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2016年1月16日 (土)

リバーサルフィルムで撮ろう。

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長年の写真愛好家やフィルムカメラファンの方ならご存知でしょうが、フィルムには大きく分けて2種類あります、ネガフィルムとリバーサルフィルム(スライドフィルム、ポジフィルムとも呼ばれます)。
写真屋さんでフィルムちょうだいって言うとたいていネガフィルムを出してくれます。現像してもらったフィルムを見てもそのままでは陰陽逆転した画像で、プリントして初めて何が写ってるのか分かるもの。
対してリバーサルフィルムは現像してもらったフィルムが出来上がりなので、そのままで見ることができます。昔はスライド映写機で映して鑑賞していましたな。ネガフィルムはプリントするのが前提なのでプリント代は安く済みますが、リバーサルフィルムからだとダイレクトプリントという名前で結構お高くつきます。プリントするのが前提のフィルムでないので当然ですが。
昔はリバーサルフィルムはプロ用、ネガフィルムはアマチュア用と言われていたこともありました。雑誌や広告のプロカメラマンは撮った写真が印刷物に掲載されるので印刷再現性のいいリバーサルフィルムで撮って入稿するという流れになっていたのでそのように言われたのだと思います。別にリバーサルフィルムだからプロ用って事はないのでアマチュアでも使って悪いことはないのですけどね。
オジサンはネガフィルムよりリバーサルフィルムが圧倒的に多いですな。使い出した理由はネガフィルムだと露出に失敗してもある程度プリント段階で救済できるのですが、リバーサルフィルムは撮ったものが完成品なので露出の失敗は致命傷。つまりきちんと適正露出で撮らないと失敗だらけになるシビアなフィルムなので露出の勉強になったのですな。
若い頃入り浸っていた写真屋さんの店長の薦めもあって、使い出してからそればっかりになってしまいました。初めて露出計を買った時に店長から「リバーサルフィルムで撮ったら露出のことがよう分かるで」とアドバイスしてもらったのもあったので。
ま、ライトボックスで見る現像上がりの美しさが大好きだったのと、厳選したお気に入り以外はプリントしなかったのもあったのですけどね。
リバーサルフィルムで撮ってみるとよく分かるのですが、いい加減な露出やカメラ任せだとロクな写真にならないのが良く分かります。真っ白に飛んでしまってたり、アンダー過ぎて真っ黒だったり、一本のフィルムの中に露出がバラバラのダメダメ写真が並ぶという。(笑)
逆に微妙な露出の違いで印象が変わるのも良く分かりました。絞りを半絞り変えるだけで別物になるという露出の奥深さを知ったのもリバーサルフィルムで撮るようになってからでした。
ここ一番の時は露出をずらしながら何枚か撮ってましたな、いわゆる段階露出というもの。今はカメラが自動でやってくれますが、失敗したくないときの保険でした。
フィルムファンの方なら一度リバーサルフィルムを使ってみてはいかがでしょう。
たぶん失敗写真を量産すると思いますけどね、露出のことが良く分かると思いますよ、できればシャッタースピードと絞りの値をメモしながら撮るとなおイイですね、オジサンは若い頃、データ記録専用のノートを自作してまじめに写真撮ってました。(笑)

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コメント

おはようございます、あんみつです。私は今まで一度も使ったことがありません。
高いからフィルムカメラ初心者の方には、まずネガを十分やってからと教わりました。実際値段を見ても1.5倍くらい高価ですよね初心者でも買っていいものでしょうか?よもかめ亭主さま、お教えください♪

投稿: あんみつ☆乙女 | 2016年1月19日 (火) 07時00分

あんみつ☆乙女様、こんばんは。
確かにフィルム自体は高いですが、同時プリントしないフィルムなので、かかるのはフィルム代と現像代になります。ネガで同時プリントするのと比べるとどうなのか同時プリントしないので分かりませんが、現像代は36枚撮りをスリーブ仕上げ(6コマごとに切ってシートに入れてくれる)で900円ぐらいです。大阪ですと梅田の堀内カラーに出してました。
確かにネガで経験積んでからでもいいと思いますよ。でも一度あの美しさも味わってみてください。写真うまくなってからね。

投稿: よもかめ亭主 | 2016年1月19日 (火) 22時33分

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