武田花さん風街歩き
好きな写真家のひとり、武田花さんのエッセイ、「煙突やニワトリ」の文章が好きなので、それっぽく街歩きの一日を綴ってみた。
阪神電車に乗って、とある駅で降りた。駅のホームの窓から更地になった工場跡が見える。その先に、同じ形をした建て売り住宅が将棋の駒を横一列に並べたように建っていたので写真を撮って歩き始める。
天気は快晴。本当に雲ひとつ無い。工場のパイプや、窓ガラス、トタン屋根に日射しが当たって、いい形の影を作ってピカピカしているので撮りながら歩く。
近くの川の土手ではラジコンカーを走らせていて、甲高いエンジン音が聞こえてくる。
日射しの当たり具合を見ながら、下町の路地をあっちへ少し、こっちにも少し、うろうろしながら歩き回っていたら、どっちに向かって歩いているのか分からなくなってきた。
たぶんこっちだろうと見当を付けて歩くと広い道路にでた。
路沿いの長屋からパグ犬が出てきたので、カメラを向けると、いきなりぼとぼとウンコをした。顔は泣きそうなままだった。
また路地に紛れ込み、以前車で通りかかった時に見えた貸本屋を探すが見あたらない。
気がつくと違う駅の前だったのでそのまま駅前の商店街を歩く。遅い昼ご飯は、焼き飯とラーメン。
商店街の店と店の隙間から「想い出のサンフランシスコ」が聞こえてきたので、体を滑り込ませるように入っていくと、スナックや小料理屋が軒を連ねる路地だった。
曲は串カツ屋から聞こえてきたが、中の様子は分からない。近くにボンカレーと淋病薬のホーロー看板が掛かっていた。
日が傾いてきたのでそのまま梅田まで歩く。
足が痛くなったので、ヨドバシの中のベンチで一休み。人心地ついたので、串カツでビールを呑んで一日が終わった。
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