立ち飲み百景12 しゃべりかけないでいただきたい人。
酒場は小さなコミュニティー、今日も一日ゴクローサンで集う顔ぶれがいつも見かける人たちなのも、何だかほっとする部分でもあるのですな。
たまたま混んでて、場所を譲ったのがきっかけで、次に見かけたときに軽い会釈と取り留めのない会話なんて事はありがちな酒場の風景。みんな仕事の後の一杯は楽しく飲みたいですからね。
「昨日に続き、連チャンですな。」「いや~ビールが楽しみで働いとるようなモンですわ。」挨拶代わりのちょっとした会話で酒場の空気も丸くなりますね。
こんな事もありました。帰りのバスで向かいに座ってる人が、いつも酒場で見かける同年代ぐらいのオジサン。向こうも気が付いたのか「こんばんは。」降りるバス停も同じでした。
次の日、一人でイッパイやっていると、そのオジサンがやってきて「昨日はとんだ所で、お近くなんですか?」話してみるとすぐ近所の人だったという。
で、話が盛り上がって意気投合ということにはならないのが立ち飲みのスタンス。お互い必要以上に相手のプライベートな部分に踏み込まないバランス感覚とでも言うのでしょうか、基本的におひとり様でお酒を楽しみにくる方が多いのでね、その辺り付かず離れずの距離感を守りつつ会話を楽しむのがベテランの作法かと。
ところがその辺りのニュアンスが分からない人もいるわけで、少しばかり会話をしただけなのに、次にお店で見かけると、わざわざグラスとアテのお皿を持って横にやって来てしゃべり始めるという、ちょっと迷惑な人。
やたら次のお店で飲みましょうと誘ってくる人もいましたな。まだそこまであなたのことは存じ上げておりませんがと思いつつ、ちょっとばかり面倒臭い人。
もちろんやんわりお断りしますが、見てると酔っぱらうと誰彼無しに誘っている模様。大人なんだから、ひとりで飲みなさいよ、立ち飲みは飲み友達作りに来るところじゃないんだからね。(笑)
しゃべりかけてくる人って、だいたい自分の事しか言わないですな。で、しゃべりが下手くそで一方的。こちらも参加できるような話題はまず出てこないので聞いてて退屈の極みなのですが、本人は得意になってしゃべっているのでホント面倒臭い。(笑)
趣味の釣りやゴルフの話はまだいい方、会社や仕事の話もうんざりしますがまだマシ。困るのが身の上話系、親がこういう人だったとか、子供の頃のつらい話だとか、家系にこんな人が居るだとか、そんなの語られてもねぇ、オジサンはよそ様の身の上話を受け止められるほど人間が出来ておりませんよ。(笑)
普段そういう話を聞いてくれる人が周りにいないから、酔っぱらうと語らずにいられなくなるのでしょうけどね。
いっそのこと、そういう立ち飲みを作ってしまえば面白いかも。立ち飲み「人生相談」。若いオネエチャン相手だとガールズバーになっちゃうので、年季の入ったおばちゃんがあなたの愚痴を聞いてくれて占いもしてくれるという。
案外流行るかもしれませんが、オジサンは行きたくありませんな、誰にもじゃまされず静かに飲みたいのでね。(笑)
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