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2014年12月20日 (土)

セノガイドってご存じですか

Senoguide001blog

写真において露出の決定と言うのは、なかなか奥が深いものがあって、カメラの発達とともにお任せで写真が撮れるようになったが、その昔は露出というものは、露出計を持ち歩くか、勘に頼るか、セノガイドのような露出計算尺を使うかであった。
露出計算尺とは何ぞやというと、シャッター、絞り、感度、写真を撮る場所の状況などのデータが書かれた回転盤が何枚か重なった計算尺で、円盤を回し、そのデータの組み合わせで露出を知ることができるというものである。
日本のカメラは電子化されるのが早かったため露出はカメラまかせが当たり前になって廃れてしまったが、これをiPhoneアプリで復活させてしまった方がいる。
ごちゃごちゃ言わずにとりあえず使ってみればよく分かるのだが、感度と天気、季節、撮影時刻、撮影シーンを円盤を回転させて合わせていくとシャッタースピードと絞りの組み合わせが分かるようになっている。露出計で測ったのとほとんど遜色ないデータが得られるのがなかなか感動的、是非お試しあれ。
実物はアルミ板でできていて、一時欲しくてあちこち探しまわったことがあったが見つかったものは程度が悪いか、良ければ法外な値段だったので諦めた思い出がある。
これも自作できるようにPDFデータを置いてくれているところがある、まさに感謝感激雨あられである。
セノガイドについて手持ちの資料を調べたところ、「カメラ毎日」1961年9月号に実用新案として広告が出ていた。株式会社関研究所のセノック写真用品シリーズの一つで当時の価格は250円、同じく「カメラ毎日」1967年8月号にはセノガイドB型が、新型発売として出ていた、価格は400円。それ以前の1950年台の写真雑誌広告で「関式サロン露出計」という円盤型のものを発売しているのもみつけた。
Cameramainichi196109blog

Blog_2

今売りだしても需要はないだろうが、古いカメラでじっくり撮りたい時に、おもむろにポケットからセノガイドを出して露出を決めるなんて、なんだかゆとりと余裕があるような気がしていいなあと思った次第。

iPhoneアプリはiTunes Storeで「セノガイド」で検索すれば出てくる。携帯版と実物のレプリカを作ってみたい方は「セノガイドの模擬」というサイトに出ています、こちらhttp://www.geocities.jp/leitz_house/hosei/senoguide-c.htmlなかなかすごいです。

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写真用品いろいろ」カテゴリの記事

コメント

よもかめ亭主さんお久しぶりです。
いつも読んでいるのですがなかなかコメントまでできず。
セノガイドは私も探しましたね。
昔のものはとんでもなく美しい時がありますが、これもそうですよね。
iPhoneアプリももちろん持ってました。
iPhoneをヴァージョンアップしたら起動しなくなってしまって残念でしたが。

投稿: Myrrh | 2014年12月27日 (土) 17時28分

Myrrh様、こんにちは、お久しぶりです。
私のは初代ipod touchなのでアプリは動いておりますが、重いです。レプリカは作ろうと思いながらまだ全然手を付けておりません。実物はすっかり見かけなくなりました。以前は年一度ぐらいの確率で中古屋さんで見かけたのですが。

投稿: よもかめ亭主 | 2014年12月28日 (日) 12時15分

始めまして、
元神戸、現北海道の中級ジジイです。
《セノガイド》…懐かしいです。いつか買おうと思って
何十年か経ってしまい、最近レオタックスや44二眼レフなどを
出して「久しぶりに使ってみようか」と思い磨いていて
ふとセノガイドを思い出しまして検索したら貴ブログに漂着。
何と故郷の神戸のお方。若い頃海岸通、京町筋、多聞通りなど
カメラを持って歩き回っておりました。
で、セノガイドですが、当時どの写真雑誌にも必ずこの二つの広告が出ていましたネ。露出計組込みや、自動露出、オートフォーカス、そしてデジカメになって計算盤は忘れられた。
撮った後の「ちゃんと写っているかァ」との余韻が無くなり、成功不成功の結果を待つことの楽しみが無くなりました。
悲しいですね、寂しいですね、アナログにはアナログの良さが忘れられてしまう。
【余談】富士フィルムの「ペット35」のデザインが好きでした。友人の弟が富士ペットを購入した直後に発売されたペット35。懐かしいです。私のカメラ第一号はスタートなどボルタ版でした。

懐かしいカメラの事や神戸の風景写真を有難う御座いました。
まだ寒くなりますご自愛ください。


投稿: ハット | 2015年1月10日 (土) 02時38分

ハット様、はじめまして、当ブログにお越しくださいましてありがとうございます。
元神戸の方とのこと、ブログの記事の中で通じる話も多いかもしれませんね。
セノガイドですが、アプリ版のものを使って試しに撮ったことが何度かありますが、思った以上に正確でした。「大人の科学」あたりで付録にしてくれないかななどと思っています。
フジペット35は名カメラだと思います。フジペットシリーズは大好きで、神戸の写真とともに何度か記事にしておりますのでよろしければ見てやってくださいませ。
コメントありがとうございました。駄文雑文のブログですがこれからもよろしくお願い致します。

投稿: よもかめ亭主 | 2015年1月10日 (土) 11時00分

よもかめ亭主さま
今晩は!
冷えますね。神戸は六甲降ろしでどうなんでしょう?
当地は先週までの-25℃の峠を越えたのですが、マダマダ
序の口で月末以降はもっと冷えそうです。

セノガイドのネット版の製作を何度か試みるも、いつも回転部の弱さでアウト。丈夫な樹脂か金属なら良かったのですが。
作る度に下手な写真に成るので、人様には「ちょいとカメラのテスト、テストですワ」と見栄を張っております。
神戸のアチラコチラの写真を紹介していただければウレシイです。旧市電の山側筋(楠六/大倉山/下&中山手辺りの風景は変わったでしょうね。三越の真向かい角に中古カメラ専門店がありましたね。進駐軍の兵隊が置いていったアーガスやマーキュリーなど並んでました。

投稿: ハット | 2015年1月10日 (土) 23時12分

ハット様、こんにちは。
-25℃ですか、冷凍庫より寒いなんて想像もつきません、凄いですね。
三越の向かいのカメラ屋さんというのはもしかして今はなきケルンカメラ修理工房のことでしょうか。神戸元町三宮にかけてたくさんあったカメラ屋さんは殆どなくなってしまいました。デジタルになってカメラも電化製品と同じ扱いなのでカメラ専門店はやっていけないのでしょうね。時代の流れを感じます。

投稿: よもかめ亭主 | 2015年1月11日 (日) 15時58分

よもかめ亭主さま
今晩は!(この時間チョット早すぎるかも)
角のカメラ店「ケルン」でしたっけ! 楠公さんの海側斜め向いにも中古カメラ専門店がありましたね(今も存続であることを願います)。 当時は吉田、小山などがセンター街や元町にあったと記憶しております。ブロニカだのマミヤだのあらゆるメーカーの製品に手を出しました…写真その物よりも機械が好きで。
現在ネットで「カメラキッズ」と言う中古カメラ専門のお店が神戸にあって( http://www.camerakids.jp/ )、そこの商品を色々見ながら「あ、このカメラ!重かったなァ」とか「手放さなきゃ良かった」とか後悔付き回顧。アキラメの悪いこの性格。私は電池不要カメラに魅力を感じます。その中で一番手こずったのはレオタックスGでした。粗雑な造りとイマイチ素材でした。それだけに愛着がありましたが有る時、突然崩れ落ちるように壊れました。メーカー倒産後の残部品で組み立てた物で泣けて来るモデル。現在は同社のFを現役に使っております。それ用にセノガイドが欲しかった。
ところでカメラが家電品扱いって悲しいですね、磨き倒すほどの愛着を持てないなんてカメラ(や設計者)が可愛そうな気もしますネ。

投稿: ハット | 2015年1月11日 (日) 16時54分

ハット様、今晩は。
楠公さんの南側はマツミヤカメラですね、現役で商売されています。カメラキッズは元コヤマカメラの方ですね。私もいつもHPとブログを見ています。コヤマカメラ、吉田カメラ、ヒラマツカメラ、ミモザカメラはなくなりました。元町商店街で生き残っているのはカツミ堂と数年前に出来たカメラのナニワ元町店、南京町の路地にある中古専門の元町カメラだけですね。
寂しい限りですが、マツミヤカメラが元気なのはありがたい限りです。

投稿: よもかめ亭主 | 2015年1月11日 (日) 17時44分

よもかめ亭主さま
今晩は!
そうそうマツミヤです。当時薄いブルー・レンズのメガネを掛けたオバサンが居られました。他には背の高いお若い方と中年のメガネの男性。皆さん親切で詳しい説明をしてくださってました。
当時、学生だった私はショーウインドウ内の各種カメラを懸命に覗いてはポケットのお金の総額を考えながら…
ナニワ元町というお店はまったく存じません。

上沢通りにクラカメ専門修理店が開店されているようですね。
http://kamisawa-camera.com/ 

デジタルもいいけれど、フィルムカメラと平行した社会であって欲しいですね。

投稿: ハット | 2015年1月13日 (火) 22時27分

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