露出計を使おう。

「写真、上手くなりたかったら露出計持った方がええで。」
若い頃入りびたっていた写真屋さんの店長のアドバイスだった。安月給だったし、買ったものの使いこなせるかどうかも分からなかったので、セコニックの一番安い小さな入射光式露出計を買った。
結局その露出計は25年もの間私の良き相棒として働いてくれたのである。カメラはいろいろ変わったり増えたりしたが、露出計は変わらず、写真を撮るときにはいつもポケットに入っていた。何度も落っことしたり、ぶつけたりして割れてしまったボディーはテープで補修し、まさに満身創痍であったが働き続けてくれたのである。
前から予兆はあったのだが昨年暮れとうとう天国へ行ってしまった。分解して直そうとしたのだが開けてみてもうダメなのが分かった。当時の保証書の日付を見て25年も使っていたのかと改めて驚いてしまったのである。
露出計がないと困るので、同じものをネットや中古で探したが、程度の良いものが見つからず、結局現行機種でそれに近いものを探したところ、セコニックフラッシュメイト L-308Sという機種が期間限定でほぼ半額で出ているのを見つけたので迷わず購入。
使い勝手は以前のものの方が良かったのだが、これは慣れてしまうしか仕方がない。
で、当時露出計を使うようになって写真が上手くなったかと問われれば、答えはイエスである、露出の勘は養われたように思う。だいたいこのくらいの明るさなら露出はこれくらいというのが分かる様になったのである。
カメラの内蔵露出計がいかにいい加減かもよく分かった。
たとえば、同じ日差しの下で黒い服の人と白い服の人を撮る場合、カメラの反射光式露出計は違う値を示す、同じ日差しの下なのにである。
露出計はその場の光をはかるので黒い服も白い服も撮るものの色など関係なく一定の値を示す。カメラにマニュアルでシャッター速度と絞り値を設定すれば、その日差しの下なら露出を気にせずどんどん撮れるのだ。
クラシックカメラを使う場合にも露出計は必需品になっている。何しろカメラ自体に内蔵露出計など付いていないような時代のカメラや付いていても故障しているようなのが多いので、露出計を使ってマニュアルで撮影が基本。
逆に行えば、露出計が壊れていて格安になっている中古カメラも露出計を持っていれば楽しむことが出来るということだ。
多機能で大きなものなどいらない、シンプルな露出計一台で写真はグンと楽しくなる。
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