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2013年10月22日 (火)

フィルムの発色

CDがまだ無かった時代の話である。
オーディオで、音の違いが一番よくわかるのが、音の入り口のレコード針と出口のスピーカーだというのを、どこかで聞いた覚えがある。
特にスピーカーはオーディオ店の視聴ルームでスイッチを切り替えながら聞き比べさせてくれたので素人でも分かりやすかった。
これを写真に置き換えるとすれば、入り口は当然レンズ、出口はフィルム、デジタルカメラならこの部分が画像処理ソフトの差ということになってしまうのだろうか。
レンズの描写の違いを知るには、ある程度お金持ちでないと出来ないので、私には関係の無い世界だが、フィルムならまだ買うことは出来る、ただし、デジタルカメラ普及のおかげですっかり種類は減ってしまったが。
リバーサルフィルムをメインに使うようになって、フジ、コニカは日本画や水彩画のような描写、コダック、アグファは油絵のような描写というのが私が持っているフィルムに対する印象だ。
欧米のフィルムは何となくアンバーよりの重厚な色合いで、普段メインだったフジのフィルムと比べ空や緑がきれいに感じなかった覚えがある。特にややアンダーめの露出で撮ると、その重厚な発色具合が、逆に濁ったように感じて好みではなかった。
このフイルムの発色違いを知らずに大失敗したことがある。いつものフジがお店に無くて代わりにコダックのエクタクロームで、夕方に人物を撮った。上がりのフィルムを見て愕然とした。顔色が見事にまっ茶っ茶。
一本だけフジで撮った上がりと比べてもぜんぜん違う、夕方のオレンジがかった光で、色かぶりする事は予想して撮ったがここまでとは思わなかった。
以来フジのリバーサルフィルムを切らすことは一度も無くなった。

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1999年 神戸ハーバーランドで夕方に撮った、夕日で色カブリしている写真、掲載写真を探していたらちょうどいいのが見つかったので。フィルムで撮っていたときには光源の色温度によってLBフィルターや、CCフィルターで補正していたのも今となっては懐かしい話である。デジタルカメラのホワイトバランスがこれに相当する。

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