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2013年6月15日 (土)

パラダイス食堂

食堂、めし屋と聞くと、ガラスのショーケースに並んだおかずを選んで、それにみそ汁とめしを頼むというのを思い浮かべてしまうのだが、そんなお店が少なくなったなと思っていたら、最近、新しい店で、そういう形態の食堂をよく見かけるようになった。
どうやら外食チェーンの食堂のようだが、おかずを選んで、めしを頼むのは同じである。食堂においても、歴史は繰り返すのかと思いつつ、茶髪の店員と、妙に衛生的で明るくきれいな店内に、ちょっと昔とは違うものを感じたのだけれど、そう値段も高くもなく、それなりにキチンとしたおかずがあったので、これはこれでいいことだと思っている。
とはいえ、私としては、やはり昔ながらの食堂の方が好きである。食堂と一口に言っても、和食のめしとおかずの店だけではない、洋食屋も洋風料理界の大衆食堂だと思っているし、ラーメン、焼きめしの提灯がぶら下がった「○○楼」や「○○飯店」なんて名前の中華料理屋も、大衆食堂のジャンルに入ると思っている。
結局、大衆食堂なのだ。お品書きだって大衆のニーズに合わせて、クロスオーバーしている。
和食の食堂だからといって、和食だけではない、中華ソバもオムライスもある。洋食屋だからといって、日替わり定食には、おひたしや味噌汁が付いているし、焼きめしもピラフと名前を変えて存在している。中華料理といっていながらカレーライスやチキンライスもある。食べたいと思うものは、たいてい揃っているのが素晴らしい。
おまけに酒も呑めるし、朝早くから朝ごはん定食をやっているお店もある。食事に関しては、全方位スキがないのが食堂の魅力かも知れない。
街歩きの時は、たいてい昼ごはんは食堂で食べる。お昼時をはずした時間に食べるので、店は空いていて、ゆっくりできるのがいい。
おばちゃんも、テレビのワイドショーなんぞを見ながらヒマそうにしていたり。横でお孫さんらしき子供が、足をプラプラさせながら宿題をやっていたり。近所のヒマなおじいちゃんがビールを呑みつつ、おっちゃんと世間話をしていたり。なんだか、そういう雰囲気の中で食べる昼ごはんはとても和むのである。
思わずもう少しここに居たくて、「おばちゃんビールちょうだい。」

L14095blog

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コメント

昭和の時代の風景が蘇ってくるようです。最近は地名の入った「○○食堂」を見かけるようになりましたが、是非もう一度行ってみたい大衆食堂があります。まだあるかどうかもわかりませんが、確か神戸新長田駅近くの古い商店街にあったと思うが「富士食堂」という名だったと思うが、記憶が定かではありません。店に入りショーケース内の気にいったおかずを2,3品とりおばちゃんが「ご飯は?」と聞くので、豚汁と中飯頂戴と告げ暫く待つと、ビックリ。眼がまん丸になってしまった。丼茶碗にご飯がかき氷になったものが出てきたのである。確認したら少々が普通の茶碗一膳になるらしい。思い切って残さず食べたが、お腹いっぱいになり、昼からの仕事の動きが悪かったのをおぼえている。社内では別名「ばか盛食堂」と言って近くに行ったときは寄っているみたいだ。元々お米やさんだったらしい。その後何回か行ったが小飯にした。でももう一度行ってみたいところだ。

投稿: のらくろ二等兵 | 2013年6月15日 (土) 12時32分

のらくろ二等兵様、コメントに書かれている食堂は、新長田駅北側の「一冨士食堂」のことでしょうか、ご飯の盛り方が馬鹿みたいに多いのは神戸駅から少し東、宇治川商店街の「おおもりめしの こふじ食堂」が有名ですが。

投稿: よもかめ亭主 | 2013年6月16日 (日) 09時53分

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