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2014年1月

2014年1月30日 (木)

緑のロッコール

マルちゃんの緑のたぬきといえばカップ麺だが、写真好き、カメラ好きにとって「緑の~」とくればロッコールである。
ミノルタの一眼レフ用交換レンズの二層コーティングのことなのだが、明かりの下でレンズを覗き込むとこれが緑色に見えることからそう呼ばれるようになったそうだ。
残念ながらミノルタの一眼レフカメラを一台も持ってないので、緑のロッコールも無いのだが、一度は使ってみたいと思っている。私が持っているミノルタのカメラはもっと古い時代のものばかりなのだ。
一眼レフの修理もできれば、ジャンクでいくらでも探してくるのだが、さすがにそのスキルは無いので、いまだに手にしていない。

100710minolta_autocord_05blog神戸花鳥園 MINOLTA AUTOCORDⅢ、持ってないレンズでは撮れないのでお茶濁し。緑つながりで緑のオオオニバスの写真。形もレンズと同じ円形ということで。

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2014年1月28日 (火)

パンケーキの次はなに?

パンケーキがブームのようですな。コンビニでも見かけますし、スーパーに行けばいろんな粉が売っておりますな。専門店なんぞも出来たりして、猫も杓子もパンケーキパンケーキとにぎやかなこと。ま、流行モノということで元気があるのはイイ事です。
子供の頃アメリカのテレビドラマかなんかで初めてパンケーキなるモノを見て「パンみたいな格好をしたケーキのことかいな」と子供心に思っておりましたが、フライパンで焼くケーキのことだそうで、大人になってから知りました。
でも、これってホットケーキとどう違うねんとツッコミ入れておりましたな。(笑)調べてみると、甘いのがホットケーキでご飯になるのがパンケーキだとの解説も有りましたが違いがよく分かりません。
パンケーキの前はドーナツが流行ってましたっけ?街中至る所にドーナツ屋さんが出来ておりましたがほとんど見かけなくなりました、どこに行ったのでしょうね、流行が廃れればこんなもんなのでしょうか。
その前にロールケーキも流行りましたな。行列ができるだの、午前中で売り切れだのの聞いたこともない専門店が「ウチは昔っからこれ作ってました」みたいな顔をしてお商売しておりました。
流行モノなので何度か頂きましたが、所詮ロールケーキはロールケーキなんでね「ふ~ん普通に旨いね」で終わってしまいましたな。
私の世代はロールケーキといえば市場のパンと洋菓子のお店のショーケースの端っこにカップケーキと一緒に並んでるケーキ、もしくは普通のケーキより安くていっぱい食べられるケーキという印象なのですが、流行に乗ると出世してしまってもうロールケーキでなくなってしまったように思えました。
そういえばメロンパンも流行りましたな。焼きたてを車で売りに来てたりしてました。神戸ではメロンパンではなく「サンライズ」なのですが。
メロンパンと呼ぶのはラグビーボール型のパンで、元々オムライスの型を使って焼いたのが起源と聞いております。
アンパンマンに出てくるメロンパンナもなんか違和感を感じるのは神戸市民の私だけでしょうか。
やなせたかしさんのおかげでサンライズがメロンパンとして全国区になったのは納得がいかない部分ではありますが、小さな事は言わないようにしましょう。所詮流行モノの世界なんでね。
ティラミスもベルギーチョコレートも今や遠い昔、次の流行モノがなになのか予想するのが楽しいのかもしれませんな。

_0011530blog 商店街にあったドーナツ屋さん、昨年暮れ、ひっそりと閉店していたようで気がつきませんでした、並びにあるカエルがトレードマークのパンケーキ屋さんは、休日ともなると行列ができていて流行の移り変わりを感じますな。

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2014年1月26日 (日)

サザエさん展に行ってきた

_0011553blog 写真は開催前の予告時にとったもの。

神戸元町の大丸で、「ありがとう45周年!みんなのサザエさん展」を開催中なので行ってみた。
正直なところ、「サザエさんの一体何を見るねん」な感じだったのだが、さすがにそこはそれ、国民的アニメだけあって見るものは結構盛りだくさんで楽しかったのである。
会場は結構な人出で、入場券を買うまでに結構並ぶ羽目になったが、これはいたしかたない。
入場するとすぐサザエさん家の縁側で写真が撮れるというイベントの行列がこれまたあって、家人の「せっかく来たから」の一言で延々並ぶことに。
ま、並びながらも壁面の展示パネルやらが見れるので退屈ではなかったが。
アニメを再現した家のセットの「いその」の表札を横目に玄関をくぐり、順番に縁側で記念撮影、これはスタッフの人にカメラやスマートフォンを渡して撮ってもらうようになっていた。
自由に撮りたいとは思うが、順番待ちの行列の人数を考えるとスタッフによる流れ作業でないと無理だろう。
会場内には至る所に「撮影禁止」の表示がしてあったが、これも致し方ないことだと思う。
列に並んでいると「減るもんちゃうのに何でもかんでも撮影禁止にせんかてええのになぁ~」という声が後ろの女性グループから聞こえてきたが、携帯電話にカメラ機能が搭載されて以来、日本には撮影マナーというものは辞書から消えたのだから主催者に従うべきだ。
実際、会場でニンテンドーDSとやらで写真を撮りまくっていた子供を多数見かけたが、スタッフが注意しても聞くのはそのときだけ、親も叱らないどころか一緒になってスマートフォンで撮っているありさま。じゃまだし迷惑なのだがこれが現実。
イベントでおもしろかったのは、花沢不動産のブースで「あさひが丘分譲権利証」を100円で買うと家の形の白いミニチュアをくれ、それにペイントして、あさひが丘の街を再現したジオラマの上に並べられるというもの。
何丁目の何番地が当たるかは分からないが、我が家はサザエさん家の道路を挟んだ向かい側が当たったので、さっそく並べて写真に撮った。(ここは撮影可)
最後にテレビ放送第一回目のものが見られるようになっていたので見たが、今とはずいぶん絵柄が違うし、ほのぼの感もなくてかなり違った印象だった。
出口にあるグッズコーナーは、盛況でなかなか面白い物が置いてあり、世代の関係なく買い求める人でごった返していて、サザエさんの人気を改めて感じてしまった。
結局、30分ぐらいで見て回れるかと思っていたが、1時間半も遊んでしまったのである。
本日26日が最終日とのことなので、興味のある方はぜひどうぞ。

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2014年1月25日 (土)

元祖トイカメラ、メイハーフEL

Mei_half_el001blogオリンパスペン(後ろ)と共に。

東郷堂というカメラメーカーがかつて在った。普及型カメラのメーカーだったようで、子供向けのカメラも作っていた、今で言うトイカメラのようなものかもしれない。
確かに本物のカメラと比べると、おもちゃっぽさは致し方ないようなカメラなのだが、子供の目から見ると、立派なちゃんとしたカメラに見えたのではないだろうか。
カメラとしてのスペックはハーフサイズで、シャッターがインスタント(約1/100秒)とバルブの2種類、絞りがF8、11、16の3種類だけ、焦点は固定、なんともシンプル。
写り具合も今のトイカメラよりははるかにマシだと思うが、やはりそれなりではある。
作りがあまり良くないので現存している数は多くないのではないか、カメラとしてよりは、コレクション向きかもしれない。
ところでこのカメラを見ていると何となくオリンパスペンに似ているような気がするのだ。マネをしているわけではないのだが、インスパイアされたというか、大ヒットカメラのペンの雰囲気をうまく盛り込んで、子供達にもペンと同じようなカメラで写している気分を共有させたかったのかも知れない。
ジャンクワゴンで300円、こういうおもちゃカメラはさほど興味がわかなかったのだが、中身を見てみたくてお持ち帰り、ひと通りメンテナンスをしたら写るようになった。

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091107_13a_mei_halfblogトイカメラよりはマシだが、この程度の写り具合。

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2014年1月23日 (木)

小田巻き蒸し、ご存知?

以前は街中のうどん屋や食堂で、当たり前にお品書きに載っていた、もしくは載っていなくても言えば作ってくれたメニューに「小田巻き蒸し」がある。
本当に廃れてしまったというか、聞かなくなってしまったどころの話ではない、若い人に言っても、言葉として通じなくなってしまった。小さな頃は家で母親が時々作ってくれていたものなのだが。
知らない人のために書いておくが、要するに茶碗蒸しにうどんが入ったものである。大阪の船場辺りが発祥で、紡いだ麻糸を巻いたもの(おだまき)にうどんが似ているところが名前の由来だそうで、昔は冠婚葬祭に欠かせない高級料理だったらしい。
食べているときの見た目があまりよくないのと、手間がかかるから廃れていったのかもしれないが、冬の寒い日のお昼ご飯にもってこいの料理である。
酒の肴にはちょっと苦しいが、(でも呑めますけどね)鍋焼きうどんと同じぐらい食べた気がする暖まる料理だ。
ネットで検索すると、こだわりのレシピが山のようにでてくるので、無くなってしまった訳ではないようだし、スーパーのチルドコーナーで売られているカップ入りの茶碗蒸しの中に「七福食品 おだむし」というのを最近見かけた。
正月に作ってみたがやっぱり旨い。廃れないで残って欲しい料理である。

_mg_5897blog ちょっとうどん多すぎ(笑)

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2014年1月21日 (火)

デミは気分屋

Canondemi_007blog

キャノンデミは、とても良いカメラなのだが、分解してみるとオリンパスペンに比べて中身が結構複雑なのだ。
同じハーフサイズカメラでありながらかなり違う、他のキャノンのカメラを分解したときにもそれは感じた。機械というものは不思議なもので、単純なものほど故障が少なく直しやすい。
逆に言うと、複雑なものほどその構造に無理をしていたり、部品点数が多くなるので、故障に出会う確率が増えて、壊れても原因が分かりづらくなるということになる。
デミの場合、ある日突然動かなくなる故障が幾度かあった。何台か持っている内、いつも使っているものはそんなことが無いのに、一年ぶりぐらいで使おうとしたものがなぜか動かない。
すねているのかなんだか分からないが、こんな調子でヘソを曲げてくれる。
素人修理ではなく、ちゃんと修理屋さんに出していたものまで同じ事になってしまったので、これはカメラの構造上の欠陥かもしれない。
なんとも気分屋のカメラなのである。

090215_30b_demi_sblog神戸元町トアウエスト 2009 Canon Demi S 街撮りに良いカメラなんですが、へそを曲げると分解するしかない。これが結構手間がかかるのだ。

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2014年1月19日 (日)

レンズフードを考える

以前、レンズフードを付けっぱなしにしていることを書いたが、レンズフードはユーザーがいろいろと手を入れたり工夫する余地がある部分だと思っている。
私の場合、まずPLフィルターを使うための指の入る穴を開けている。メーカーサービスとしてやってくれるところもあるようだが、やってみると意外とカンタンなのでいつも自分で開けている。
広角ズームレンズのやたらと口径のでかいフードは、フードとしての役目をほとんどしていないのに主張だけは立派で、カメラバッグの中で邪魔なことおびただしいので口径の合う他のレンズのものを地道に削って少しでもコンパクトになるように作っている。
長さが足りないものも、もう少し望遠のレンズのものを調達してきて削ったり、純正フードに厚紙を巻き付けて伸ばしたり工夫をしている。
特に古いカメラだと純正品のフードはまず見つからないので何とかするしか手はないのである。

090328_1_16a_pen_ee2blog大阪心斎橋アメリカ村 OLYMPUS-PEN EE-2 食べ物のフードとかけてみました。

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2014年1月18日 (土)

思い入れの強い写真

写真を撮る人も、撮られる人もどちらにも言えることなのだが、思い入れの強すぎる写真というのは、それを見せられる側にとって困る部分がある。
見る側の評価や判断に委ねてくれればいいのに、撮ったときの苦労話や、写っているものの良さについて見せられる側の気持ちなど無視して語られるので困るのだ。
一番多いのが子供の写真や、ペットの写真。撮った本人にすれば可愛くてしょうがないのは分かるが、だからどうしたというのが見せられる側の偽らざる気持ちである。
とりあえずそこで意見したところで、人間関係が殺伐となるだけなので、大人の対応で、笑顔など浮かべつつ差しさわりのない褒め言葉で急場を脱するしかない。
次に多いのが、有名人と一緒に撮った写真の自慢である。有名人とお知り合いだというのはよく分かったし、それだけ顔が広いというのも理解できるが、それをわざわざ一緒にピースやガッツポーズをしている写真で見せられても、そのときのあなたの舞い上がり具合しか写っていないのにどう答えればいいのか。
写真を見せられて、旨い言葉が浮かばないときほど焦ることはない、思わず落語の「子褒め」を思い出してしまった。

L14869blog ここで写真を撮っている人多数、お土産?それとも自慢?

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2014年1月16日 (木)

求む!普通のラーメン

ラーメン屋の店主というのは、なぜTシャツにタオル鉢巻で、腕組みをしてこちらを睨みつけている人が多いのか。生ラーメンやカップめんのパッケージを見て、ふと思った。
いつからか知らないが、ラーメンというものが、こだわりや思い入れたっぷりの別物になって、店主も「ラーメン屋の親父」から「元洋食屋に居た」だの「有名店で修行を重ねた」と言う肩書きの付くウルサイ人になってしまったのが原因かもしれない。
いまどきのラーメン屋にはほとんど行かない。あのギトギト脂にコテコテの濃い味がダメなので、物は試しで一度行ったらもう結構。たいてい裏切られるので、行かなくなってしまった。
以前入った、ロックバンドと同じ名前の博多ラーメンの店は、食べている最中に、何度も若いスタッフが麺の固さや、スープの温度や、トッピングについて聞きに来るのでまったく落ち着いて食べることができなかった。接客をどのように解釈しているのか、ラーメンぐらい落ち着いて食べさせてくれ。
仙人みたいな名前のラーメン屋は脂たっぷりのスープが麺に絡まって食いきれず、もたもたしていたらエアコンの冷気で脂が白く固まりだして驚いた、こんなに脂が入っているとは。
スープが濃すぎて、ぬるくなるのを覚悟でコップの水を入れて食った店もあった。
昨年末に職場近くの中華料理屋が高齢を理由に閉店したのだが、そこのラーメンは昔ながらの「中華そば」。
ややこしいことなど何もしていない清らかな澄み切ったスープが旨い、ただそれだけのラーメンだった。
元町の台湾料理の名店も昨年末で閉店、平打ち麺の汁そばが好きだったのに、残念である。
そうかと思えばそのすぐ山側に新しくチェーン店のラーメン屋ができている、またしても今時の味の濃いそうなギトギト脂のラーメンらしい。
普通のシンプルなラーメンが食べたければ家でインスタントの醤油ラーメンをすするしかないのかもしれない。

L15774blog もうやっていないようだが、看板だけは残っていた。サンガリアの自販機に涙目。

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2014年1月14日 (火)

はじめてのAF一眼レフの思い出

友人が持っていたミノルタのα-7000を使わせてもらったとき、こんな遅いオートフォーカス、使い物にならんがなと思った。
しかも合えばいいが、合わないといつまでもジージーと行ったり来たりでイライラする。こんなオモチャみたいなオートフォーカスなんて全然要らんわ、が最初の印象だった。
それから二年、キヤノンからEOS650が出た。初めて触ったのは日本カメラショーで、超音波モーター内蔵の300ミリF2.8 を付けて触らせてもらった。
友人といっしょに、音もなくスッとピントが合うのに「すげ~」と素直に感動したのを覚えている。
しかしまだ欲しいとは思わなかった、初めて自腹を切って購入したAF一眼レフはEOS10 QD、アートコードEOSと称して、専用ペンで作例本のバーコードを読み取り、カメラに入力すると同じような写真が撮れるという機能が付いていたが、使った記憶が全くない。
露出計で測り、マニュアルで露出を決めていたので、そんなものは邪魔なだけだった。それよりも3点測距のフォーカスポイントが任意で選べることがよかったのである。
同時に注文したレンズが品不足で入荷せず、ボディーだけじゃ写真が撮れませんがと文句を言ったらキヤノンがレンズを貸し出してくれたのだが、それがEF50ミリF1.0!
「キヤノンさん何考えとんねん」と思いつつも、こんなレンズ二度と使うことがないだろうとテスト撮影を兼ねて撮り歩いた。
しかし、重い、デカイ、写りは大した事無いダメダメレンズで、特に周辺光量落ちが激しすぎてF5.6まで絞らないと消えないとなっては何のためのF1.0か。
すぐに叩き返して、友人にレンズを借りてしのいだのである。結局持ってはいたが、あまり活躍することの無かったカメラであった、その後EOS-1Nをメインにするまで、ほとんどマニュアルフォーカスのT90ばかり使っていた。

L00816blog兵庫県龍野市 1991 EOS10 トキナーAT-X270AF28~70mmF2.8 このレンズも印象が薄い。F値の明るさだけで飛びついたが重くてAFが恐ろしく遅く、すぐ手放してしまった。

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2014年1月12日 (日)

白菜漬けさえあれば

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冬になると必ず白菜を漬物にする。作るのは私、実家にいるときから作っていたので作り方はお手のものだ。
白菜1玉の根元に包丁で切れ目を入れ、そこに指を入れて二つに裂く、さらにそれに切れ目を入れ、裂いて全部で8等分にし、ざるや新聞に並べて一日干す。
手で裂くのがポイント、葉っぱの部分が包丁で切ったようにまっすぐでないので漬かりやすいのだ。タカの爪2本をハサミで輪切りにしておく、種も使う。昆布は、15センチ角ぐらいの大きさのものを用意し、それを幅1センチ、長さ5センチぐらいの(大体でよい)短冊状に切っておく。
直径20センチ、高さ25センチぐらいの容器(我が家ではホーローのものを使っている)に、塩大さじ1、タカの爪と昆布をパラパラ、そして白菜を容器のふちに添わせるように弓形に敷き詰めてまた、塩、タカの爪、昆布パラパラを繰り返す。

_mg_5208blog
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最後に落し蓋をしてペットボトルなどで重石をして放っておけば数日で水が上がってくるのでさらに1~2週間置いて出来上がり。
これさえあれば、ご飯ワシワシ何杯でも食べられるのだ。

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2014年1月11日 (土)

フィルムカメラの値打ち

数年前のこと、「商売をたたむスタジオが機材を放出するので見に行きませんか。」知り合いの写真家から連絡があって出かけた。
街中の古い写真館でかなり年季の入った設備と機材、成人式や七五三の撮影に使う小道具類などがあった。
専門業者に売却したとしても二束三文、古すぎる設備などは逆に回収代を取られるかもしれない。
ずらり並べたカメラやレンズを見て、充分色をつけた値段で引き取るつもりでその旨を伝え、その日は帰ったのだが、後日連絡があって商談は成立しなかった。
どうやら売却することに対し、周りの親戚たちから横槍が入ったらしい。我々のことを「買い叩きに来た」と勘違いされたみたいで、不本意なのだが仕方が無い。
昔、カメラは高かった。値打ちのあるモノだったのである。しかし、デジタルカメラのせいで、フィルムカメラの値打ちは下がってしまった、使う人も激減した。
そのことを分かってくれない、いまだに値打ちを保ったままだとみんな思っている。
「買ったときは高かったんですよ」、気持ちは分かるけど…
「長年カメラのお世話になってきた我々だから、価値も分かっているし、まだまだ使ってやれるんですけどね」この気持ちは伝わらなかったようである。

090822_28b_pen_ees2blog 明石市東二見 2009 OLYMPUS-PEN EES-2 とある私鉄沿線の駅前で見かけた写真屋さん。もう無くなっているが、POPなイラストが写真の楽しさを伝えていた。カメラも写真も力があった時代、写真屋さんは特別な場所だったように思う。

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2014年1月 9日 (木)

使ってみたいカメラ1・マミヤ35Ⅰ型

100515_2_23mamiya35blog大阪心斎橋アメリカ村 2010 MAMIYA35Ⅲ型 残念ながらⅠ型はもっていないので今回はⅢ型で撮った写真を掲載。

レンズのピントリングではなく、フィルム側を前後に動かすことでピントを合わせるバックフォーカシング方式と、カメラとしての完成度の高さで、19年間にわたり、時代のニーズに合わせたモデルチェンジを繰り返しながら40万台が生産されたマミヤ6は日本の中判カメラを代表する名機であるが、このバックフォーカシング方式を35ミリカメラで実現したものがかつてあった、マミヤ35Ⅰ型である。
マミヤにとって初めての35ミリカメラもやはり伝統のバックフォーカシングというところが面白い。写真では見たことがあるが、実物はいまだお目にかかれていない幻のカメラなのである。
どうやらこのカメラの開発に至るきっかけは進駐軍からの要請もあったようだ。
アサヒカメラ1959年4月号の「相談室」というページで、読者からの35ミリバックフォーカシングカメラについての質問に間宮精一氏自身が答えている。
それによると、終戦の翌年の秋に進駐軍に評判だったマミヤ6の35ミリ判を作れと、度々注文をされ、試作品を作ったところ好評で数百台作ったそうだ。ブローニーフィルムのような裏紙のない35ミリフィルムでバックフォーカシングを実現するのは困難だったようだが、その頃自適の生活を送っていた間宮精一氏は、若い技術者たちががんばっているので近い将来発表されるかもしれないという言葉で結んでいる。
マミヤ35Ⅰ型の発売は1949年(昭和24年)、この記事は1959年で10年の開きがあるのに、近い将来発表されるかも、と述べているのはどうにもおかしい。
推測するに、進駐軍の要請で作った数百台がマミヤ35Ⅰ型の全生産台数だったのではないか、そして日本人には売られず、進駐軍のみが商売相手だったのでは。
もしそうなら、現存していることすら貴重なカメラということになる。一度お目にかかりたい、気になる一台なのである。

100515_1_02mamiya35blog

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2014年1月 7日 (火)

老眼と海

中学生の頃、なぜか昼休みの後に、全校生が校庭に出てラジオ体操をさせられた。そしてそれが終わると、望遠訓練なるものがあった。
出来るだけ遠くのものを、1分間見つめるという訓練で、視力が回復するとか言っていたような記憶があるが、効果のほどは分からなかった。その頃は目が良かったので、ばかばかしい訓練としか思ってなかったのである。友人とギャグにしたりして完全にバカにしていた。
望遠訓練とは何ぞやと、試しにネットで調べてみるとちゃんとでてきた、遠くを見ることによって目の緊張を取り除き、焦点位置を正常にして、視力回復を促進する訓練だそうである、ナルホド、ナルホド。ちゃんと裏付けのある訓練だったのか、知らなかった。
ここ数年急に目が悪くなってきて、近くのものがホントに見えなくなってしまった。デジタル一眼レフは視度調整が付いているので、まだ大丈夫だが、日常生活でメガネが無くてはどうにもならなくなってしまったのである。
目には自身があったので、老眼というだけで、なんだか急に老けたような気分で、情けない気持ちだったのであるが、そんなときに望遠訓練を思い出してしまったのだ。
さっそくやってみる、ん~確かになんか見えるような気がする。効果はあるようだ。しかし、ぼ~っと遠くを見ている姿が、今度は違う意味で老けて見えなくはないかと、心配してしまう今日この頃である。

L16233blog 兵庫県明石市 2004/EOS10D EF16-35mmF2.8L USM/海が近いところで生まれ育ったので、遠くの景色というと自然と海を思い浮かべる。海で一日遠くを眺めていても飽きない。これは明石の江井ヶ島というところから海岸沿いを歩いたときに撮ったもの。好きな写真家であるジョエル・マイヤーウィッツのア・サマーズ・デイみたいだと自分では気に入っている。

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2014年1月 5日 (日)

面白がる事が写真のはじまり

130323_28auto_half_zfblog 楽器屋さんの窓際でバイオリンを持つ人(マネキン)。RICOH AUTO HALF ゾーンフォーカス

写真においての作品主義だとか芸術性などというものに、なんの興味もない私にとって、写真とはなんぞや?と聞かれれば、それは「記録」としか答えようがない。
実際には単純に「記録」だけではないのだが、もう少し言葉を足すとするならば「自分自身の興味の記録」という事になる。
具体的にいえば街への興味であり、その中の様々なもの、ショーウインドーのマネキンや、看板、並べられた植木鉢、捨てられたものや、壁面のデテールなど挙げていったらきりがないが、それら街の全て。
それと日射し。強い日射しが当たって、くっきりと街を浮かび上がらせているその光と影の部分には特にそそられるものがあるのだ。

131101_015_grdblog まだ出勤前の串かつ屋の大将(マネキン)。RICOH GRDⅢ

街を歩き回り、自分が見た全てのものをファインダーで確認し、写真にして持って帰ってくる作業が私の写真行為なので、美しく撮ろうだとか、人様に感動を与えようだとか思った事がない。
あくまでも自分が面白がっている事が最優先の写真なのである。撮影技法うんぬん、構図うんぬんよりも面白がり方の方がよほど写真にとって重要だと思っている。
だから面白いと感じない時は、撮らない。撮ってもそれは面白がり方が後で見ても写真から反射してこないのでボツになるだけだからだ。

131101_046_grdblog たこもねぎも天かすも倍返しのたこ焼き屋さん。RICOH GRDⅢ

なぜそのような事を書く気になったかというと、最近立て続けに森山大道氏の「写真との対話」、荒木経惟氏の「東京は秋」、大島洋氏の「アジェのパリ」、武田花さんの「煙突やニワトリ」を読み返して、写真へのスタンスについていろいろ考えてしまったからである。
この四冊の本はいずれも写真家が書いている、評論家が論じたものでなく、写真を撮る人が書いたというところに、説得力や共感を感じるのである。
若かりし頃、写真展をやった時に、写真とはこうあるべきと、散々説教をして帰ったアマチュアカメラマンのことを先日書いた。
この人にとって写真とはなんなのだろうと、ふと思った。
写真クラブやコンテストで及第点をもらうための写真が全てなのだろうし、そういう写真しか知らないのだろう。そしてきっとそういう写真を撮っている自分自身が好きなのだと思う。
褒められる作品づくりの技術はあるだろうが、自分自身が面白がって目の前の景色を見ていないのでは何も写らないと思うのだが。
結局のところ、その人の「面白がり方」がなければ撮った写真も面白くはないという事だ。

131101_060_grdblog ガラス越しに、こちらをじっと見る人。RICOH GRDⅢ

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2014年1月 4日 (土)

写真展で説教して帰った人

130119_13a_demiblog 窓にかかれた落書き。Canon Demi

もう昔、若かりし頃の話だが、友人と二人、街の写真ばかりで写真展をやったときのこと。
街というもののボリューム感を見せたくて、会場の壁中に、これでもかと数百点の街の写真を貼りまくって展示した。

131102_2_12_autocordblog 心斎橋アメリカ村のウインク。MINOLTA AUTOCORDⅢ

一枚一枚の写真より全体で「街が好きだ」ということを表したくてやってみたのだが、来場者の感触は、くっきり二つに分かれてしまった。
面白がって一枚一枚しっかり見てくれた人半分、さらりと一巡してサヨナラの人半分だった。
その中で一人、私に説教をして帰ったアマチュアカメラマンのおじさんがいた。
曰く、「この写真は作品とは呼べず、習作の域を出ていない、こんなものを撮っている君が心配だ。」なのだそうだ。
そしてかばんの中から分厚い写真集を出して見せてくれた。所属する関西では有名な某写真クラブの会員による作品集だという。
どこかで見たことのある様なというか、カメラ雑誌の月例コンテストでうんざりするぐらい繰り返されているステレオタイプな写真ばかりが並ぶ立派な写真集を見せられて、
「こんな写真こそ撮らなくてもいいのでは?」という言葉を言いそうになったがこらえた。
そしてふと思ったのは、この人は本当に、自分が好きなものを撮っているのだろうか、ということである。
作品にすることが目的になっているのなら、もう写真はやめて、もっと自分自身が面白がれることを趣味にすればいいのにと、少し気の毒に思ってしまったのである。
あのおじさんはあの後どんな写真を撮り続けたのだろうか。

131102__13trip35blog 道頓堀ホテルの人面柱。OLYMPUS TRIP35

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2014年1月 2日 (木)

マミヤスケッチでスタート

L21283blog

ことしの初撮りカメラは、何にするか。
まずデジタル一眼レフは確定、押さえの写真用に、マチガイのないカメラということで選んでおく。
初詣の記念写真とかがメインだと、私だけが撮るとは限らないので、誰でも使えるEOS Kissに標準ズームレンズという「ド定番、失敗無しキット」を手ぶれ補正ON、プログラムAE、ISO感度800またはAUTOという設定にしておく。
これで誰が撮ってもそれなりに撮れるので、写真の出来不出来でもめて、年始早々家庭内が殺伐とすることは回避できる。画質や作画より、人間関係と調和を重んじる大人の設定で初撮りに挑むのがマナーというものだ。
要するに誰が撮っても一番失敗しない設定にしておくということ。
メインがデジタル一眼レフに決まると、次はフィルムカメラをどうするかである。
これは私しか使わないので、うんとややこしいものをややこしい手順で使ってもよいのだが、初詣など人が多い場所ではじゃまになるだけなので、ここは軽快にさっくりと撮れるカメラを選びたい、しかもましかく写真を撮りたいということでマミヤスケッチに決めた。
なんだかんだと持ち出し率ナンバーワンの人気者なのである。

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2014年1月 1日 (水)

あけまして、おめでとうございます。

L21790blog

このブログを見てくださっているすべての方へ、
あけまして、おめでとうございます。
本年もよろしくお付き合いのほどお願いいたします。
写真のことと、カメラのことがほとんどの、内容偏りまくりのブログではありますが、写真好き、カメラ好きの方がひとりでも増えるような、面白いことが綴っていければと考えています。
今年も楽しいカメラと出会えますように、素敵な写真が撮れますように。

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