親の介護って、どうやっても正解にならない。
親の面倒を見るというのは、やるのが当たり前でありながら、こうやれば間違いないって基準と言いますか、これが正解ってのがありません。家庭の事情によって内容は千差万別、そんな介護が少し前に終わりました。
2月に母親が逝ってから5ヶ月ほどで父親も亡くなったわけですけど、連れ合いに先立たれた男性ってあっという間に衰えますな。ご近所や知り合いの方も、奥さんが先に亡くなった方は、だいたい半年ぐらいで後を追うように亡くなってましたからね。
反対に旦那さんに先立たれた奥さんは元気ハツラツになる方が多いように思います。お友達と出かけたり、習い事したり、お孫さんと遊んだり社交的だったりしますな。
旦那さんの縛りから開放されるからでしょうか。「旦那のご飯、作らんでエエだけでも楽やで」って行きつけ酒場の常連未亡人が言ってました。(笑)
で、親の面倒と言いますか介護の話ですけどね、正直言ってあれこれ大変だし面倒だし、罰が当たるかもしれませんが、早くお迎えが来てくれよって思ったこともありました。
自分の親だからまだ我慢してできますけどね、赤の他人のややこしい現場を看ている、介護サービスの仕事をされている方々にはホント頭が下がります。
世代的なものもあるのかもしれませんが、両親にとって、老後は息子夫婦に同居してもらって面倒見てもらうのが前提だったみたい。
女性は結婚したら専業主婦が当たり前の時代には、旦那の両親を旦那の嫁が看るのが当たり前だったかもしれませんが、男女関係なく働く時代にはそれはもう古いしきたりかと。
しかもウチの家内も自分の両親の介護をしなくてはならず、希望には添えなかったのですな。同居は無理でも近くだったので頻繁に行ったり来たりしてました。在宅医療と訪問介護サービスの世話になりつつ看ていたわけで。
もし同居していれば安心してもらえたのかもしれませんが、だからといって100%の見守りは絶対できません、こちらが出かけてたり寝ている間に倒れられたら気が付きませんからね。
それにずっと「もしも」を心配していたら、それに振り回されてこちらの生活も回らなくなりますよ。
介護ってできる範囲でやるのが続けられるコツ。無理はせずにと思っていても、親の年老いた様子を見るとついつい無理してもやらなきゃって思ってしまいますからね、手に負えない部分はプロに任せる、これが大前提。
何でも自分でやろうとしない。できそうだとか、やれそうじゃなく、これが毎日続いたら本当に自分にできるのかをしっかり考えないと共倒れになります。
さらに実の子供相手だから言えることもあって「早くお迎えがきて欲しい」「生きてても楽しくない」「いつになったら死ねるんやろ」なんてネガティブな言葉を、顔を見るたびに言われ続けますから正直言って心がポキポキ折れますな。
そんなことばかり言わんとってよって思いつつ我慢して聞き役に回りませんと、いい年して親子喧嘩になりますからね。オジサンも面倒見るようになって酒の量が増えましたよ、飲まずにやってられませんでした。(笑)
で、そんな介護ももう無くなって実家を片付けておりますが、もっとやれることがあったのじゃないかとは思いません。どんなに完璧にやったつもりでもそれが必ずしも正解にならないのがよく分かりましたからね。
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