間口を広げると奥行きが無くなる
今、日本にアイドルグループって一体どれぐらいいるのでしょうか。ご当地アイドルとか言う地方のアイドルグループまで数えると、それこそとんでもない数のアイドルがいるのでしょうね。もう、石を投げればアイドルに当たるというぐらいなのでは。
お笑いタレントさんや漫才コンビも同じ、昔のように師匠に付いて下積みしてではなく、専門の学校出てデビューというのが普通になっているようで、そのせいかいっぱい居すぎて聞いたこともない人だらけで覚えてられませんな。
それだけ職業として社会的に認知されて、その気になれば誰でもチャレンジできるようになったということで、ずいぶん間口は広くなりました。親の意識も変わりましたしね、子供ががんばりたいと言ったら無条件で応援してしまうのでしょう。
私の世代だと、漫才師になりたいなんて言った日にゃ、言い終わらない内に父親にグーで殴られるのは必死でした。
「そんなモン、させるために学校やったんとちゃうぞ」とボコボコにされたでしょうな。
アイドルなんて言い出したとたん勘当、「二度と敷居をまたぐな」と家を放り出されること間違いなし。(笑)
そういう時代に、それでも夢を叶えたかってがんばった人たちと、今の人たちを見ていると、なんだか同じがんばりでも、内容がずいぶん違うような気がするのですよ。
人気が出てもすぐ消えていくお笑いタレントさんや、どれも同じにしか見えないアイドルグループを見てそう思ったわけで。誰でもなれるようになった分、消えていくのも早いなと。
がんばりや運やチャンスをつかんでデビューしてからの先があまりにも先細りな感じがして、一瞬人気が出てそれで終りな感じがします。
奥行きが無くなったというか、替わりはいくらでもいるというか、似たり寄ったりというか、個性が無いというか、いつの間にか消えてても誰も分からない。(笑)
ロック大好き少年だった頃、少ないお小遣いでレコード買うのは吟味に吟味を重ねてハズレの無いように選んでました、その頃の友人で音楽の目利きの奴がいたのですが、その彼曰く、ロックバンドやミュージシャンのアルバムはセカンドアルバムを聴けば分かるそう。
曲がヒットして最初に出るデビューアルバムは放っといても売れるけど、セカンドアルバムは音楽に対する世界観がブレてないかよく分かるので、実力が分かるというわけだそうで、確かにもっともだなと思いました。
デビューして人気が出ても実はその後が大変、続けるってすごいパワーがいるのだなということをふと思ったのでした。
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