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2021年5月11日 (火)

令和な写真?

子供の頃、家族で歌番組を見ていて、登場するアイドル歌手の区別が付かない父親が理解できませんでしたな。松田聖子ちゃんと中森明菜ちゃんの区別が付かないのに、あり得へ~んってツッコんでました。今オジサンはその世代、NiziUなんてどう読むのかさえ分かりませんでしたからね、ニジューですか、オジサン還暦なのでロクジュー。(笑)
最近家に居る時間が多くなっているので、いろいろな方のブログ、特に写真がメインのブログをたくさん見ておりますけど、若い世代の方たち、20~30代ぐらいでしょうかね、写真を始めたときにはすでに、カメラはデジタルだった世代の方の撮る写真って、どれも同じに見えてしまうのですな。
オジサンの感じるテイストの似たところは、被写体への距離の取り方と明るさ。昔の写真の入門書だったら明らかに露出オーバーの失敗写真扱いされそうなぐらい明るいですからね。

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そういう写真が受けるから撮ってるとか、狙ってるという感じはしなくて、自然に撮ってるのがそういうテイストになるのは、今の時代の空気なのかなって思います。撮ってる対象も似ていますしね、なので余計に同じように見えてしまうのかもしれませんな。撮ってる方たちはそんな意識は全然ないのでしょうけどね。(笑)
1950~60年代の写真雑誌を見ていると、「リアリズム写真」が隆盛を極めていたのが見て取れます。
月例コンテストの写真は、今の時代なら人権問題や、裁判沙汰になりかねないような写真がズラリ並んでますな、写真の力で世の中の現状をいかに伝えるかを競い合っていたように見えます。誌上座談会で大先生が写真はこうあるべきを議論している記事も見かけました。

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そういう写真の流れに疲れちゃったのでしょうな、あらがうようにその後登場してきたのが「私写真」という流れ。小説のジャンルで「私小説」ってのがありますけど、それを写真の世界に置き換えて「私写真」と呼ばれてました。
荒木経惟さんの「センチメンタルな旅」に代表されるような、自身の私生活を被写体にした写真。同じ頃アメリカでは「ニューカラー」なんてカラーフィルムで積極的に撮るムーブメントが起こってましたけど、あれも非常に個人的な写真でしたな。
その後機材の発達などもあって、写真はどんどん多様化していったように思えます。インターネットの普及も影響が大きかったですし、携帯電話やスマホのカメラ機能のおかげで写真だけでなく動画も手軽に撮れて発信できるようになりました。InstagramやSNSの投稿がきっかけで人気が出て、写真家としてデビューする方もいる時代。

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「映える」なんて言いながらも、いま巷に溢れかえっている写真は今の時代の「私写真」だなぁと思うわけです。正直なところ感覚の違いをとても感じる写真ばかりなのですけどね、時代の空気って写真に写りますな。結局今の時代は今しか撮れないわけで。で、昭和レトロなオジサンが真似して撮ってみましたけどね、どうにもこうにも違和感しかありませんでしたな。(笑)

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