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2014年7月15日 (火)

喫茶店の思い出6

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倉敷に行ったとき入った喫茶店。地方発送のコーヒー豆の包みがいっぱい置いてあったのでどうやら有名なお店らしい。
店の主人は一番いい席で腕組みし、ズラリ並べたコーヒーの出来具合を吟味しながら時々店員に偉そうに指図していた。何となく居心地が悪い雰囲気。
そこに杖をついた老婦人とその娘さんらしき中年女性のお客が入ってきて、足が悪いので入り口近くに座らせてほしいと言っているのに女性店員は有無を言わさず奥の席に案内、混んでるわけでもないのに。お客さんより偉い喫茶店を初めて見た。
朝、コーヒーを飲むのに利用しているのは、今時のセルフサービスのお店。
当然ながら店員はマニュアル通りの対応しかしない。こちらも分かっているつもりであきらめているが、それでも毎回イライラする。
いつもブレンドのSサイズしか頼まないのだから、いい加減学習してくれればいいのに、「ご注文の方、以上でよろしかったでしょうか」と毎回間違った日本語で聞いてくる。
これだったら、最近ソフトバンクが発表した気持ち悪いロボットの方がまだ学習能力はありそうだし、接客対応は上手かもしれないと思ってしまった。
レジ前にお客さんが並んでいても、他の店員はそれに対応しようともしないで他の作業をしているし。コーヒー出てくるの遅いし。スプーン付け忘れも度々だし。
ただ、こんな店だが、一人すばらしい女性店員がいる、毎日いないのが残念だが、その人が居るときは気分がいい。まず入り口のガラスドア越しに私の姿を確認すると、すぐにサーバーにコーヒーカップをセット。いつも釣り銭がないように用意してあるお金をレジの受け皿に置くと同時にコーヒーが出てくる。レシートがいるかなんて聞いてこない、いつも受け取らないからだ。所要時間3秒。レーシングカーのピットインも真っ青の手際の良さ、しかも笑顔。
レジで前の客がもたもたしていても、「お次の方、ご注文を先に伺います。」と3台のサーバーに次々コーヒーカップを並べて、あれよあれよという間に客を捌いていく。
朝の勤め人は時間が無いので、待たされるのは好まないことをよくわかっている。この人だけ居てくれればもっとお店は繁盛するのに。
学生時代に良く昼飯を食いに行った喫茶店、おじいちゃんとおばあちゃんでやっているお店で、食べ物メニューのボリュームが半端じゃないところがビンボー学生に大人気の店だった。
友達と二人で行って、焼きめしを一つ頼むと二人が十分腹一杯になるといえばその量は想像がつくはず。それでお値段350円、あり得ない。
オムライスに至っては枕が出てきたのかと間違うぐらい。とにかく学生にはマザーテレサのような喫茶店だった。
昼飯時は我が校の学生でいっぱいだったが、ひとつだけ問題が。
焼きめしに時々ホッチキスの針が混入しているのだ。どうやらピーマンの袋を止めてあるのが混入するらしいのだが、おじいちゃん目が悪いのかピーマンと一緒に刻んでしまうらしい。
仲間の間では周知の事実なので、皆焼きめしを食べるときはいつも以上に良く噛んで食べていた。本来なら営業停止になりかねない事件なのだが、ビンボー学生にとっては無くなっては飢えてしまう都会のオアシス。特に地方から出てきて一人暮らしの友人にとってはこのお店が一日の唯一の栄養源。
ガチッと口の中で音がしても、そっと出してさりげなく灰皿に捨てて、何事もなかったように食べていた。
もし警察がガサ入れに来ても、とっさに飲み込んで「何もありません」としらばっくれただろう。
たかが喫茶店、されど喫茶店。憩いの場には良くも悪くも物語がありますな。

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