石川県の珍味、ふぐの子のぬか漬け。
ふぐの子(卵巣)は猛毒があるので食べてはいけない部位、最近は見かけなくなりましたが、昔はふぐの毒に当たって死人が出たというニュースを冬場になると何度か目にしましたな。何も命がけで食べなくてもと思ってましたけどね、そこまでしても食べたいぐらい美味しいモノなのでしょうか、食べたことがないので分かりませんが。
オジサンは酒飲みなので、珍味好き。佃煮とか塩辛やホタルイカの沖漬けなんかがチョットあると嬉しいタイプ。関西は薄味ってよく言われますが、あれはウソですな、塩昆布とか佃煮とか、地元だとイカナゴのくぎ煮がありますがどれも結構辛い濃い味付け、お好焼にもソースべたべた塗ってますしね。一概に薄味とはとても言えないと思います。
話がそれました、珍味のオハナシ。以前グルメ本か何かで見て気になっていたのが「ふぐの子のぬか漬け」、猛毒をぬかの力で無毒にしてしまったという石川県の珍味中の珍味。無毒なら食べてみたいと思うのが酒飲みの意地汚いところ。
で、金沢に行った際買い求めてみたわけで。調べてみると、一年間塩漬けの後、ぬかに漬け、出来上がるのに3年かかる食べ物だそうです。それですっかり毒が抜けてしまうわけですが、最初に考えたというか作ってみた人はいったいどういう人だったのでしょうね。3年も待てなくて、途中で食べて死んじゃった人もたくさんいたのではないかと。それでも何とか食えないモノを食えるようにしようという情熱というか意地というか拘りというか、その辺りがみっちり詰まっている珍味なのですな。
他に食べるものが無い貧しい土地ならともかく、富山湾や能登は魚介の宝庫だし、わざわざ毒のあるものを食べなくてもいいのにと思ってしまうようではイケマセン。あえて何とかして毒を征するというのにロマンを感じなくては珍味道に反しますよ。
ゴタクを並べるのはいいから、味はどうなのっていわれると、かなり塩辛い、まず塩辛さがガツンと来て魚卵の味わいとぬかの酸味が広がります。イケマセンな、こんなもの作っちゃ、お酒がどんどん進みますよ。食べる前はカラスミみたいな感じかなと思っていたのですが、全然違いました。もっとパンチのある味わいというか風味、塩辛いので薄くスライスしたの二切れぐらいで十分、ばくばく食べるものではありませんけどね。
お茶漬けやパスタに使うとといいでしょうな、ネットで調べるとそういうレシピが出てきます。減塩なんて言葉がまかり通るご時世、塩辛でも減塩と表示してあるものは、日持ちしないし美味しくないですな。塩が利いているから保存できるのでね、塩辛さも理にかなった味わい。そう考えるとふぐの子のぬか漬けはがっつり塩が利いて、その向こうに深い味わいがある食べ物。そのままでも旨いけど、調味料代わりに使うのも料理のバリエーションが広がっていいかもしれません。
というか、そのまま食べてると塩辛いので全然減りませんよ。付いていたしおりには、薄切りにしたものをトースターなどで軽くあぶって、外の薄皮を取り除いて魚卵をバラバラにほぐして保存しておくと、色々な料理に使えますと書いてありました。確かに冷や奴にひとつまみ乗せても美味しいかもしれませんな。
想像していた以上に色々な料理に使えそうな予感、これは試してみなくてはなりません。でもその前にそのまま食べて無くなっちゃうかもしれませんけどね。(笑)
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コメント
よもかめ亭主さまこんばんは、あんみつです♪

父の場合、お酒をほとんど飲まないのにこういう珍味を
ご飯のおかずにしています。母はがぶがぶと飲みながら
食べています。しかも、あわせてご飯まで!呆れます
そんなにしょっぱいと、私あんみつはムリっぽいです
投稿: あんみつ☆乙女 | 2016年4月26日 (火) 19時03分
あんみつ☆乙女様、おはようございます。
昔からある塩辛い食品より、カップ麺やスナック菓子の方が塩分を摂り過ぎるように思いますね。成分表示を見ると結構なナトリウム量だったりします。
投稿: よもかめ亭主 | 2016年4月29日 (金) 06時36分