交換レンズの思いで
カメラが電化製品になってしまってから、レンズ専業メーカーは大変ですな。交換レンズを売り出しても、特定の機種でトラブったり動かなかったり。
あらゆるメーカーをサポートしなくてはならないので、それこそちゃんと動くかテストするだけでも大変なのではと思うのですよ。
カメラとレンズが機械的につながっていた時代はそんなことを心配せずにレンズの性能だけを追求していたら済んだのでしょうからね。
純正レンズだけで揃えるだけの経済力もなかった若かりし頃はずいぶん専業メーカーのレンズにお世話になりましたな、タムロンやシグマ、トキナーは今でもメジャーですが、キロンとかコムラーとかサン、マキノンなんて安くて大丈夫?なメーカーも当時の写真雑誌の広告ページを飾っておりました。
一番最初に使ったのがタムロンのQZ-210M 85-210mmF4.5というズームレンズ、父親が買ってきたものだったと思います。マウントを交換すればいろんなメーカーのボディーに付くので私はキヤノン用マウントでA-1に、父親はペンタックス用マウントでMEに付けて使い回ししてましたな。
コンパクトで使いやすく、丈夫だったので常用ズームレンズでした。ヘリコイドのゴムが伸びてぶかぶかになるまで使いましたよ。
今でも時々中古カメラ屋さんのジャンクワゴンで見かけると、懐かしくて手にとってしまいますが、大抵ひどい有様でチョット悲しくなりますな。
自分で買ったのはトキナーのAT-X M90 90mmF2.5マクロ、マクロレンズが欲しかったのですが純正はとても手がでずタムロンと迷った結果これを買いました。
AT-Xシリーズは当時ワンランク上の性能を追求したシリーズだったと記憶しておりますが、カメラ量販店では値引き率のこともあって純正品よりかなり安く買えました。
後に大口径のズームレンズが欲しくて、このシリーズのAT-X828 80-200mm F2.8というのを購入しましたがこれもいいレンズでした、前玉が大きくていかにも良く写りそう、でかくて重いのが玉にきずでしたが。
その後、レンズはやっぱり単焦点、しかも純正品だと思うようになって、キヤノンFD200mmF2.8を買うときに友人に売ってサヨナラしてしまいました。単焦点レンズを使い出すとね、やっぱり気に入らないところが出てきますのでね。
トキナーのAT-X M90 90mmF2.5マクロは本当にいいレンズでした。作りも良く丈夫で、モータードライブ付きボディに付けるとバランスも良くて、ネイチャーフォトもネーチャンフォト(ポートレイト)も何でもこなしてくれたいい相棒でした。
いつもこのレンズ付きボディーと、広角レンズ付きボディーを両肩に下げて走り回ってましたな。
ある日、カメラに付けるとなんだかグラグラするので、おかしいなとレンズを持ち上げたらマウントがはずれてお亡くなりになりました。
いつもスクーターで移動していたのでエンジンの振動でネジが緩んでいたらしく、と言うかそれ以外に原因が考えられないので、純正品との違いはこういう所にあるのだなぁと、それ以来専業メーカー製レンズは使わなくなりましたな。
上の写真がタムロンQZ-210M 85-210mmF4.5で撮ったもの1987年。下がトキナーAT-X M90 90mmF2.5マクロで撮ったもの1988年。
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