よもやまカメラ的A級建築
アーチのベランダや丸窓が美しい建物、グーグルストリートビューで調べたら残念なことに更地になってました。
古い新聞のスクラップ記事を見ていたら、神戸新聞の身近な文化財再発見という記事が出てきました。兵庫県教育委員会が一、二級建築士の協力を得て、県内全域で文化財保護法の対象になりにくい、江戸時代末期から昭和二十年代までの地域の景観になじんだ身近な建造物を調査するという内容で、2500件を目標に調査するというものでした。
文化財保護法では意匠的に優秀で、歴史的な価値が高くて、著名な設計者が関わったものという選定基準があるとも記事には出ておりましたが、そのようなものだけが建物としての価値があるとは限らないのも事実ですのでね、もっと保護して欲しい建物はいっぱいありますよ。
確かに街歩きをしていると、誰でも知っているような有名建築物より、下町に残る凝った造りの洋風建築風銭湯だとか装飾の残った商店とかの建物ほうが、長い歴史の中で、周りの景色に見事になじんでいて美しくみえますな。
オジサンは古い建物が好き、特に有名でない洋風建築や和洋折衷といった建物にひかれることもあって、そう思うのかも知れませんが、やはりそういったちょっとB級的な匂いのするものに心が動いてしまいます。
そういうわけで今回は新聞記事に触発されて今まで撮った写真の中からよもやまカメラ的にA級建築にふさわしいものを選んでみました。よもやまカメラ的選定基準というのは、いうまでもなく私個人が「面白い!」と思った建物なので、そこにややこしい歴史的価値だとか建築史上重要だとかの理由づけは全くありません(笑)。オモロイもんはオモロイ!これだけでありますよ。
お城に見えますが、どうやら一般の方のお家のよう。見つけたとき感激しました。
ま、文化財保護法なんてものはエライ学者さん連中が決めることですからね、そこに住む人にとっては代々住み続けている家なのですから、狭くなれば建て増しもするでしょうし、老朽化すれば板を張ったり、トタンで覆ったり、アルミサッシに変えたり、その辺は当たり前、それを全部受け止めた上で面白がることが街歩きと建物好きのオジサンのスタンスなのでありますよ。
今ここに時代を超えて存在していること、それ自体が素晴らしいのでね、いずれ取り壊されてマンションや駐車場になったとしても、それはそれで天寿を全うしたと受け止めなければなりません。
少なくとも今回の写真に登場する建物は、私なんかより歳をとっているはずですから、いつかその日が来ることを覚悟してせめて写真にでも残すぐらいの気持ちで街歩きをするのがいいと思っておりますよ。
いい歳のとり方をした老人のような建物にこれからも出会えることを望んでいる今日この頃なのであります。
鳥居には稲荷神社の文字が。だけど神社に見えるのは一部分だけ、ほかは民家に見えるし、かと言って民家かと言われれば稲荷神社だし…
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コメント
よもかめ亭主さんこんばんは。
神社の鳥居に洗濯物が(笑)(笑)(笑)
名建築ですね。
投稿: myrrh | 2015年10月 7日 (水) 21時10分
Myrrh様、こんにちは。
多分、稲荷神社の神様も民家に出入りしているのだろうなと思われる物件でした。洗濯機借りたのかなぁ。
投稿: よもかめ亭主 | 2015年10月10日 (土) 17時06分