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2022年5月 7日 (土)

写真は嘘つき。(笑)

スタジオで仕事で撮ってた写真は食品関係がほとんどで、その商品撮影と調理イメージ撮影が一番メインでした。商品を使った調理例だったり、野菜などの食材の場合はそれを使って、こんなのが作れますよって献立のバリエーションなんかも撮ってましたな。
商品を買ってくださるお客様が、チラシやカタログ、販売サイトなどに掲載されている写真を見た時に、特徴やアピールポイント、出来上がりのボリューム感が分かるように、なおかつ美味しそうでそそる、買ってみようかなって気持ちになる写真を撮影するというのが大前提なお仕事でした。(笑)
この「美味しそうでそそる」を「シズル(Sizzle)」と広告業界では言います。
日本語っぽいですけど英語で、元々お肉などが鉄板の上でジュージューしてる感じを表す言葉、お鍋のグツグツ感、ホットケーキから垂れるメープルシロップ、新鮮野菜をちぎった時のシャキシャキ感なんてやつも含めて、見た瞬間美味そうでたまらんって気持ちになるのを表す言葉、シズル感を出すなんて言い方をします。(笑)
お得意先の担当者で、やたら使いたがる人っていましたなぁ「もっとシズル感出して」とか「もうちょいシズルが欲しい」なんてね。業界っぽい言葉遣いをしたかったのでしょうなぁ、実際の現場ではそんなに飛び交う言葉では無かったですよ。普通に「美味しそうに」って言ってましたな。(笑)
そうそう食べ物屋さんの食品サンプルって、ある意味シズルを立体で表現しているかと、すごくリアルだったり、躍動感のある食品サンプルってそそりますからね。ま、そんなのに目が行くのはオジサンだけかもしれませんが。(笑)

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で、このシズル写真ってやつのために、調理イメージ撮影って色々な演出をします。要するに美味しそうを、いかにもっともらしく見せるかの、ウソにまみれた世界なわけで。(笑)
例えば炒飯をレンゲですくった写真で入ってる全ての具材が、すくった中に満遍なく見えてるなんての。
麺類のお箸持ち上げ写真も同じ、不自然なぐらいまっすぐな麺に有り得ないバランスで具が絡んでたりしますな、ハンバーグのカット断面から、そんなに出るはずのない肉汁がジュワーなんてのも、カレーライスをすくったスプーンの裏がピカピカで汚れてないのも、あんぱんやお饅頭を割った写真で、あんこがなぜかキレイに真ん中にあるのも、ぜ〜んぶよく見せるための演出。(笑)
そもそも熱々のシーンだって、実際は全然熱く無かったり、キンキン冷え冷えシーンも常温で撮影してたりします。その温度にしたからってキレイに撮れるわけじゃないですし、かえって不自然だったりするのですな。
よく知られているところでは、冷たい飲み物のグラスについた水滴なんてのも、カー用品店で売ってるフロントガラスの曇り止め剤をグラスに塗っておいて、その上から霧吹きで水を吹き付けたほうが自然に見えるのが作れます。キンキンに冷やしたからって都合よくいきませんからね。
ビールの泡も炭酸飲料のシュワシュワも広告で見るのは有り得ないぐらいキレイです、つまりありとあらゆる調理イメージ撮影に、美味しそうに見せる技と工夫が隠れてると思っていただければいいかと。
ガチな調理に、より良く見せる演出を施して写しているので、真実でもあり嘘でもありな世界。だけど美味しそうに撮れてたら一発OK、それが正解、それが真実でしたな。(笑)

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