テナックスⅡのレンズフードできました。
たかがレンズフード自作に、いつまで手こずっとんじゃいって声も聞こえそうなモタモタ工作がなんとか形になりました。最初、材料の候補に挙がっていた卓上用七味の缶を工作するつもりだったのですけど、いざやってみると結構加工が必要になりそうって事で却下。素材としては面白かったのですけどね。(笑)
結局ストックしてあったミノルタの二眼レフ用角型フードを使う事にしました。このフード、バヨネット式でレンズ前面にワンタッチで取り付けられるようになっているのですけど、バラしてみると内側についてるリングが、レンズの外径よりほんの少し大きいだけだったので、このレンズに合うフィルターの枠を利用してフードを取り付ければいけるんじゃないかと考えたのですな。
まずフィルターからガラスを取り去って枠だけにして、そこにフィルターの厚みと同じ幅に切ったアルミ板を巻き付けて直径をフードの内側のリングに合うように太くしてはめ込みました。角型フードなのでレンズに付けた時にきちんと向きが合うように位置決めをしたのち、ズレたり外れたりしないようにネジ穴を切ってネジ止め。この時点でレンズにつけてみるとなかなかカッコ良くてイイ感じになりました。
ここからが工作のキモなのですけど、そのままでは当然ながらフードの長さは足りません。せっかく自作するのですから、ケラレの無いギリギリの深さのフードを作りたいわけで。早速角型フードに黒い紙を巻きつけて、前後させながらカメラの液晶モニターでケラレの出る位置を確認。思ってた以上に深く作らないといけないのが分かりました。
見てみると画面の長辺側でケラレが消えても短辺側にはがっつり影が出てます。短辺側でケラレが消えるところとの差を調べてマーキングしてから、ハサミ片手に巻き付けた黒紙をチョキチョキ、要するにケラレの出ないギリギリの花形フードを作ってやろうと思ったのですな。
少し切っては画面で確認を繰り返して、出来上がったものを広げてカメラで撮って、パソコンに取り込み。それを下絵にしてAdobe Illustratorで展開図を作りました。
フードの材料は最初アルミか真鍮を考えていたのですけどね、展開図を見てると結構ややこしい曲線を切り出さないといけないので断念、プラ板か厚手の紙ならアートナイフで曲線もキレイに切り出せるのでどちらかにしようかと。試しに両方作ってみて、結局厚手の黒い紙に決めました。プラ板って意外とフードの縁に沿ってきれいに曲がってくれない、その辺り紙の方が柔軟性があります、クリアーラッカーを染み込ませると強度も出ますし。和紙に柿渋を染み込ませて強度と防水性を高める技がありますけどあれがヒント。
展開図通りに切り出したものをフードに巻きつけて確認後、薄めたクリアーラッカーを染み込ませるように何度か塗りました。最後につや消し黒で塗り、フードに接着して完成。花形フードが似合うレンズじゃないですけど、見た目より遮光効果重視って事でこん感じに出来上がりました。早速試し撮りしてみたいと思っておりますよ。
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コメント
フードが完成しましたね!
素晴らしい出来栄えで非常に効果が高そうです。
試写結果が楽しみです。
投稿: 想桜 | 2020年3月16日 (月) 09時34分
想桜様、こんばんは。
参考になるコメントを色々いただきましてありがとうございました。ようやく完成、早速試し撮りしてみました。今週土曜日に記事アップの予定です。結果としましては、開放絞りでかすかにフレアっぽさが残るものの、最初とは別物のレベルになりました。改めてフードの重要性を思い知った今回の工作、他の改造レンズも深いいフードを作らなくてはなりません。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2020年3月16日 (月) 18時49分