立ち飲み百景94 赤松酒店の思い出。
5月29日の神戸新聞に、老舗「角打ち」店 後継は常連客という記事が載りました。お店は南京町の路地を入ったところにある立ち飲み酒場「赤松酒店」。
記事によると80代になった大将が1日15時間を超える立ち仕事が体力的に厳しくなってきたので店を畳もうと思っていることを常連客に明かしたところ、跡を継ぎたいと名乗り出てくれたそう。大将の母親の代からで創業90年ですから、神戸最古の立ち飲み酒場と言えるかと。
オジサンもずいぶんお世話になりましたから、無くならずに続けてくれることはありがたいとしか言えませんよ。で、退職してからもう何年も行ってなかったのですけど、記事を見て顔を出してきました。
広い大箱の立ち飲みで、オジサンがほぼ毎日通っていた頃とほとんど変わっていませんでしたが、トイレがキレイになってたり、高齢のお客さんも多いせいでしょうか座って飲めるように変えてるところもありましたな。
カウンターの上にアテの小皿がずらりと並んでいる見慣れた景色はそのまま、缶詰もいっぱいあります。カウンターの角には色んな種類の焼酎の一升瓶が無造作に何本も立っていて指差せば入れてくれるのですな。小袋のスナック菓子もカゴに山積み、冷蔵庫にはその日の刺身も。
何か特別な看板メニューがあるわけでもなく、仕事帰りの酒飲みが、ちょと酒のアテにしたくなるようなものが常に用意されてる安心感と言いましょうか。飲んで語らうために必要なものは抜かりなく網羅されている老舗中の老舗。
オジサンが行ったのがちょうど仕事終わりの時間帯ということもあって、お客さんでいっぱいでしたな。この賑わいがなんだかイイのよ。(笑)
何年もご無沙汰してたにも関わらず「新聞見て久々に来さしてもらいましてん。」って言うと「覚えてまっせ、久しぶりやね、どうしとっての」って覚えてくれてましたな。
見渡すとオジサンが通っていた頃によくお見かけした常連さんもたくさんいましたよ。「おっ、久しぶりやん、全然来いひんで何しとんねん。」なんていきなり言われて話が弾みました。
どこに勤めているのかなどプライベートなことは一切知らなくても、いつも集まってくる常連同士で世間話が盛り上がると言うのも変わらず同じで、何だか落ち着いて楽しく飲めましたな。おかげでちょいとばかり飲み過ぎましたが何だか気分が良かったですよ。
跡を継いだ方お二人はいずれも50代なので、創業100年越えは間違いないでしょう、いやもっと先まで安泰かと。ま、その頃にはオジサンはヨボヨボで飲めなくなっているかも知れませんけどね。(笑)
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コメント
人生の酸いも甘いも知った人たちが集まる、老舗の飲み屋さん。
ほんとうにお酒飲みの楽園なのでしょうね、こんにちは。名無しです。
常連さんも大事な場所を守ろうとして、今の仕事を辞めて
跡を継いだのでしょうか。
好きなものの為に人生を変える勇気、敬服します。
ところでよもかめ亭主様は赤松商店でどれだけ飲まれたのでしょうか?(笑)
まさか一升瓶を一晩で…なんちゃって♪
投稿: 名無しの用心棒 | 2025年6月17日 (火) 13時27分
名無しの用心棒様、こんばんは。
老舗ですが、年寄やオッサンばかりじゃないですよ。意外と若い女性客もいますね。立飲みが認知されるようになって若い方も増えてます。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2025年6月17日 (火) 19時16分
今朝は仕事上がりに一本ビールだけの土管屋です。
よもかめ亭主様、おはようございます。
僕は酔うと陽気になるらしく、普段よりお喋りになるそーなんです。
割と迷惑なヤツかもしれませんね笑
老舗の飲み屋、渋いですね。商売繁盛を願い、東京の酔っ払いが応援エールを送ります。
(かに道楽のテーマ曲っぽく)♪飲〜め飲め食〜え食え金使え笑 どーでしょーか?
投稿: 土管屋 | 2025年6月21日 (土) 08時15分
土管屋様、おはようございます。
かに道楽のテーマ曲は関西だけでなく、皆さんご存知なんですね。(笑)
関西ローカルだと思ってました。
投稿: よもかめ亭主 | 2025年6月22日 (日) 06時03分
こんにちは〜
素敵なお話ですね
行ってみたい..
そうそう先週ですが久しぶりに
関西でほんとに少しの時間ですが
世界長に寄らせてもらいました
おられるかな〜と思ったのですが..
帰りがけにお店の方に伺ったら
週末に来ないからよ(笑と
またやってきますのでその時は是非是非
投稿: ネコスタ | 2025年6月25日 (水) 17時13分
ネコスタ様、おはようございます。
これは残念でしたー。
こちらに来られる時には、お知らせ頂ければ合わせますので、次回は是非。
投稿: よもかめ亭主 | 2025年6月26日 (木) 05時50分
こんにちは。
今更のコメントで失礼します。
一昨日の神戸新聞に、和田岬の三第100年続いた【木下商店】と云う角打ちが閉店した旨の記事が出ていました。
やはり経営者の高齢化と後継者が居なかったことが閉店の要因とのこと。
赤松さんも常連さんが後を継いでくれて幸いでしたね。
今後もこう云った昭和の香りが漂うお店が続いてくれることを願うばかりです。
投稿: VK12@1995 | 2025年9月 7日 (日) 12時09分
VK12@1995様、こんばんは。
その記事見ております。三菱村と言われている場所柄、縁が無く行くことは一度もなかったですね。
和田岬方面って、職場がある方とサッカーファンしか行かないのじゃないかと思ってます。
赤松はこの間行きました、一度行きましょうか、ある意味パラダイスですよ。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2025年9月 7日 (日) 19時08分