわけは、画面サイズが35ミリカメラの半分なので、一本のフィルムで2倍撮れるところ、24枚撮りフィルムを入れると48枚撮れるので、デジカメ感覚でパシャパシャ撮っても結構持ちますからね。
オジサンは36枚撮りフィルムを使っているので72枚、仕上がりをライトボックスで見ると小さな写真がズラリ並んでいて嬉しくなってしまいますな。(笑)
それから中古カメラ屋さんでも安価なのが多くてリーズナブルなお値段で楽しめるところ、さらに個性的なカメラが多くて持ってて楽しいところも推しておきたいなと。カメラが小型なところもアピールポイントかな、ちっちゃくて可愛らしいカメラが多いですからね、古いカメラですけど、今の目で見ても女子受けするようなデザインなのがいっぱいあります。
以前レンズで選ぶハーフサイズカメラの記事を書きましたけど、今回は使い勝手で選んでみようかと思ったわけで。押すだけ簡単、オートでお任せなカメラが多いので、使い勝手がどうのこうのは余り無いかと思うかもしれませんけど、オジサンが過去に使ってきたカメラの中から重箱の隅をつついてみようかと思ったのですな。(笑)

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その第一弾として、まずこれが一番と思っているのがリコーオートハーフシリーズ。ゼンマイ巻き巻きしたら自動でフィルムの巻き上げをしてくれるので、シャッター押すだけしかないカメラ。発売当時のキャッチコピーも「シャッターだけは押してください」ってまさしくそのまんまですがな。(笑)
見た目も格好良くて持ち物としてのオーラ出まくりの逸品。中古カメラ屋さんでも目立ってます。沢山作られたカメラですし、全面のプレートのデザイン違いがいっぱいあるので、お気に入りを探すのも楽しいところ。機械もレンズも何ともないのに、裏蓋に付いているモルト(遮光スポンジ)がボロボロになってジャンク扱いになっているのを探してきてはよく直してましたな。モルト貼替えはそう難しい事じゃないので楽しめましたしね。
このカメラ、フィルムが入ってないと動作が確認できない仕組みなので、中古カメラ屋さんで見せてもらうときはテスト用フィルムを入れてもらって確認していただきたいなと。裏技というほどではないですけど、裏蓋をあけてフィルムゲートの所にあるギアを指で左に送ってやり、明るい方にカメラを向けてシャッターを切るとフィルム無しでも動作確認が出来ます。オートハーフ使いの方ならご存じかと。
レンズはハーフサイズカメラの中ではやや広角の25ミリ(35ミリフルサイズ換算36ミリ)なので固定焦点でも被写界深度が深くてピントが来ますな、実にシャープな写りですからね。晴れた日の外で撮った写真なんてハーフサイズとは思えないぐらいでした。押すだけでこんなに写ってくれては困りますがな。(笑)
フィルムカメラを楽しむのにトイカメラや写ルンですを選ぶってのもありますけど、長く楽しみたいのなら、まだまだ沢山見つかるオートハーフで、ひと味違う映える写真を撮るってのはいかがですか。

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2018年3月10日 (土)

リコーキャディーに距離計でマニュアル機最強に。

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リコーオートハーフの陰に隠れて、ほとんど存在感を失っているハーフサイズカメラがあります。リコーキャディー、1961年発売なのでオジサンと同い年。地味すぎるぐらい地味でしてね、一年後に発売になったオートハーフと比べると真逆の人生、写真を撮る事にかけてはいい仕事をするのですけどね、見た目と使い勝手がちょいとばかり古くささを感じさせて、すっかり目立たないカメラになってしまっているのですな。
見た目は今となってはかえってレトロ感があって新鮮に見えますけどね、カメラらしい形というか無駄なところが無いのですっきりしています。レンズもパンケーキレンズと言っても良いぐらい出っ張りが少なくて、持ち歩きには便利。その分シャッター速度と絞りのリングは少し回しにくいですけどね。(笑)

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オジサンがこのカメラを手放せないのは、完全マニュアルで使えるところ。ハーフサイズカメラって押すだけ簡単なのが圧倒的に多いので、実は完全マニュアルで使えるカメラは貴重だったりします。オジサンの手持ちのハーフサイズカメラ軍団の中ではオリンパスペンSとペンFT、それとこのリコーキャディに、裏技でマニュアル露出が出来るキヤノンデミ初代は殿堂入り。露出がシビアなリバーサルフィルムが大好きなオジサンとしては、マニュアルで露出を決められるカメラが一番使っていて充実感があるのですよ。
で、このリコーキャディ、レンズがとってもシャープ、初めて使ったとき仕上がり見て驚きましたからね。F5.6~F8辺りまで絞ると完璧最強、これでハーフサイズ?ってな写り具合に感動。

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そんなところが手放せない理由でもあるのですけど、この時代のそんなにお高くないカメラなので、ピント合わせが目測なのですな。すご~くシャープなレンズが付いているのにね。ハーフサイズなので被写界深度におんぶに抱っこで、目測のピント合わせでも深度内に収めてしまおう作戦なカメラ。だから目一杯シャープなレンズを付けているのかもしれませんね。(笑)

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ま、せっかくですから出来ることならば、きちんとピント合わせもしてやりたいところ。そういうわけで単独距離計に登場願いました。ハーフサイズとしては大きめのカメラですけど、距離計付けるとやっぱりそっちが目立ちますね。カメラのデザインが地味ってところもあるかと。
単独距離計を付けただけで安心感が一気に急上昇、ピント合わせの不安から解放されました。ただ今まで目測で撮っていても、仕上がりがどうしようもなかった事は一度もありませんでしたというのを付け加えさせていただきます、ちゃんと撮れますよ目測でも。(笑)
撮るときの手間は増えましたけど、きちんとピント合わせをしつつ撮ってみたのが今回の写真です、いかがでしょうか。

L36153_blogリコーキャデイ過去記事はこちらです。目立たない優等生、リコーキャディ(RICOH CADDY)

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