写真は撮るから作る時代になりつつあるけど。
今どきのカメラマン、フォトグラファー、写真家の制作スタイルを見ていると、RAWで撮って現像処理で自分の作品に追い込んでいくというのが主流みたいですな。オジサンのようにJPG撮って出しの方は少ないみたい。
ま、現像処理により表現の幅が広がったのでしょうけど、それでいい写真が増えたかって聞かれたら???なオジサン。(笑)
現像処理という名の加工や捏造をやり過ぎてるといいますか、もう写真とは呼べないところまで加工しているものが最近すごく多くなったように思います。
都市の夜景写真を「ブレードランナー」などのサイバーパンク系SF映画のワンシーンみたいに加工しているのや、アニメの背景画に出てきそうな坂道や入道雲の写真なんてのは、現実味が無さ過ぎ&イラストっぽくてもう写真として見れないのですな。
だけどそういうのが今どきなのでしょうね。印象の薄い写真も加工を施せば映える写真になるというのがスマホのお陰で周知の事実になってしまってますからね。
そういうのを見てて思ったのですけど「映像作家」って言葉も便利な言葉ですな、写真や動画を撮るだけでなくそれをどんなふうに加工しようが自由といいますか、作品と言えるわけですからね。
ま、そういうのは昔からありまして、ガラクタでもアートって呼べば芸術作品になってしまうところがこの手のシロモノの何でも有りなところ。
デジタルになって自在に加工できるようになった写真は、今やそういうものの素材なのかと。
そうそう8月中旬に発表になったグーグルの新しいスマホには、撮影者をあとから合成する「一緒に写る」という機能が搭載されているそうですな。
集合写真の場合、撮る人は一緒に写ることができないので、同じ場所で別撮りして集合写真に合成、あたかも一緒に撮ったような写真に仕上げてくれるそうで。
オジサン勤めていた頃は会社の式典やら打ち上げやらのカメラマン役をやらされていたので、自分が写ってる写真は皆無でした。こういうのをなくすための機能だそうですけど、明らかに合成写真ですからこれでも記念写真になるのかって疑問しか感じないという。(笑)
言ってみれば眼の前の現実を写すものから、現実を作るものに変わってしまったのに「写真」ということですからね。
オジサンにはついて行けないというより、ついて行きたい気持ちにすらなりませんよ。もう写真の定義が自由になり過ぎててそこに面白さを感じません。
古い人間なもので撮る時の緊張感が撮影の醍醐味って思ってますのでね。写真の世界がどんどん遠ざかっていく感じがしますなぁ。(笑)
掲載写真は過去に撮った写真をやり過ぎ画像処理してみたものです。(笑)
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コメント
こんにちは。
個人的には「写真」という言葉はフイルムカメラで撮影されたものであってデジタルカメラのそれは「画像」だと定義しています。たいていの人はPCのモニターかスマホで鑑賞していますので一つ一つの点はドット(コンピュータグラフィックスの世界では、画像の出力装置が表現できる最小単位をドットと呼ぶ)ですよね。
写真はフイルムカメラの衰退とともに死語になったのではないかと..。
投稿: 回答キッド | 2024年9月 8日 (日) 16時55分
回答キッド様、おはようございます。
おっしゃられていることは正しいとは思いますが…
「写真撮りに出かけてくる」→「画像撮りに出かけてくる」
「あなたの写真を撮りましょう」→「あなたの画像を撮りましょう」
なんか気分が出ませんねぇ。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2024年9月 9日 (月) 05時55分