GRデジタルという武器
最近増えたデジタルカメラ、リコーGRデジタルⅢ、今はGRⅣになっているので一世代前の機種である。
物欲は人一倍あるが、飽きてしまったときの手離れも潔い、友人のY氏が新しいデジタルカメラを買ったので放出したものを、飲み代一回分(!)で引き取ったものである。
彼はいつもカバンにむき出しで放り込んでいたため、所々塗装がはげていたり傷があったりと満身創痍感はあるがそんなものは気にしない。
電源を入れたときと切ったときにレンズバリアが引っかかって開かない、閉じないことが時々あるが、レンズ鏡胴を爪ではじいてやれば直るのでそれも気にしない、ちゃんと写真は撮れるのだ。
フィルムカメラのGRを使っていたことがあるので、その使い勝手というかフィーリングは知っている。小さくてビックリするぐらいよく写るカメラだった、いつも胸のポケットに入れていたものである。それがデジタルカメラになって発売されるらしいと聞いたときかなり心が動いたのだが結局手を出さなかった。
ある時、知り合いのカメラマンの飲み会に誘われて出かけたとき、その場にいたカメラマン連中が皆GRデジタルをぶら下げていたのに笑ってしまった、プロのお眼鏡にかなう最初のコンパクトデジタルカメラだったようである、皆うれしそうに自慢していた。
いざ使ってみて、フィルムの頃と全く変わらないフィーリングにうれしくなってしまった。サクサクと撮り歩ける。
ただ、デジタルならではの各種設定の多さにはうんざりしたが、ネットで調べてみるとお気に入りの設定を解説付きで公開している方がいて、それを参考に自分に合うようカスタマイズしたらさらに使い勝手が良くなった。
山のようにある設定も分かってしまえば何のことはない、使わないものは全部オフにしてしまえばいいのだ。
撮れる写真もフィルムの頃と変わりがない。存在感がある写り具合はあの頃のままだ。
譲り受けて数日ですでに1000カット近く撮ってしまった、素直に楽しい。おもちゃを買ってもらった子供状態である。
いつもカバンに放り込んでいる、Y氏を見習ってもちろんむき出しで。
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