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2014年3月 6日 (木)

もうこれだけでいい。EOS Kiss X7

X7002blog家内の手の平に乗っけてみた。女性の手でこれぐらい。カタログのキャッチコピーは、「手の中に、一眼レフ」まさしくその通りの小ささ。(レンズはキットレンズではなくEF40mmF2.8 STMというコンパクトなパンケーキレンズをつけてみました。)

父親がカメラを買ったというので機種を聞いたらこれがEOS Kiss X7のダブルズームキット。
これは借りるしかないでしょうと、しばらく借り受けて使ってみた。
本当は自腹を切ってファーストインプレッションといきたいところだが、先立つモノが無いのでね。(笑)
レンズの描写や、高感度撮影時のノイズなど、マニア受けする重箱の隅をつつくようなことはプロカメラマンやIT関連のライターさんなどがいっぱい記事を書いているのでそういうのはやりません。あくまでもフツーのおじさんが日常的に使ってみて、どうだったこうだったの印象を書きたいと思います。
まず、いきなり小さい。これでいいのかと言うぐらい小さくてコロンとしている。
で、持ってみると実に軽い。UFOキャッチャーのショボいクレーンでも掴めるんじゃないかと思うぐらい軽いと言えば言い過ぎか。
ま、普段使っているのがEOS 5D MarkIIなので、比べる相手が違いすぎるのだが、コンパクトデジカメからステップアップする方からすれば、これでもまだ大きくて重いのでしょうねぇ。
あまりに小さすぎて、逆にカメラを構えにくいんじゃないかと思ったが、その辺はさすがによく考えられていて、グリップのデザインが秀逸なのか、最初小さいな~と思っていたのがだんだん何とも思わなくなって、すぐに何の違和感もなくなじんでしまった。
私の場合、撮る写真の8割以上が縦位置写真という、縦写真大好き人間なのだが、カメラを気に入る基準として、縦位置で構えたときにピタリと水平垂直が決まるカメラはいいカメラだと思っている。
ファインダーの見やすさでなく、もっと感覚的なことなのだが、自分の中でいいカメラと感じるひとつの基準となっていて、その点でもこのEOS Kiss X7はいいカメラだと撮影してみてすぐに思った。意識せずに構えても左右に傾くことなく構えられたからである。
チョットしたことだが、こういうフィーリングは道具にとって実は一番大切なことだったりするのである。
気に入ってしまって、仕事帰りに夜の街を撮り歩いてみたのだが、歩き回ってナンボの街の写真では機材の軽さはそのまま歩き回れる距離と撮る量に跳ね返ってくる。
おじさんにとっては、自分の体重の増えた分、機材は軽くしたいと言う事情もある。小さく軽いカメラを持って、サクサクシャッターを切りながら街を歩けることはとても大切なのだ。
その点でこのカメラは満点の合格点。とにかく軽快に撮り歩けるのがホント楽しい。
今となっては、かなり古いEOS Kiss X2を持っているが、EOS Kiss X7もシャッターのフィーリングは同じ、シャキッ、シャキッと小気味よい、撮りながらもっと撮りたいという気分にさせてくれるシャッター音だ。
EOS Kissシリーズの伝統なのだろうが、一眼レフカメラとしての必要なものは、小さく軽くなってもすべて盛り込んであるところはさすがである。
老眼のおじさんにはファインダー横の視度補正ダイヤルは必需品だし、被写界深度を確認するためのプレビューボタンもちゃんとある。ISO感度と露出補正が単独のボタンになっているのも使いやすい。いちいちメニューを呼び出さなくてもすぐに設定を変えられるからだ。
特にISO感度はデジタル一眼レフカメラを使うようになって、頻繁に設定を変えることが多いので実に便利。
レンズキットの標準ズームと望遠ズームはマウントもエンジニアリングプラスチックで昔ながらのカメラおじさんからすると不安を感じる部分だがこの軽いボディーにはこれで十分なのだと思う。
今時のエンジニアリングプラスチックは金属よりも強度のあるものがいっぱいあるし、様々な工業製品に使われているのだから、プラスチックというだけで不安を感じるのは昔のプラスチックしか知らないおじさんの偏見というものだ。本当に不安なものならメーカーも採用しないだろうからね。
頻繁にレンズを交換しながら撮ってみたが全く問題なし。むしろレンズを軽量化できるという意味でこれは正しい選択だと思う、本当に軽いレンズなのでカバンに放り込んでいても苦にならない。オートフォーカスも早いし、幅の広いズームリングも使い勝手がよく、手ぶれ補正も入ってこの大きさと軽さなら文句もでないだろう。
描写に関しては不満を感じることはなく、使用感は代を重ねてこなれた、よく写るレンズという印象。標準ズームだけで日常の撮影の90%はカバーできると思うが、子供の運動会なども撮りたいという方には望遠ズームも入ったダブルズームキットがおすすめだと感じた。
クリエイティブフィルターや動画撮影は試していないが、日常の写真に関してはどんなシーンでも何の不安もなく間違いない仕事をしてくれる「できる子」カメラという印象。
EOS 5D MarkIIのサブカメラとしてより、気軽に使えるメインカメラとして正直欲しくなってしまった。

X7003blog小ささを見せるのになにかうまい手はないかと考えて、やってみたのがこの写真。iPadの上にEF40mmF2.8 STMレンズをつけたボディーと、レンズキットの標準ズームと望遠ズームの二本のレンズを並べて真上から撮ってみた。底にマチがあってiPadが入る大きさのカバンにインナークッションを入れればこれだけの装備が持ち歩けるということだ。

最後にひとつだけ気になったところを。
カメラが小さく軽い分、付属品のストラップがカメラに全く合ってない。幅が広く太すぎるし、素材がやや堅くて使い勝手が悪かった。もっと細身のしなやかな素材のものに変えるべきだ、たかが付属品かもしれないが、せっかくこんなにいいいカメラなのだから、そのあたりも気を使って欲しかったと感じた。
以上、写真歴だけは長い昭和のカメラ好きおじさんの第一印象(ファーストインプレッション)でした。(続くかも)

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コメント

今のカメラは軽くて高性能、軽すぎて手ぶれが起こりそうですが、人間慣れますね。
今使ってるマミヤは持ってるだけで手ぶれのするような不思議な格好と重さ、軽さ高性能への憧れはありますが、暫くは不便に精進したいと思います。
とは言いながら出かけるときは記録用にコンデジは
必須と言うか保険みたいな感じで持って行きますが

投稿: よこ | 2014年3月 8日 (土) 10時16分

私もフィルムカメラとデジカメをペアで持ち歩いております。露出計で測って、デジカメで試し撮りをして確認後、フィルムカメラで本番撮影、中判カメラを使う時は大体こんな感じですね。

投稿: よもかめ亭主 | 2014年3月 8日 (土) 14時29分

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