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2015年11月22日 (日)

空シャッターが死語になっている

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カメラがフィルムからデジタルに移り変わって、ずいぶん作法やしきたりが変わってしまいましたな。
今の若い人は生まれたときにはすでにデジタルカメラが当たり前。昔フィルムを使うカメラがあってねなどと、昔の作法を語ってみたところでオジサンの懐古趣味ぐらいにしか、もはや思われないのでしょうな。
デジタルカメラでコマごとに感度を変えるなんて、フィルムの時には絶対やってはいけないことでした。それができるようになって撮影の幅は広がりましたけどね。巻き上げレバーも巻き戻しクランクも無くなっちゃったから説明のしようがない。裏蓋も以下同文。
そうそう、空シャッターも完全に死語、デジタルカメラだとシャッターという名のスイッチを押せば必ず何かは写りますからね。フィルム入れないでシャッターを切るとか、写すつもりじゃなくてシャッターを切るなんて出来っこありません、「何も写らないのに、何でシャッター切るんですか」って言われそう。空シャッターの説明で空回りって洒落にもなりませんな。
フィルムカメラの頃は写真を撮りに行く前の日には必ず、カメラのチェックもかねて空シャッターを切っておりました。モータードライブやワインダーを付けた場合はバッテリーが十分あるか見るという意味もありました。シャッターの音や感触で、カメラの状態におかしなところがないか確かめていたわけで、プロドライバーや電車の運転手さんが、発車前に指差し確認するような、いわば動作確認の儀式でした。
儀式であると同時に撮影前の気分高揚の意味もありましたな。「明日はエエ写真撮ったるで~」みたいな。(笑)部屋の中であっちこっちにカメラを向けてパシャパシャやってました。
そういえば、昔友人が発売されたばかりのミノルタα7000を買ったというのでオートフォーカスはどんなものか興味があって、フィルム入れずにみんなで空シャッター切って遊んでいたら、いざ撮影の時にバッテリーが無くなっていたという笑えないことがありました。コンビニなんて今のようにどこにでもある時代じゃ無かったので電池が買えず、オートフォーカスウンヌンどころじゃなくてただの置物になってしまったというオハナシ。
古いカメラを使うようになってからは、事前の空シャッターはさらに必ずやっておくべき確認事項になりました。何しろ古いカメラなのでね、しばらく使わないと冬眠してしまう奴がいるのですよ。シャッタースピードを変えて全速ちゃんと動くか確認、撮ってる最中に調子が悪くなっては目も当てられませんからね。ま、そういうのに寛容でないと古いカメラとお付き合いは出来ませんけどね。
持って行くカメラをいくつかリストアップしたら、空シャッターを切って辛口の採点、からっきしダメなのは置いといて、カラーかモノクロかフィルム選んで準備完了。(笑)

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コメント

こんばんは よもかめ亭主様

ライブミラー機では、まだ空シャッターの儀式も
健在じゃないんでしょうか。
今日、イベント物に行って来たんですが、女性で
ミラーレスを下げてる人はちらほら見ましたが、
圧倒的にはライブミラー機の方が多かったように
思います。

投稿: 鍛冶屋 | 2015年11月22日 (日) 23時31分

鍛冶屋様、おはようございます。
デジカメだと、メモリーカードを入れないでシャッターを切るのが空シャッターに相当するかもしれませんね。

投稿: よもかめ亭主 | 2015年11月23日 (月) 06時41分

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