62年前の神レンズ、ペンSのD.Zuiko 3cm F2.8。
最近改めてその実力を再認識したのが「D.Zuiko 3cm F2.8」レンズ。ハーフサイズカメラ「オリンパスペン」の二代目、1960年発売の「ペンS」に搭載されていたレンズです。
3年前に不調のカメラボディーから取り出しマウントアダプターに組み込んで、フジXマウントで使えるように改造したものですけど、とてもオールドレンズとは思えない写りに驚きましたな。(笑)
なんで再認識したかというと、今年6月に買った中華レンズ「TTArtisan 23mm F1.4」を使っている時に、ペンSのレンズの方がイイ写りだったよな〜って思い出してしまったわけで。なので久々に引っ張り出して撮ってみたところ、やっぱりこのレンズすごいわって改めて思っちゃったのですな。
小さなハーフサイズカメラに付いていた、小さなレンズなので、マウントアダプターに組み込むとアダプターの方がデカく見えてしまいましたけど、それでもコンパクト。
TTArtisan 23mm F1.4が現代のレンズなのにクセが強くて、写りの良し悪しの落差がスゴイのに対し、ペンSのD.Zuiko 3cm F2.8は62年前のレンズなのに、間違いのないしっかりした安心安定の写り具合。特に画面中心部分は開放絞りから十分過ぎる描写でしたな、周辺部分もTTArtisan 23mm F1.4よりも遥かに上ですよ。
ペンSはピント合わせが目測のカメラだったので、初心者が撮ってもピンボケ写真にならないように、レンズに工夫がされてました。ピントリングの2mと5mの文字だけ赤くなっていて、その位置がクリックストップになってます。
つまり回すとその位置でカチッと止まるわけで、初心者でもピント合わせを迷わないように、近距離の人物撮影などは2m、遠くの景色まで入れた記念撮影などでは5mにカチッと合わせ、F5.6以上に絞ればればピントの合った写真が撮れますよってことで、目測式カメラでよく見られた仕組みでした。
それに習ってオジサンも基本を5mに合わせ、近距離だけ2mに合わせて、F8まで絞り込んで撮り歩いてみましたけど、パンフォーカス撮影ですからピント合わせは要りませんし、X-S10に付けるとボディー内手ぶれ補正も効いて、最強のスナップカメラになりましたよ。
軽いので注意すれば片手ホールドでも撮れますし、パンケーキレンズと言っていいぐらい出っ張りも少ないので、首から下げてもお辞儀しませんな、杖歩行でも持ち歩きが楽でしたよ。
撮った写真はシャープそのもの、2600万画素のデジタルカメラの画像で見ても十分すぎるぐらいでしたから、当時のフィルムから手札プリントなら全く不満の出ない性能だったと思いますな。まさしく62年前の神レンズ「D.Zuiko 3cm F2.8」に、今更ながら恐れ入りましたですよ。(笑)
さらにもう一本同じ頃のレンズでリコーキャディというハーフサイズカメラに搭載されていたのもXマウント用に改造してあるのですけど、これも近々持ち出して再確認してやろうかと思っています。(笑)
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コメント
いいですね〜
ペン S
一台ジャンク持っているので
レンズ取り出してみようかしら
コニカ35C
ニコン600
などなど手持ちに
あるのはフルサイズ?なので
ハーフ版も良いですね
投稿: ネコスタ | 2022年9月27日 (火) 11時57分
ネコスタ様、おはようございます。
レンズカテゴリーの過去記事を見て頂ければ、改造のことや、テスト、作例が見られますのでよろしければどうぞ。
ハーフサイズカメラは個性的なのが多く、APS~Cとサイズが近いので楽しいですよ。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2022年9月28日 (水) 10時47分