同い年のリコーキャディのレンズ。
5月30日に「61年前の、オリンパスペンSのレンズを、X-S10で。」って記事を書きましたけど、今回は60年前の1961年発売、オジサンと同い年のカメラ「リコーキャディ」から取り出して改造したレンズのオハナシ。
オリンパスペンの人気でハーフサイズカメラが世間に認知されると、カメラメーカー各社がこぞってハーフサイズカメラを発表発売してきた頃登場したのがリコーキャディ。後に人気を博したリコーオートハーフの影に隠れて地味なカメラなのですな。
正直言ってハーフサイズブームに乗り遅れまいと、慌てて出してきた感があります、今の目で見るとちょっとレトロ感もあってカッコよく見えたりしますけどね。過去に掲載した写真を再掲載しておきます、こんなカメラ。(笑)
ただレンズは驚くほどシャープでオートハーフにも受け継がれました。地味でしたから中古カメラ屋さんでも安かったですし、露出計不動のジャンクがよく見つかりましたな。単体露出計を持ってればマニュアル露出で問題なく使えたので、そんなのを探してきて使ってました。改造したときの記事はこちら。
リコーキャディのレンズを改造、Xマウントに。
リコーキャディの改造レンズで撮ってみたら。
絞り開放でも中心部分はかなりシャープな印象ですけど、リコーキャディはオリンパスペンと同じく、目測式のカメラでしたから、ある程度絞って被写界深度でピントをカバー、ピントリングの2mと5mにクリックストップがあって初心者でも使いやすくしているところもそっくり。後発カメラなのに新鮮味が無かったのはこのあたりも原因かと。
その反動が爆発したのでしょうか、次の年に発売されたオートハーフは見た目、使い勝手、仕組み、どれをとっても日本のカメラ史に残る、個性あふれる名カメラでベストセラーになりましたな。リコーイメージング株式会社の全機種リスト、リコーキャディのページを見ると「リコー最初のハーフカメラは奇をてらわず、実用堅実をねらった。」とわざわざ書いてあるので、地味カメラだったのは自覚していたのでしょうね。(笑)
レンズはすごくいいのにそれ以外がパッとしなかった、ちょっと可愛そうなリコーキャディから取り出した改造レンズ、昔のカメラから取り出したレンズをデジタルカメラで使ってみて感じるのは、総じて予想以上にいい写りをするなぁってところ。
本来のボディーの仕様では不可能だった撮り方が、ミラーレスカメラに付ける事で可能になりますからね。例えば目測カメラのレンズを最短撮影距離、絞り開放で背景ぼかして撮るなんてのがそう。こんなのを楽しめるのが、レンズ改造の醍醐味でもあるのですけどね。(笑)
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