X-T30、Dレンジ優先ってナニモノ。
X-T20には無くて、X-T30から搭載された機能に「Dレンジ優先」というのがあります。電子レンジ優先ではありませんよ、チンしても写真は撮れませんからね、ダイナミックレンジ優先の事。(笑)
それまであったダイナミックレンジの設定は、AUTO、100、200、400の中から選べるようになってました、ダイナミックレンジだけを独立してコントロールできたのですな。Dレンジ優先も基本的に同じ事なのですけど、ダイナミックレンジのコントロールを優先して、それに合わせてトーンもカメラ側でヨロシクやりますよってところが違います。
なのでDレンジ優先をオフ以外に設定するとダイナミックレンジとハイライトトーン、シャドウトーンは自動設定になるので変更できなくなります。この辺りを細かく設定したい方は使う必要がない機能なのですけど、わざわざ搭載してきたのですから、訳があるはずかと。
そもそもダイナミックレンジの設定って、使ってみると一目瞭然な機能で、コントラストが高くて白飛びや黒つぶれしそうなシーンでも見事にまとめてくれますな。
一番明るい部分から真っ黒な部分までの諧調の幅を広げてくれるので、白く飛んでしまいそうなハイライトやつぶれてしまいそうなシャドウの中にも階調がちゃんとありますからね。
逆に言えば、キラキラな水面の反射だとか、朝焼けや夕焼けをバックに街並みをシルエットで撮りたいなんてシーンでは、ありがた迷惑なのですけどね。(笑)
Dレンジ優先は、それをさらに進歩させたものかと。AUTO、弱、強、OFFが選べます。試してみると、ダイナミックレンジ設定とは随分印象が違いました。ハイライトとシャドウトーンの補正がかなり効く感じ、良く言えばゆるふわ系、悪く言えばコントラストが低くボ〜ッとした印象。特に強で撮るとかなり補正が効いてるなって思いましたな。ちょっと強烈すぎてオジサンの撮りたいのと印象がガラッと変わってしまうので、使うとしても弱までかなって思いましたよ。これは完全に撮りたい写真と好みの問題なのですけどね。(笑)
オジサンは街歩きで、路地に差し込む日差しと影が作るコントラストだとか、ピカピカの日差しで色彩ギトギトの派手な看板が照らされている様子だとかに、心が動いちゃう人。フィルムでVelviaを常用していたのもその辺りが理由なのですな。なのでどうしても白飛びや黒つぶれして欲しくない場面でオンにして撮るかなって感じ。常時オンにはしないでしょうなぁ。(笑)
反対に今時の若い方が撮るような、ややハイキー寄りとでも言いましょうか、コントラストより全体の明るさが印象的な写真には効果絶大かと。良く見かけるでしょ、空も海も青じゃなくて水色で、はっきりした濃い色合いがどこにもない明るい写真。(笑)
フィルムだと露出計で測ってハイライトを活かすか、シャドウを活かすか、判断せざるを得ない状況で、どちらも生かして階調を保ってくれるDレンジ優先、フィルムシミュレーションとの組み合わせ次第で、フィルムのテイストを生かしつつ、あり得なかった事ができるのですから、デジタルならではの機能かと。
モノクロ写真やクラシックレンズを持ち出す際には積極的に使ってみたいなと思いましたな。
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