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2013年5月12日 (日)

工場街の喫茶店

昔、ガロの「学生街の喫茶店」という曲があったが、町工場が立ち並ぶ街の喫茶店も面白い。学生も就職すれば打合せなどで工場街の喫茶店に行く事があるかもしれないということだ。
繁華街や市場の喫茶店と工場街、特に小さな町工場の集まるところにあるような喫茶店との大きな違いというのはたくさんあるが、まず言えるのが、土・日曜が休みの所が多いこと。
周りの会社が休みなのに開けていてもほとんどお客は来ないからだ。
その次に、会社の事務所の延長率が高いこと。大体こういう喫茶店は周りの会社の打合せ場所として利用されることが多くて、大事なお客さんが来るとたいてい部長や専務あたりが「ちょっとそこの喫茶店で話ししましょか」と連れ出す。会社だと機械の音とかがうるさいからだ。こうなると喫茶店も事務所の一部である。
小さな会社は、社長、専務が平社員よりも早く会社に来ていることが多い。重役出勤などと言うのをあまり見かけたことがない。
早く出勤した分、他の者達が働きだしたのを見計らって、「ちょっとモーニング喰ってくるわ」と喫茶店にスポーツ新聞を読みに行ってしまう。この場合、喫茶店は社長室代わりになるのである。
出前率が高いというのもある。たとえば親会社の製品検査の日などで手が離せない時などは、たいてい出前である。
小さな喫茶店などはマスターが出前に出てしまうと店に人がいなくなるので、会社の女性事務員がウエイトレスよろしく出前を取りに行くわけである。いかにも地域密着型喫茶店という感じがする。
しかし、なんといっても大きな特徴は、昼食のメニューが豊富な点だ。
プリンアラモードやチーズケーキは無くても、カレー、焼き飯はもちろん、日替わり定食、焼肉定食、焼きそば定食の類は必ずある。うどんなどの麺類があるところも多い。たいていコーヒーとセットになっている。
昼飯の後にコーヒーをすすりながら、スポーツ新聞で競馬やボートレースの予想をすると、ちゃんとマスターがノミ屋もやってくれるという、まさに至れり尽くせりのサービスがある喫茶店も以前はあった。
今時のセルフサービスの喫茶店しか知らない世代には通じない話なのかもしれないが。

L19943blog 街を撮り歩いていて、この喫茶店に出くわしたときには思わずその場にへたり込みそうになりましたわ。カッコ良過ぎ、こういう出会いがあるから街歩きは止められまへんな。何で風と共に去りぬやネンなどと、下らないツッコミは無しで。

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