カメラ修理はプロの手で。
ある日のことでした、泉の畔で写真を撮っていたところ、手を滑らせてカメラをポチャンと落としてしまいました。困り果てていると、泉の中から女神様が現れて、「おまえが落としたのは銀のライカか?それとも黒のコンタックスか?」と言いました。
オジサンはすかさず、「いいえどちらでもありません。落としたのはキヤノンのカメラです、スンマセンが、私カナヅチなもので、もう一度潜って拾って来てもらえますか?すぐ修理に持って行きたいので。」と答えました。
すると女神様は「おまえは正直者だけど、面倒くさいやっちゃな~」と言ってカメラを拾ってきてくれただけでなく、ライカとコンタックスもくれました。
オジサンは修理屋さんに直行。さすがに水没カメラは直りませんでしたが、頂いたライカとコンタックスを売り飛ばしてキヤノンNewF-1の超美品を中古カメラ屋さんで買いました。
今オジサンの手元にあるのがそのカメラです…ウソです。(笑)
今でこそ中級クラスのカメラでも、防塵防滴仕様になっているものがありますが、それでも水没させてしまったカメラはどうにもなりません。修理屋さんもお手上げだと思いますね。それぐらいカメラは水気に弱いもの、特に古いカメラを使っている場合は、気を使わなくてはなりませんな、せっかく今まで素敵な写真を生み出してくれたカメラを、そんなことであの世行きにしたくないですからね。
大切に使えば一生ものなのが昔のカメラ、今のカメラとは値打ちが違います。なので、雨の日は写真を撮りに出かけませんって単に出かけるのが億劫なだけなのですけどね。(笑)
電気仕掛けになる前のカメラって、ほぼ間違いなく修理が利きます、オジサンのように自分で何とかしてしまうのを楽しんでしまうのもカメラとのお付き合いの仕方としては有りかと思うのですな。おかげでジャンクカメラにはずいぶんお世話になりました。直せたカメラも直せなかったカメラもありましたけどね。
で、修理にのめり込むとついついやってしまうのが自分のスキルを考えないでカメラを壊してしまうこと。後戻りできないところまで踏み込んでしまって、残念な結末になってしまうという。カメラもダメになって心も折れてしまうのですな。
ちゃんと修理出来たら蘇っていたはずのカメラを自らの手で葬ってしまった罪悪感。ゴメンネゴメンネって言ってももう写真は撮れないただの物体。
何度かそんなことをやってしまうと、自分のスキルが分かるようになります。ここから先はオジサンには立ち入り禁止の領域というのが分かるのですな。それでも何とかそのカメラで撮りたいときには迷わずプロの修理に出してました。
修理代を高いと見るか安いと見るかは人それぞれでしょうが、プロの仕事は別物。オカンのカレーライスとコックさんのカレーライスは名前は同じでも別の料理なのと同じです。(笑)
よれよれのカメラが、さっき箱から出したばっかりみたいなピカピカになって戻ってくると、頼んで良かったって思いましたからね。どこを触っても動きはスムーズ。こんなにいいカメラだったのかと改めて惚れ直すという。撮っていても、いつもより何だかいい写真が撮れているような気がします。
ジャンクカメラに手を出して、たくさんの罪と罰にまみれてしまったオジサン。本当に大切なカメラはプロの手で元の健康状態にしてもらってくださいと最後に付け加えさせていただきます。(笑)
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コメント
よもかめ亭主様、おはようございます。
読み始めてびっくり。私も「おまえが落としたのはこのライカか?それともこっちのSPか?」と聞かれたら、迷わず私のSPを選びます・・・なんてネタをいつか使おうかと考えてたので。まぁ、そりゃ女神さんも思わず関西弁出ちゃいますね、こんなオジサン初めてやわ(笑)
修理はとても手間がかかるし、何より技術がないと出来ないことですから、それなりにお金がかかるのは当たり前なんですよね。直していただける修理屋さんがいるのは、それだけで本当に有難いことです。
投稿: りえぽん | 2016年10月 6日 (木) 06時57分
よもかめ亭主様、おはようございます。
私ならライカ売って超美品のXA4を探すなぁ、と書こうとしたら先客様が(笑)
誰もライカ要らないんですか、わははは。カメラの値段と腕は関係ないって良く言いますが、写りも値段と関係ないという恐ろしいフジペットの事実がありますからねぇ。
プロの修理は本当に偉大なものです。長生きして後継者育ててもらわなくちゃ。
投稿: Myrrh | 2016年10月 6日 (木) 09時24分
よもかめご亭主様、こんばんは!
ワタクシも先日OM-1のクロームボディを購入したものの光線もれの不具合がありその原因がわからず、先日北海道のプロにお願いすることにいたしました。すでに購入費用の倍ほどに自己流対策→試写→現像+CDにお金を使ってしまいまひた。最初からプロにお願いすればよかったとは思いますが....
カレーライスの例え話は、深ーく感じるところがありましたです。
投稿: 旅芸人 | 2016年10月 6日 (木) 21時23分
りえぽん様、おはようございます。
童話ってネタになりそうなオハナシがいっぱいありますよね。アレンジしたら面白くなりそう。コレも水没カメラをネタに修理の事書こうとしていて思いついたのですけど。りえぽんさんも同じ事考えていたとは。(笑)もし女神様が出てきても一緒にライカを売りに行って、そのお金で女神様と回ってない寿司屋に行きたいオジサンです。
投稿: よもかめ亭主 | 2016年10月 8日 (土) 07時34分
Myrrh様、おはようございます。
信者が集う教会にライカ売り飛ばして、フジペット探した方が楽しい写真ライフかと。XA4だって何台も買えるでしょうしね。私なら今持ってるカメラを全部オーバーホール出したい。(笑)プロの修理人の方のブログも結構好きで、いつも見ているのですが、やっぱり技術者ってすごいと思います。
投稿: よもかめ亭主 | 2016年10月 8日 (土) 07時37分
旅芸人様、おはようございます。
そのカメラ固有の持病というのがあるようで、経年変化でその辺りに不具合が出るというのはよく聞く話です。プロはそんなところを全部知っている人たち、お任せした方が絶対すっきり解決すると思いますよ。カレーライスの話、分かって頂けて嬉しいです。(笑)
投稿: よもかめ亭主 | 2016年10月 8日 (土) 07時41分