喫茶店の思い出5
街歩きの途中にふらりと入る下町の古い喫茶店がいい。完全地元密着。常連客の率が極めて高いので、聞くとは無しに聞こえてくる会話のほとんどが個人情報保護法に引っかかりそうな、プライベートな内容ばかりである。
しかも高齢の方が多いので、誰が死にかかっているとか、怪我しただの病気しただのの体や健康にまつわる話題が圧倒的に多くて、よそ者の耳にこの街の健康状態が筒抜けなのがスゴイ。
「角のおばあちゃん、来週からおなかに管通して、そっから薬入れる治療に変わるらしいわ。」
「息子さん、横浜行っとっての、帰って来てはるそうヨ。」
「もうお歳やから、いよいよかも知れへんねぇ。」
なんか聞いてるこっちがドキドキする。
そうか、角のおばあちゃんはもうあんまり長くないのか…。コーヒーをすすりながら、なぜか脂汗が出てきた。
お店のマスターも奥さんも地元民。みんな知り合い、お友達。お茶を飲みながら、世間話に花を咲かせ、情報交換している。喫茶店とは名ばかりの街の情報ステーションだ。
よそ者は、窓の外を眺めながら、耳ダンボ状態で固まっている。
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