経営者変わったらしいわ。(笑)
食べ物屋さんについて世間話をしている時に出る言葉「あそこ、経営者変わったらしいわ」ってのは、大体味が落ちたり、雰囲気が変わって悪くなったのを指す時に使いますな。関西だけなのか、他所でも使うのか分かりませんけど、こう言われちゃったお店は、ほぼ間違いなく以前よりグレードダウンしています。良い意味で使われる事がほとんど無い言葉だと思いますね。
実際に経営者が変わったわけじゃなくて、経営母体の会社の意向でリニューアルして雰囲気が変わっちゃったりした場合にも使ってしまうという便利な言葉。語尾の「らしいわ」ってところが実に曖昧で意味深なのですけどね、会話の中で「経営者変わったらしいわ」って言われると、暗黙の了解であのお店はダメになったのだなというのが伝わるという。正確にいうと、経営者が変わったというより、経営方針が変わったという事なのでしょうけどね。
代替わりして変わってしまう場合もありますな。以前よく行っていた某中華料理屋さん、久々に家内と食べに行ったら、調理場を息子さんが仕切っていたのですけどね、なんとなく味付けが違う、優しい味わいと言いますか、万人ウケする味付けと言いますか、先代のガッツリ個性のある味わいじゃ無くなってました。
ま、美味しかったのですけどね、長年親しんできた味わいを求めていたので、ちょっと肩すかし、煮込みの汁が隠し味になってる、一度食べたら病みつき、油もギトギトなヤバイ味わいがハートわしづかみなお店だったのですけど。(笑)
反対に世代交代で良くなったお店もありますね。元町に長年のお付き合いな中華料理屋さんがあるのですけど、神戸の中華料理のニューウエーブだった先代はすでにかなりの高齢、今は外で修行を積んだ息子さんがお店を仕切っていて、お店の看板メニューにプラスして新しいメニューが増えてます、これがまた美味しいのですな。
特に薬膳系のスープは家内のお気に入り。先代の築いてきた定番、看板メニューとは趣が違う料理なのですけど、ある意味超えているかと。メニューの幅が広がって、行く楽しみが増えました、全メニュー制覇したいですからね。(笑)
家族でやってて次の代にうまくバトンタッチできたお店は先代からのお客さんプラス新しいお客さんも付いて繁盛してますけど、一見個人経営に見えて実はフードサービス系の会社が仕切っているようなお店はコロコロ変わりますな、この場合経営者変わったらしいわじゃなくて、経営母体の会社が店長を変えてリニューアル、ダメならすぐチェンジ。閉店やリニューアル告知に聞いたこともない会社名が書いてあったりするのですぐ分かります、ああそっち系のお店ねって。
飲食店って難しいと思いますね、経営者変わったらしいわって言われる前に、無くなってしまうお店がなんだか増えているように見えますな、街歩きをしていると入れ替わりの激しさにそう思いますからね。
神戸ってそんなに大きな街じゃないのですけどね、それでも毎月お店が入れ替わってますな。写真は神戸市役所の展望ロビーから、歓楽街のある山側方面を撮ったもの。この中で開店閉店や経営者が変わったりが繰り返されているわけですな。(笑)
| 固定リンク | 0
コメント