61年前の、オリンパスペンSのレンズを、X-S10で。
今から62年前の1959年に発売された「オリンパスペン」。35ミリフルサイズのちょうど半分のサイズの写真が撮れるのでハーフサイズカメラって呼ばれてましたな。
コンパクトでありながら描写に妥協のないレンズに簡単操作、当時6,000円という低価格な画期的なカメラでした。一気に人気が出て、その後カメラメーカー各社がこぞって参入し、ハーフサイズブームが起こったのは有名な話。
初代オリンパスペンは当時の技術的な事もあって、かなり割り切った造りだったのですけど、1960年発売の二代目「ペンS」はD.Zuiko 3cm F2.8って明るいレンズ搭載、カメラとしてより撮影の幅を広げるスペックに。お値段も8,800円になりました。
オジサンが持ってたのはこのペンS、とにかくよく写るカメラでしたな。で、このレンズをフジXマウントで使えるようにできないかって、改造した記事はこちら。
「改造レンズ第4弾は、ペンSのD.Zuiko 30mm F2.8」
「ペンSのレンズを試してみた。」
レンズ名に「D」って付いてるので4枚構成だなってのは、オリンパスファンの方なら周知の事実かと。(笑)絞り羽根は6枚でF2.8〜F22まで。
ピントリングは2mと5mのところに赤い文字でクリックストップがあります。これは35ミリ判よりも被写界深度の深いハーフサイズの特性を生かし、F5.6〜F8に絞り込む事でピントをカバー。
ピント合わせが目測のカメラで、初心者がピント合わせに迷わないように、近距離の人物撮影などは2m、遠くの景色まで入れた記念撮影などでは5mに合わせれば十分ピントの合った写真が撮れますよって印なのですな。
なので、描写の高さに関しては折り紙つきだったこのレンズを、X-S10に付けて、フィルムシミュレーションはVelvia、ホワイトバランスは太陽光、絞りはF8固定にして、ピント合わせは2mと5mだけで撮り歩いて見ました。
もうね、サクサク撮り歩けましたよ、撮りたいものに対して、これぐらいなら2mか5mかを判断してピントリングをクリックのあるところに合わせるだけなので手間いらずですからね。
これはペンSにフィルム詰めて撮ってた時と同じ感覚でしたな、フィルムの巻き上げ動作が無いだけ。(笑)撮った写真はどれもシャープ、還暦のオジサンより年上なのにイイ仕事してくれはりますな。
現行レンズと比べれば画面周辺部などは劣りますけどね、中心部分は見劣りしませんよ。ま、比べるのがそもそもの間違いかと、フィルムカメラファンで、ハーフサイズカメラに興味のある方にはオススメの一台です、探して見てはいかがでしょうか。
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