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2022年6月12日 (日)

TTArtisan 23mm F1.4の使えない被写界深度目盛り。

ホント笑えない話で、このレンズを手にしていじくり回していたときに「ん?」と思ったところなのですけどね。マニュアルでピント合わせをするレンズなので、国産オートフォーカスレンズでは絶滅してしまったと言っていい「被写界深度目盛り」が表記されてます。
ところがこれがまるで信用できないただの飾りだという。(笑)眺めていた時にコレ絶対おかしいって気が付いちゃったのですな。被写界深度目盛りを使ってたり、ご存じの方なら一目見ただけでオカシイって絶対気が付くと思います。
APS-Cで23mm、35mm換算35mmという焦点距離のレンズからすると明らかに深すぎるわけで。下の写真を見てもらえればわかると思いますけど、ピントを1mに合わせてF8に絞ったら50cmから無限遠(∞)までピントが合うというのが読み取れますけど、絶対ありえませんよ。(笑)

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そういうのを計算できるアプリやサイト複数で調べたところ、この場合は約75cmから1.5mの範囲にピントが来ます。50cmから無限遠(∞)までピントが来るようにするにはF32まで絞らないといけない計算になりますな。実際の撮影現場を考えて、絞りF8で現実的なパンフォーカス撮影をするとしたら4mにピントリングを合わせれば約1.8mから無限遠まで合うのでこれがベストかと。
古いライカマウントレンズなど、マニュアルフォーカスのオールド広角レンズを愛用し、パンフォーカスでスナップ写真を撮られているような、話の通じる方なら分かっていただけるかと。(笑)
不安になったので距離目盛りも正しいのか巻き尺使って調べました、さすがにコレは合ってましたって、これ問題になったらマズイし笑えねぇ。
銘匠光学さん、お国柄と言いますか大陸的と言いますか、いくらなんでも雑すぎませんか?使い物にならない被写界深度目盛りが表記されてるレンズなんて前代未聞、さすが大国。この目盛りを信じて撮ったらピンボケだらけなんて、レンズの性能以前の話ではないかと。
試しに1mにピントリングを合わせて絞りF8で撮ってみたら、計算結果と同じで遠距離が何だかボンヤリな写りでしたってますます笑えねぇ。(笑)さらに不安になったので、昨年買ったTTArtisan 35mm F1.4の被写界深度目盛りも調べてみたところ同じくグダグダでしたって、こうなると笑えねぇ通り越してガハハと大笑いするしかないですなぁ。(笑)
実証例としてピント位置を1mの場合と4mの場合で絞りF8で撮ってみたものを載せておきます。手前約1.5mの近距離の柵と50m先の門扉の部分拡大したものを見ていただければご理解いただけるかと。4mでF8だとほぼどちらもピントが来てますな、計算通りってこと。

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まぁ今のオートフォーカスレンズにはほとんど表記されてない「被写界深度目盛り」ですから知らない方のほうが多いでしょうし、例外的に表記がちゃんとされている富士フィルムXマウント初期の一部レンズもありますけど、それを使って撮影している方がどれだけいるのかって思うと、もはや過去のものなのかと。
わざわざオジサンが取り上げても響かないでしょうし、ほぼ影響無しだと思います。なのでこのレンズで撮る時は、カメラの被写界深度確認機能や目で確認して、マニュアルフォーカスアシストを使って確実なピント合わせをしてくださいとしか言えません。(笑)
ちなみにipadでいつも使ってるのが「DoF Table」って被写界深度計算アプリ、iPhoneもOK。分かりやすくて使い勝手もいいのでおすすめします。無料版でも十分ですけど、記事執筆時に調べたところ250円でPro版に出来ますな。
今時の被写界深度目盛りの無いレンズを使う時に併用すると、レンズごとの絞りとピントの関係の理解が深まると思いますよ。

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