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2020年1月18日 (土)

改造レンズ第5弾は、マウントアダプターの自作(前編)

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昨年最後の記事で、某カメラのレンズ改造を企てていると書きました。お正月休みにガッツリやって完成しましたけど時間切れでまだ試写をしていません。(笑)改造したのは1938年(昭和13年)発売のテナックスⅡの標準レンズSonnar 40mm F2。
テナックスってカメラは巻き上げレバーが招き猫の手みたいで、一時期フィルムカメラ系雑誌によく載ったり、若い人向けのトイカメラと雑貨なども扱うようなお店でビンテージカメラと称して、立派な値段つけられて並んでたりしましたな。
35ミリフィルムでましかく写真が撮れる、可愛らしい小型カメラですけどあれはテナックスⅡの一年後に出た廉価版の1型、戦後東西に分断されたドイツの東側で同じ部品で作られたタクソナとは兄弟機、同じ名前が付けられなかったのでややこしい事になっちゃってますけどね。(笑)
先に発売された方が2型なのはツァイスの伝統で高級機の方が番号が後になるという事だそうで、1型と2型では巻き上げレバーの位置も違います。1型は構えたときに左手側、2型はそこにシャッタースピードを選ぶレバーがあるので右手側にあります。テナックスⅡに関しては過去に何度か記事にしていますな、文末にリンクを貼っておきますのでよろしければどうぞ見てやってください。
このテナックスⅡ、高級機だけにレンズ交換ができます。27ミリ広角、40ミリ標準2本、75ミリ望遠の4本のレンズが出ていたそうですけど、標準以外まず見かける事はないという超レアもので、オジサンも写真でしか見た事がありませんな。なのでボディーに付いてたSonnar 40mm F2しか持ってません。(笑)
で、これをX-T30で使えるようにしてやろうと以前から考えていたのですな。交換レンズなのですからマウントアダプターを自作すればいいわけで、正確にいうと改造とは言えないのですけどね。(笑)
さっそく作業開始、まずはボディーのマウント部分を正確に採寸しなくてはなりません。これにはフロッタージュという技法を使いました。皆さん子供の頃やった事ありませんか、10円玉などの上に紙を乗っけて鉛筆でこすると模様が写し取れるってやつ、アレがフロッタージュ。

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これを応用してボディーのマウント部分に紙を乗せてずれないように押さえつつ、鉛筆を寝かせてこすっていきました。何枚か失敗しましたけど、要領がつかめてきてうまく写しとれましたよ。これを元図面にしてマウントの中心を割り出し、デバイダーで写しとってアルミ盤にケガキ線を入れていきました。

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実はここからが大変だったのですけどね、その辺りは後編で。(笑)過去記事のリンクはこちらです。
2016年1月17日 そそるカメラ列伝、テナックスII(TENAX II)
2017年8月20日 テナックスII(TENAX II)はやっぱりドイツ人。
2017年9月10日 テナックス(TENAX II)に初モノクロフィルム。

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