旧居留地はXF35mm F2 R WRとPLフィルターで。
フラワーロードとメリケンロードに挟まれた、神戸大丸が建っている所から海側一帯は明治時代に外国の商館などが立ち並ぶ居留地と呼ばれていた場所、イギリス人が設計したそうで、日本の街並みとは随分趣が違います。
太平洋戦争時の神戸空襲や阪神淡路大震災、老朽化などで現存する建物は少なくなってますけど、今は旧居留地という呼び名で親しまれています。
通りの呼び名は江戸町筋、京町筋、浪花町筋、播磨町筋、明石町筋って日本の地名から付けられてますな。外国人の居留地だけど「〇〇アベニュー」なんて名前にしなかったのは意地でしょうか。(笑)
東から二番目に伊藤町筋ってのがあるのですけど、この名前は初代兵庫県知事で、のちの初代内閣総理大臣になった伊藤博文の名を付けたそう、返還された後だったそうですけどね。
この界隈はレトロで立派なビルや、高級ブランドのブティックが多い所。最近は高級外車ディーラーがいっぱい進出してきてますな。街全体のブランドイメージをお高い系方面にしたいのでしょうね。
若い頃にこの界隈をうろついて撮ってた写真を見ると、今はもう無くなったレトロなビルの写真が出てきました。あの頃は50ミリ標準レンズと24ミリ広角レンズしか持ってなかったので、建物全体を撮ろうとすると24ミリ一本勝負でしたな。
窓の反射を消したり、空の青さを濃いめにしたくてPLフィルター常用、フードに切り欠きを作って、付けたままPLフィルターを操作できるようにしてました。ISO感度50のリバーサルフィルムで絞りF8、シャッタースピード1/60秒で、ややアンダーなしっかり濃いめ写真が好きだった頃。(笑)
だけど今見ると全体を撮ろうとしていたので建物図鑑みたいなのばかり、広角レンズに使われていたのがありありと分かります、建物の魅力が全然感じられないという。あの頃にタイムスリップできたら、撮ってる自分の後ろからケツを蹴り上げたいですな。(笑)
で、35年後のリベンジというわけでは無いですけど、この界隈を撮り歩いてみました。レンズはXF16mm F2.8 R WR(35ミリ換算で24ミリ広角)とXF35mm F2 R WR(35ミリ換算で53ミリ標準)の2本、あの頃と同じ装備でオジサンになった目線で徘徊してみたわけで。
結論から言いますとですね、広角レンズをほとんど使わなかったという。なので、掲載写真はすべて標準レンズで撮ったものです。写真家の高梨豊氏の体験による「焦点距離年齢説」そのままの結果、標準レンズの方がしっくりというか、ぴったりというか「ここをこう撮りたい」気持ちとレンズの画角がピッタンコな恐るべき結末。オジサンもう広角レンズは使えない身体になってしまったかも。(笑)
いえね、XF16mm F2.8 R WRはすごくいいレンズなのですよ、満を持して買ってしまいましたからね。ところが出番が無かったという。全体を撮ったから、佇まいが感じられるわけでは無いと言うことですな。オジサンもその辺り、違いの分かるお年頃になりました。
スタスタ歩けないってのもありますけどね。辻斬りみたいな撮り方はもうできません。ゆっくり、じっくり、ゆったり、だけど発見があったりしましたな。何だか充実感があったビルの谷間の徘徊、こんな街歩きもいいもんですな。(笑)
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