やっぱり光と影が好き。
知り合いの画家の方が、物の存在を美しく感じたり、不気味に見えたり、さまざまな見え方をするのは光の当たっている部分だけでなく、影の部分の存在が大きいと言っていました。写真も同じですな、光と影でできているわけですからね。
特にモノクロ写真は色彩が無い分、光と影と物の形(フォルム)と質感(テクスチャー)で表しますからその辺りよく分かるかと。
そういえば戦前の写真誌に「光画」というのがありました。光画って言葉を辞書で引いてみたら「写真の陽画、写真」と出て来ましたな、なのでやはり写真というのは光と影が重要なわけで。(笑)
オジサンは今風の写真と言いますか、まるで露出オーバーで失敗したかのような、全体に明るく陰影を感じないすっこ抜けた写真が好きではありません。
どちらかというと濃厚、重厚、露出アンダー目で色彩もこってりで、光と影のコントラストがはっきり、くっきり、しっかりなのが大好き、料理は薄味が好きなのですけどもね。(笑)
テカリなどを排除して色彩をしっかり見せるために、わざとPLフィルターを使う理由もそのあたりにありますね。
なので撮り歩いていて光の当たる部分と、ガッツリ影になってるところが混在しているような景色に出くわすと心躍りますな。そういう景色って、モノクロで撮っても実にキレイですしね。
ただ撮る対象物が美しい風景だとか、雄大な景色だとかじゃなく、歓楽街のゴミ箱やら、街中の間抜けな看板などばかりなのが違うところ。美しさを感じる物差しがチョイとばかりおかしいと言いますか、人間が作り出した街の面白さが好きなのですな。(笑)
ま、光と影で言うと、朝方や夕方の斜光線で街に立体感が出ている時間帯に撮るとイイ感じに撮れますな、ビルの谷間や路地に差し込む日差しとかね。
雲ひとつない快晴の日に、そんな景色を探しながら撮り歩いていると、シャッター切りまくりで撮れ高最高、名作量産してしまいますって言っておきましょうか。(笑)
写真は逆光で撮るとドラマチックなんて、写真のハウツー本に出てくるような型にはまったセオリーなんてこの際無視。自分が面白いと感じたものばかり撮っていますが、見返してみると順光で光と影がくっきりした写真が一番多いので、やはりそんな景色が好きなのでしょう。
その昔モノクロフィルムを現像してプリント焼き付けまでを自分で全てやってたせいもあるかもしれません、モノクロって光の読み方ですからね。
で、光と影がくっきりした写真を撮る場合、天候に左右されますから、晴れた日限定になります。曇りの日は影がくっきり出てくれませんし、分厚い雲がディフューザー代わりになり、全体に光が回ってコントラストも低くなりますから、こればっかりはどうにもなりませんな。
ま、さっさと頭を切り替えて曇りの日を楽しむ撮り方にチェンジ。(笑)で、最近撮った中から光と影の写真を選んでみました。思った以上に多かったですな、やっぱりオジサンこんなのが好きなのよ。(笑)
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コメント
写真って黒い部分が実は重要なんだなと私も分かり始めています。
他の部分が鮮やかであふれていても、全体のバランスで見ると
影の領域があるほどカッコイイなって思える気がします。
(よもかめ亭主様の作品で確認済みです)
私もいつかはその表現が出来たらいいなと思っています。
投稿: 名無しの用心棒 | 2025年10月 8日 (水) 14時52分
名無しの用心棒様、こんばんは。
これからの季節ですと、朝夕が斜光線で光と影を味わえると思いますね。最近は朝からカメラ片手に徘徊してます。一応1万歩が目安です。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2025年10月 8日 (水) 18時25分
めちゃカッコいい写真ばかりで、思わず唸ってしまいました。
僕も今、モノクロ写真に挑戦していますが、影と光の
コントラストって大事ですよね。(まともコメント)
投稿: 土管屋 | 2025年10月15日 (水) 10時48分
土管屋様、おはようございます。
モノクロやってると光の読み方の勉強になりますね。
投稿: よもかめ亭主 | 2025年10月16日 (木) 05時09分