街にあふれる名文句1
街歩きで、出くわす名文句というのには、いくつかのパターンがあるように思う。
自信にあふれたもの、その反対なもの、短い一言で端的に表現しているもの、語り上げるような文章で、長々と説明しているものなどである。
まあ、いずれにしても、何か世に問いたいものがあってわざわざそれを表に出しているという点では共通なので、その気持ちにお答えすべく読み、写真に撮らせていただくというのがこちらのスタンスであるのだが。
お店や、建物の表に掲げてある名文句なら、街歩きをしながら見る事ができるが、店の中などに書かれているものに関しては、その店に入ってみるまで分からない。関西なら串カツ屋の「ソース二度づけお断り」などがそれに当たる。しかし、この「ソース二度づけ」文も店のランクというか、客層によって微妙に違っていて面白いもので、ちょっと小ぎれいな、座って食べられる店だと「ソースは一度づけでお願いします」と、ていねいに書いてあったりする。
これが立ち飲みで、昼間から、おっさん連中が呑んでいるような店だと、断定的に一言、「二度づけ厳禁!」になってしまう。まあ、一般人よりはるかに串カツ度合いの高いおっさん達にとって、いちいち言われなくても分かっている事なのだが、串カツ屋にこれがないと何となく串カツの味まで変わってしまうような気がするので、なくてはならない名文句だといえる。
そういえば何年か前、駅にある立ち食いそば屋がリニューアルしたときのこと、いわゆる駅そばなのだが、カウンターの端の方が、調理場からやや死角になっていて見えにくい。
店を切り盛りしているのは年輩のパートのおばちゃん達である。おしゃべりに夢中になっていると、食券を出しているのに全然気がつかなくて、かなり大声で言わないと気がついてくれない事が多々あった。
気がついてからも、おしゃべりしながら作るので遅い、うどんとそばを間違えるなど、どうしようもない。立ち食いそばですぐに出てこないなどというのは一体どういう事だと思いふと、前を見ると、壁に貼り紙が。
「まだ慣れていないので、ご了承下さい。」
お客をなめているとしか思えない、ある意味名文句である。さすがにクレームが付いたのか、しばらくして行くと無くなっていた。
巨大串カツディスプレイ。
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