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2015年10月27日 (火)

好きな写真家7 荒木経惟

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この方の写真集を全部買っていたらそれこそお金がナンボあっても足りませんな。それぐらい沢山出してます。専用の書庫がいるかもしれません。実に多作、エネルギッシュな写真家だと思います。
テレビ番組に登場している姿を何度か見たことがありますが、独特のキャラクターですし、しゃべりは面白いし、写真は危なっかしさプンプンだし、何だか普通じゃないオーラ蒔きまくりの写真家だと思ってますよ、ある意味天才。
いろんな切り口で実にたくさんの写真を撮っておられますが、いずれの写真にもこの人にしか撮れないという「アラーキーイズム」を感じますな。
だいぶ前ですが、JRの青春18切符のポスターにこの方の写真が使われておりました。同時に「旅少女(光文社、1996年)」という写真集もでておりましたな。若い女優さんやタレントさんとオジサンである荒木経惟さんが、青春18切符で旅に出るというシチュエーション。その頃、ハマっていたので、その写真集も持っていましたが、「同伴写・荒木経惟」と帯に書いてあったのを思い出しました。
この方の撮る女性の写真はエロス感が強いのが多いのですが、この写真集はそういう感じが少なくて、すごくナチュラルな普段着の女の子たちの写真でありながら、絶対アラーキー意外には撮れないだろうなと唸ってしまって、未だに覚えておりますね、やっぱり天才ですわ。
荒木経惟さんは女性やハダカの写真という印象を持たれるかもしれませんが、実はこの方の撮る街の写真もすごくよくて、一番のお気に入りの写真集は「東京は、秋」(荒木経惟+陽子著 筑摩書房、1992年)だったりします。
横長の本で見開きページの片側に写真、もう片側に夫人との会話という構成で、街のあれこれについて会話している本。その中に「街のディテールにひかれて撮る」とか「ディテールに寄っていく」という言葉が出てくるのですが、これはすごくよく分かります。街が好きな人でないと出てこない言葉じゃないかと思いますね、この写真集にはいろんな意味で触発されました。荒木本の中でイチオシの一冊。

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16年も前の話ですが、たまたま本屋で見つけた、銀行や医者の待合室によく置いてある「アサヒグラフ(1999年6月18日号)」という雑誌で東京四谷の荒木町を撮り歩く特集記事が出ていて買ったのを思い出しました、下町、住宅街などなど内容は濃く、街歩きのライブ感というのが良く分かる内容で何だかお得感がありましたね。
街好きな私にとって、好きな写真家は、街を面白がっている人ということになるのですが、そういう意味では荒木経惟さんは一番街のことを分かっている写真家のような気がします。

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写真とカメラ、あれこれ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

私も持ってます、『東京は、秋』。
荒木経惟さんの他の写真集も変わった大きさで、縦にしても横にしても本棚に入れ辛く、難儀しております(笑)

投稿: 想桜 | 2015年10月28日 (水) 18時33分

想桜様、おはようございます。
まさしく、おっしゃるとおり。荒木経惟さんのものだけでなく写真集って何故か本棚にきれいに並んでくれませんよね。表紙を見せて並べられたらベストなのですが、狭い我が家で、そんなことをしたら、仕事に行っている間に捨てられてしまいます。(笑)

投稿: よもかめ亭主 | 2015年10月31日 (土) 08時08分

こんばんは。

ご存知かもしれませんが、本日午後8時からNHK教育でアラーキーが取り上げられた「日曜美術館」が放送されるようです。
ご参考まで…

投稿: 想桜 | 2015年11月29日 (日) 18時24分

想桜様、こんばんは。
情報ありがとうございます。これ先週やってた分の再放送ですね。見ました。相変わらずエネルギッシュですごい人です。見習わなければ。
それから貴殿のブログにコメントをしようとしたのですが、Yahoo!にログインしないと出来ない仕様になったのですね。コメントできず申し訳ないです。

投稿: よもかめ亭主 | 2015年11月29日 (日) 19時18分

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