リバーサルフィルムと露出計で理解が深まったこと。
若いフィルム写真ファンの皆さんが一番よく使っているのは、カラーネガフィルムでしょうな。現像できたフィルムはオレンジ色のベースに陰陽逆転した写真が並んでいます。明るいところは黒っぽく、暗いところは透き通って写っているという。
白黒ネガフィルムも同じように陰陽逆転しています。それを印画紙にプリントして、初めて写真として見られるという仕組みなのですな。つまりプリント前提って事。今時はデジタルデータ化して、CDやスマホ転送サービスもあります、スキャンして反転しているわけで。つまりネガフィルムは陰陽反転しないと見られないフィルム。
それに対して、リバーサルフィルムというのは、ポジフィルムとかスライド用フィルムなんて呼ばれてて、陰陽逆転していない写真が撮れるフィルム。つまり現像できたフィルムはそのままで見る事ができます。なので撮る時に失敗したのはそのままフィルムに現れちゃうわけで。
ネガフィルムはそんな失敗もプリントやスキャンの際に、明るさなどある程度調整する事ができるので融通がきくのですな。リバーサルフィルムが露出がシビアで難しいなどと言われるのはこのあたりの違いから来ているのですけどね、オジサンはネガフィルムもきちんと適正露出で撮るのが大前提だと思っています。
若い頃、暗室で白黒プリントをやってましたのでね、適正露出のネガはプリントも手間がかからず美しく仕上がるのは体験で分かってます。露出失敗ネガは、どんなに調整しても美しい階調が出ないのよ。(笑)
で、思うのですけどデジタルカメラってホント失敗しませんな。誰が撮ってもちゃんとキレイに撮れるカメラばかり、そんな高性能なカメラが巷に溢れかえっててスペックを競い合ってるわけで。
物心ついた時にはデジタルカメラが当たり前の世代の方達に適正露出なんて言葉も通じなくなっているのは分かっておりますけどね、少なくともマニュアル露出の出来るフィルムカメラを使うのなら、中古でいいから入射光式露出計を買って、それで測った値でリバーサルフィルムで撮って見て欲しいなと。
出来上がった写真を見て、それよりも明る目がいいなとか、もっと暗い目に撮って明るいところとのコントラストを出してやろうとか、そう考えて決めるのがその人の適正露出だと思いますのでね、基準になるものがあれば理解が深まると思うのですけどねぇ。
ネットで見かけるフィルムで撮った写真に、これ意図的にやってるのか、それともISO感度設定の間違いなどに気付かずに撮った偶然の産物なのか分からないのがあります。たまたま撮れた写真で、これぞフィルムの味わいなんて言われると、イヤそうじゃないんですけどってツッコミたくなりますな。(笑)
オジサンの写真のスタートは白黒フィルムでした、その頃入りびたっていた写真屋さんのアドバイスで露出計を買って、きちんと測るようになりました。その後リバーサルフィルムがメインになったのですけど、露出計を使うと勘が養われるのですな。晴れの日はISO感度100なら1/250秒、絞りF8〜11、日陰や曇って来たら2段落ちって覚えちゃうわけで。
それに自分の味付けを加えて露出を決める、それがドンピシャだった時の嬉しさってのが、醍醐味だと思ってる事自体が昭和のカメラオヤジなのかもしれませんけどね。試しにやってみれば、抜群にフィルムの楽しさが倍増すると思うのですけどねぇ。(笑)
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