吐き出す絵って、カメラに吐かせてどうするの。
聞いたり読んだりしていて、心地よく感じない言葉ってありますな。言いたい事は分かるのですけどね、その言葉じゃなくても良いのじゃないかって思うような表現と言いますか言葉。
文章よりもその言葉が気になってしまって、内容が全く頭に入ってこないだけでなく、読む気も失せますな。
以前デジタルカメラの専門雑誌にレビュー記事をよく書いていた、某写真家の方、記事の中でやたら「ピーキー」って言葉を使うのですな。高感度側がピーキーだとか、ダイナミックレンジがピーキーだとか、何回もピーキーって言葉が出てきてうんざりしました。
本人は格好良く伝えたいって気持ちで使っているのでしょうけど、違和感しかなくて全然入ってこなかったわけで。だんだんその方のレビュー記事を読まなくなりましたよ。
ピーキーって元々自動車関係で、エンジンの特性を表すときなどに、よく使われていた言葉だそうですな。ある特定の条件下で、すごい高性能を発揮するけど、それ以外では安定性が低いようなのを指すのだそうです。
そこからステアリング特性や、タイヤの特性にも使われるようになって、他の分野でも使われだしたみたい。デジタルカメラの性能を格好良く語るのに、確かに便利な言葉なのかもしれませんけどね、オジサンはどうしても好きになれませんな。
もう一つが「吐き出す絵」。デジタルカメラのセンサーが出力する画像データの事をこういう表現されてもねぇ、愛用のカメラで撮った写真に「吐き出す」なんて使わなくてもイイじゃないのって思いますな。使ってる人は格好良いつもりなのでしょうけどね。
電子回路の専門用語で「吐き出し電流」って言葉がありますけど、そこから来てるのでしょうかね、最初見たのはプロカメラマンのレビュー記事だったような。その後ブログだとか色々な場面で目にするようになりました。でも違和感しかありませんな。
ま、デジタルカメラの場合、センサーと画像処理エンジンで生成される出力画像が「写真」と言う事になるので、出力を「吐き出す」と表現したくなるのかもしれませんけどね、他の言い方でも十分じゃないかと、「写し出す絵」や「作り出す絵」ではダメなのかってオジサン思うわけで。なんだかカメラがゲロ吐いているようなイメージしか浮かばないですな。
「吐き出す絵」を使いたがる人って、写真を撮った後、カメラの背中をさすりながら「吐いたら、楽になるよ」って言うのでしょうか、でもカメラの背中ってどこやねん、背面の液晶?(笑)
オジサンはフィルム時代から写真を撮っているので、デジタルになっても「撮った写真」「写した写真」っていうのが普通になってます。「絵」という言い方はしたこと無いですな。pictureよりphotographがしっくりきます。
デジタルになって、写真よりも画像という言い方をするようになったのも原因かもしれませんけど、写真は写真で良いのじゃないかって思いますな。
記事を書いてて、そうそうピッタリの写真があったって思い出したのが、栄町の洋服屋さんの壁画。3年前の記事ですでに使ってましたので、別アングルのを。他にピッタリ来るようなの無いもんなぁ。(笑)
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コメント
写真がデジカメになって「得」をしたのは印刷所だけではないでしょうか? ポジフイルムをスキャンして、データ化する手間が省けるのですから。私は以前、画像部門で仕事をしていましたが、ポジだと階調を整えるのにも「腰がある」感じで無理が利きましたが、デジカメはすぐ破綻する感じでした(デジカメ初期)。「画像、画像データ」なんて言葉は印刷関係者が使っていれば良いだけで、普通の人は「写真」で良いと思います。「画像」じゃ軽い感じがします。
投稿: るびー2020 | 2019年3月24日 (日) 14時28分
るびー2020様、こんにちは。
フィルムからデジタルになって、たしかに取り回しは楽になりましたけど、ギリギリで変更や差し替えが発生するようになりましたね。初期の頃は解像度の足りない画像を持ち込まれて、使えない旨を伝えると「パソコンではきれいに見えてるのに何でや」って食ってかかられたりもしました。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2019年3月24日 (日) 15時15分