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2014年6月26日 (木)

巣は巣でもエライ違い

我が家の目の前には古い長屋があるのだが、我が家がやや高い場所に建っているため、ベランダの目の前にちょうど長屋の屋根が見える。
この軒下に隙間があって、雨の日は野良猫が雨宿りしてたりするのであるが、ここひと月ほど、蜂が飛び回っている。種類は分からないが、かなりデカイ。毎年おなじみの景色なのだが、巣作りの場所を探しているのか、軒下の隙間を出たり入ったり一日中飛び回っている。
この家に越してきたとき、確かに何ヶ所か蜂の巣があったので、蜂にとっては暮らしやすいニュータウンのような長屋の軒先なのだろう。
たぶん飛び回っているのは蜂の世界の不動産業者、良い物件探しに奔走しているのかもしれない、ご苦労なことであるが、こちらにすれば迷惑この上ないわけで、下手に殺虫剤何ぞを撒けばよけいに突撃してくるので、さわらぬ神にタタリ無しで飛び去るのを待つしかないのだ。
同じ巣で、もうひとつやっかいなのがクモの巣。歩いていて突然クモの糸が顔に引っかかった経験は誰しも一度ぐらいあるだろうが、気分の悪いものである。
以前職場に出勤するとセコムの点検確認票が置かれていたことがあった。夜中に異常を関知し、見に来てくれたらしいのだが、普段見えないところにクモが巣を作っていたらしく、クモの動きをセンサーが検知したらしい。
「クモの巣を除去し、退出しました」と書かれてあった。クモの巣ごときにお手数をかけてしまって申し訳ないのだが、そんな見えないところに巣を作るなよと、これまた迷惑な話。
クモの巣に関しては、雨上がりに水滴がついたキレイな写真をステレオタイプなネイチャーフォトとして雑誌などで時々見かけるので、定番のモチーフとして定着しているが、蜂の巣はうかつに写真を撮ろうとすると襲われる危険が大なので見たことがない。
同じ巣でありながら、扱いが全く逆なのがツバメの巣。春に雛が巣の中でピーチクパーチクさえずっている姿を皆微笑ましく見ている。じゃまだから駆除しようなんて言う輩はいない。
それどころか、雨がかかりそうな場所に作ってしまった巣には、わざわざ段ボールなんかで雨よけを作ってあげていたり、お店のひさしの下にある巣では「ここにツバメの巣があります。糞に注意」と書いて巣の真下に植木鉢の受け皿や空き缶を置いて、来客に注意を促しているのを見たことがある。
雛の成長を温かく見守って大きくなって飛び立ってしまっても、また来年戻ってくるからと巣はそのまま。同じ巣でありながら、この違いはなんだ。
我が家の目の前の軒先に、蜂ではなくツバメが飛んできて巣を作ってくれるうまい手はないものだろうか。

_mg_1088blog 入り口のライトの上に作ってしまったパターン。お店の方はライトの熱が子育てに良くないだろうと、夜でもここだけ点灯してませんでした。

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