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2013年11月 2日 (土)

満身創痍か風格か、フジカ35-SE F2.8

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ペンタックスのMX-1というデジタルカメラはボディーカバーを昔のカメラのように、真鍮に黒い塗装を施しているそうだ。全体のテイストもちょっと昔の雰囲気で人気があるらしい。
塗装が剥げてくると金色の真鍮地金が出てきて使い込んだ感が出るというのがアピールポイントのようだ。
どのメーカーが作っても似たり寄ったりのデジタルカメラの世界で何か購買意欲をそそるような仕掛けが必要なのは分かるが、商品サイクルが早くカメラというより「写真の撮れるコンピュータ」化してしまったデジタルカメラに「使い込む」という意識があるのだろうか。
むしろこのカメラを買った人はわざと紙ヤスリ片手に塗装をはがして自分流の演出をしてしまうのではないか、私ならそうします(笑)。
ついでにストラップも中古のヨレヨレ感のあるものを探してきて付けたりするかも、デジタルカメラなんて新製品が出るまでの短い命なんでね、楽しまなくちゃ。
前回に引き続きフジカ35-SEのF2.8レンズ付きのものをご紹介。当然ながらジャンク品、しかしレンズはきれいでシャッターも動作したのでお持ち帰りしたものである。
なぜ使えるのにジャンク扱いになっていたかというと、前オーナーがかなり使い込んでいてボディーのいたるところのメッキが擦り切れて真鍮地金むき出しの年季というか満身創痍というか、かなりヨレヨレの状態、しかも使いやすくするためにレバーの上に滑り止めのゴム板を張り付けていたりボタンに目立つ色のシールが貼ってあったり各所に手を入れてカスタマイズしている個体だった。
中古カメラ屋さん的には引き取ったもののそのままではショーウインドーに並べられないややこしい物件ということになる。
手を入れて並べるかあきらめてジャンクとして流してしまうかを天秤にかけた結果、ジャンクワゴン行きになったようで、それはそれでジャンクカメラにロマンを感じる私のようなオジサンにとってありがたいお宝なのであった。
持ち帰ってよけいなカスタマイズ部分を取り去りきれいにしたら風格のあるできるカメラの出で立ちになった。
前オーナーはこればかりを使っていたのではないかと思えるぐらい使い込まれているが、各部スムーズな動作で問題なく使える。
ライトバリューシステムとやらの絞りとシャッタースピードの連動が怪しく、メーターはすでにだめだったが単体露出計は常時持ち歩いているし、マニュアルでしか使わないのでリスクを犯してまで分解することはせず清掃だけで使うことにした。
F1.9レンズ付きと同様、写りに関して何の心配も無い「当たり」カメラなので使い込まれたボディーの感触を楽しみつつ撮り歩くのが正解。
全オーナーがこれだけ使い込んでどんな名作を撮っておられたのか気になるところではある。

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