レンズ、写真用品いろいろ

2019年3月10日 (日)

マミヤスケッチの改造レンズを試したら(後編)

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前回の絞り値違いによる試し撮りで、F8、F11が一番いい写りだったのが分かりました。ピントリングの5mにあるクリックに合わせて、この絞り値だとパンフォーカスで軽快に撮影できて撮った写真もシャープだという事ですね。前回の結果だけ見ると、開放絞りF2.8やF4は使えねぇって事になりそうなのですけど、ところがどっこいレンズの世界は奥が深いわけで。
重箱の隅をつつくような試し撮り結果は、実際の撮影とはかけ離れた実験や検査の世界でしかないというのも、今回いつものように街を撮り歩いてみて分かりましたな。開放絞りでの画面周辺部分の像の流れも、気にならないどころかレンズの味わいだったりします。(笑)夜の街を撮り歩いてみましたけど、全然気になりませんでした。

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実験も兼ねて、XF35mm F2 R WRと同じものを撮り比べてみたりしてみましたけど、これはさすがに差が出ました、ただ何も言われずに両方で撮った写真を見せられたら、どちらの写り具合といいますか、雰囲気といいますか、その辺りを心地良いと感じるかは分かりません。
判定は微妙というか、明るくゆるい感じの今時の写真を見慣れている若い人は、マミヤスケッチの方を選ぶかもしれませんな。

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XF35mm F2 R WRが写り過ぎるというのもあります、コンピューターで設計された今時の単焦点レンズですからね、絞り開放から画面の隅々まで、昔のレンズではあり得ないシャープさでなんだか別世界。(笑)
一方マミヤスケッチは1959年発売、60年前のレンズです。同じ土俵で性能をとやかく言うのは的外れ。ましてマミヤスケッチはレンジファインダーカメラ、一眼カメラで使うレンズとしては設計されてないでしょうからね。

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オリジナルのマミヤスケッチはハーフサイズからの設計変更など、紆余曲折の挙句この世に出て、35ミリフィルムでましかく写真が撮れるところがアドバンテージであり欠点なわけですけど、それだけでなく急な仕様変更のおかげで、レンズも当初の予定より焦点距離が伸びて、出っ張ってしまったそうなのですな。当時の雑誌に新設計レンズと出ているのはその辺りの事情からだったのかもしれません。

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X-T20に付けて、1:1のましかくに設定して撮っているとデジタルなマミヤスケッチ気分が味わえました。使い慣れたマミヤスケッチのレンズ、シャッター切った後に巻き上げしようとして、デジタルカメラだったことに気が付いて笑ってしまいましたけどね。撮り歩いた写真が今回掲載のものです、いかがでしょうか。

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2019年3月 9日 (土)

マミヤスケッチの改造レンズを試したら(前編)

ジャンクのマミヤスケッチから取り出したレンズ、試行錯誤しつつなんとかXマウント用に改造できたので、さっそく試し撮りしてみました。その前にマミヤスケッチについて少しばかり。
元々はハーフサイズのシャツのポケットに入る小型カメラとして企画開発されたそうなのですけどね、主な輸出先だったアメリカのバイヤーからの要望もあって、24×24mmの真四角フォーマットに急遽変更、営業サイドからの要望で、明るいレンズを生かすための連動距離計、レバー巻き上げ、シンクロ接点付き、セルフタイマーと贅沢な内容になって、結果的に高価で無理すればポケットに収まるサイズのカメラになってしまったそうなのですな。当時のお値段ケース付き12800円。
同じ年、半年ほど遅れて発売されたオリンパスペンは、のちにオリンパスの名カメラを次々生み出した設計者で、当時まだ新米だった米谷さんが、会社の要望やあらゆる難問と闘いながらも、理想のカメラを追い求めて初心貫徹して生み出したカメラ史に残る名カメラ。誰でも使えて、写りも良く、お値段はマミヤスケッチの半額。ハーフサイズブームの火付け役になったカメラでした。
あらゆる部門の要望を聞いてしまったおかげで、最初の思いからかけ離れたカメラになってしまったマミヤスケッチは完全に負け組、わずか一年ほどで消えていったのですな。おかげで出回った数が少なく、後年希少価値が出て違う意味で名カメラになってしまったわけですけどね。(笑)
マミヤスケッチのレンズと言ってますが、正式名称はマミヤセコール35mm F2.8、新設計の3群4枚、35ミリ換算で約45mmの標準域のレンズです。
まず今回は、絞り値の違いによる撮り比べ、結論から言うと開放絞りF2,8は正直ダメダメでした。描写は甘いし周辺像はすご~く流れます、F4、F5.6と絞っていくと良くなりますけど、それでも全体にぼやっとした甘い描写。ところがF8まで絞ると別物、F11ではっきりくっきりマックス。F16まで絞ると逆にぼやっとしてきます。

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全体はこんな写真、これの中心部分と周辺部分を、絞り値違いで撮り比べて拡大したのが下の写真です。

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レンズには絞り表示のF8に赤い印があって、ピントリングの5m位置にクリックがあります、ここに合わせておけばパンフォーカスになるわけですけど、レンズの性能を一番発揮できて、屋外で手ブレしないシャッターを切れるのはココなのでしょう、実際撮り歩いてみてもそれを感じました。X-T20のマニュアルフォーカスアシストを使うと、F8で被写界深度内に入っているのがハッキリ確認できましたからね。
5mに合わせてF8かF11に絞れば、ピントバッチリな写真が簡単に撮れるのなら、販売価格にはね返る連動距離計を搭載した意味もぼやけてしまいます。
最初の企画開発からブレてしまった結果、高級機並みのスペックになったマミヤスケッチ、初心を貫いていれば、オリンパスペンと渡り合えていたかもしれませんな。好きなカメラなのでまだまだこのレンズについては書きたい事があります、そのあたりは後編で。

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2019年3月 3日 (日)

XF35mm F2 R WRシルバーを冷静に評価してみたら。

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前回の買いました記事は、新たにレンズを買っちゃった高揚感で、完全に舞い上がって書いてましたからね、ちょこちょこっと試し撮りした結果に、おお~ってなって、その勢いだけでキーボード叩いてしまいました。良いレンズにテンション上がりまくりだったわけで。
カメラにせよ、レンズにせよ、買ったのが思った以上に良かったりすると、なんだかずっと気分がいいですな、そんな事ってありませんか。おかげで最近は、お酒も飲まずまっすぐ帰宅民、晩ご飯もそこそこに、レンズを撫でまくってニタニタしている、頭おかしいオジサンになっておりますよ。(笑)
机の上に他のレンズと並べてみたり、カメラに付けてみたり、夜中にごそごそやってる姿はすでに変態。なぜか家内が目を合わそうとしませんな。これで鼻歌でも歌い出したら即行救急車呼ばれるかも。(笑)
それはさておき、沈着冷静にこのレンズを眺め回してみようかと。この記事読んで、買いに走る方が、もしかしたらいるかもしれませんからね。きちんとしたレビューもしておきませんと。
まず見た目、絞りリングの辺りが太くて、ピントリングのある先端が細くなっています。カメラを構えたとき、太さで絞りを操作しているのが分かりやすいので、使い勝手はいいですな。絞りは1/3刻み、回すとカチカチというよりコトコトした手応えがあります、使ってて楽しい部分。
ピントリングは重くもなくスカスカでもない丁度いい回し具合、オジサンの持ってるトプコンRE AUTO-TOPCORレンズとそっくりでした。オートフォーカスで使っていれば、触ることはまずない部分ですけど、この回した感が、往年の一眼レフ用レンズを思い出させてくれて、あえてマニュアルフォーカスで使ってみたくなるという。
撮る時の手元の感触がいいと、もっと撮りたいって気分になりますからね。ココすごく良くできてると思いました。これで被写界深度目盛りが刻まれていればパーフェクトだったかも、そう思うのは写歴だけは長いオジサンだからでしょうかね。(笑)
ねじ込み式のフードが同梱されてますけど浅くてあまり役には立たないかも、別売の専用フードも用意されてます、気になる方は、こちらでドレスアップするのがいいかもしれませんな。オジサンはこの同梱フード気に入りましたよ、付けたままでレンズキャップできますしね。シルバーのレンズには似合うと思うのですけどねぇ。
鏡胴はオール金属、ピントリングの滑り止めにもゴム部材なんて使ってません、EOSのプラスチック鏡胴のレンズばかり使っていたので、ひたすら金属なのが美しくてね、いいですなぁ。って撫で回してばかりじゃいけませんな、写り具合についても書かなくてはなりません。(笑)

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ま、言っちゃなんですけど、今時の単焦点レンズですのでね、画面の隅々まで絞り開放から実にシャープで思わず笑みがこぼれましたな。粗探ししようにもレベル高すぎて文句出ませんよ。普段使っているクラシックレンズと比べると、隔世の感がありますな、比べちゃいけませんけどね。絞りF8まで絞るともう無敵、手ブレに気をつけるだけであとは何も怖く無い。(笑)
さっそく夜の街を撮り歩いてみましたけど、積極的に絞り開放を使える安心感って、イルミネーションの少ない路地でも、薄暗い場所でも、あえて撮ってやろうかって気持ちになりますからね。撮った写真を見てみたら、絞り開放とF8ばかりでしたな。オジサン実はF8好き。(笑)
手ぶれ補正は付いてませんが170gと軽くてコンパクト、先端が細いデザインなのでしっかりホールドできます。最短撮影距離は35cmなので寄れるとは言えませんが、立ち飲みで串カツやおでん撮るのには問題ないかと。

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防塵防滴なのも安心材料、オジサンの場合ボディーが防塵防滴じゃないX-T20なので、良さを活かせませんけどね。(笑)オートフォーカスは実に速いですな、でもあえて、ピントリングぐりぐりしてマニュアルで使ってみたくなる本体の質感の高さ。ラインナップの中で低価格なのも買いやすいところかと。
眺めて嬉しい、使って楽しい、撮れる写真はお値段以上で文句も出ないXF35mm F2 R WR。ただのベタ褒めで終わってる、超甘口インプレッション、役に立ってませんな。(笑)

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2019年3月 2日 (土)

改造レンズ第3弾は、あのマミヤスケッチのレンズ。

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35ミリフィルムで、ましかく写真が撮れる、国産唯一のカメラと言っても過言ではないマミヤスケッチ。女優の広末涼子さんが使っているとかで話題になった事もありましたな。
あの名カメラ、オリンパスペンと発売時期が被って完敗、わずか一年ほどで消えて行ったため、生産台数も少なく、今となっては見つからないカメラになってます。希少価値でお値段も高値止まり、カメラのスペックを考えるとそんな値段じゃないはずなのですけどね。ましかく写真ファンは一度は手にしたいカメラかと。
ましかく好きオジサンにとってフィルムカメラの中では一番の出場率、持ち出すカメラ選びで迷ったらマミヤスケッチって感じで使っています。一度不調になったときも、自分で直そうとせず、速攻プロの修理屋さんに入院させましたよ。素人がいじって余計ダメにしたくなかったですからね。おかげでそれ以来、なんの問題もなく活躍してくれています。
今回改造に踏み切ったのは、このマミヤスケッチではありません。もしも不調になってプロの修理に出すときに、部品取りに使ってもらうつもりで温存していた、ジャンク品からレンズだけ取り出しました。
このジャンクスケッチ、36枚撮りフィルムが使えるように改造する練習に何度か分解した事があるもの。分解して分かりましたけど、前オーナーは自分でなんとかしようとして元に戻せなくなったようですな。
ねじ山がつぶれてたり、結構ひどい状態でしたからね。レンズ前面の絞りリングを回すための突起も欠損、これは手持ちのネジを流用しました。

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貼革は裏蓋だけ残ってる状態、無理にこじ開けようとした跡もありました。シャッターは低速とバルブがダメ、レンズに一箇所カビ跡有り、鏡胴も結構傷だらけという悲しい状況。そんな状態でも部品取りには使えますからね。
で、ふと思ったのが、このレンズを改造できれば、フィルムとデジタルで撮り比べができるのじゃないかと。X-T20に付けて縦横比1;1のましかくに設定し、デジタルなマミヤスケッチにしてしまおう計画、コレはやってみる価値がありますな。
希少カメラ、マミヤスケッチのレンズを改造する奴なんていないでしょうからね、コレクターな方々からバカヤローの声も聞こえそうな、人類初かもしれない大人チャレンジ。(笑)
というわけで早速バラし、レンズを取り出したボディーは、もう一度組んで元に戻し部品取り用に温存。シャッターユニットは下手にいじらず、シャッター羽根のみ取り去りました。
取り出したレンズを眺めてみると、レンズ後ろのシャッターユニットの厚みが結構あって、手持ちのマウントアダプターに組み込んでも無限遠は出ません。もっと薄いのはないかと白羽の矢が立ったのがカラースコパー改造で使ったボーグのマウントアダプター。これにレンズ取り付け板を自作して組み込めばいけそう。
ノギスで寸法測って0.4mmアルミ板を切り出し、ネジを切ってアダプターに取り付けました。無限遠を出すのに、スペーサーとレンズのヘリコイドで微調整。作業はトントン拍子で進んだのですけどね、最後に落とし穴が。
プロの修理の方のブログで見た事があるのですけど、マミヤスケッチのレンズって鏡胴の指標と合うように組むのが、ほぼパズルらしいのですな。バラすときにしっかり目印を付けておかないと全然合わないという。
前オーナーがすでにバラして合わないまま雑に組んでいたので、すでに正解がありません。試行錯誤の繰り返し、指標が合ってるのに5m位置にあるクリックがずれたままだったりで「何でやね〜ん」(笑)って全然笑えませんよ。一体どこに答えがあるの?

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何度もバラしと組み立てとマーキングを繰り返して、何とか無限遠と5mクリックは合うようになりましたけどね、絞りの数字と指標がどうしても合わない。使えないわけじゃないので、ここは後でじっくり考えることにして、とりあえず暫定完成という見切り発車。
早く撮ってみたかったので不便でも我慢する事にしました。デジタルなマミヤスケッチでただいま鋭意撮影中、試写結果はしばしお待ちを。

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2019年2月24日 (日)

XF35mm F2 R WRレンズを買いました。

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マウントアダプターでクラシックレンズや、改造レンズで遊んでいるオジサン、こんな事ばかりしていちゃ富士フイルムさんが儲かりませんからね、ちゃんと純正レンズも買いましたよ。何しろ只今キャッシュバックキャンペーン実施中、この機会を逃すわけには行きません。じわじわ純正レンズも充実させていこうかと思ってますよ。
で、悩ましいのが単焦点レンズのラインナップ。開放F値違いや、シルバーとブラックが選べたりするわけで。カタログすり切れるまで眺めながら決められないという。(笑)楽しい悩みなのですけど迷いますな。
先々の写真ライフ充実もにらんで、どこから攻めるか考えているときが楽しいのですけどね、考えているばかりでは前に進みません。というわけで買ってしまいましたXF35mm F2 R WR シルバー。35ミリ換算で53ミリの標準レンズ。
実はXF18mm F2 R(35ミリ換算27ミリ)を先に買うつもりだったのですけどね、ついこの間XF16mm F2.8 R WRが発表されて、シルバーは5月発売って事なので、先に標準レンズを選びました。
パンケーキ型レンズのXF27mm F2.8は持っているのですけど、絞りリングの付いている単焦点レンズを使いたかったのですな、レンズの名前に「R」って入っているやつ。ボディーのダイヤルじゃなくて、レンズの根本の絞りリングをカチカチ回して絞りを決めたかったのですよオジサンは。(笑)
それから見た目。レンズ先端が細くなっているデザインにそそられたわけで。この形は好みが分かれるところかと、オジサンはカッコいいなと思いました。同じ35ミリでF1.4のレンズもあるのですけど、そこまで明るくなくても十分ですし、見た目が普通過ぎてそそりませんでしたな。
他に23ミリと50ミリが同じデザインなのですけど、全長の短い35ミリが一番カッコいいなと。色はシルバーをチョイス、ブラックと両方付け比べてみたら断然シルバーが格好良かったので即決。
シルバーで先端が細いレンズといえば、オジサンが愛してやまないマミヤスケッチと同じですからね、小さなX-T20にはよく似合います、なんだかイイ写真が撮れそう。(笑)

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金属鏡胴の見た目と質感はとても高級感がありますな、ピントリングのねっとり感も、絞りリングのカチカチ感も、実にイイ感じ。ダイヤル操作がメインのX-T20に付けて撮ってると、フィルム時代の一眼レフで撮ってるような錯覚を起こします。あえてマニュアルフォーカスにして、背面の液晶もOFFで撮り歩いていると、昔にタイムスリップしたような気がしましたな、全然デジタルっぽくなくて、コレすごくイイかも。フィルムシミュレーションでVelvia選んでいたらなおさら。(笑)
写り具合に関しては、ネットにたくさんの高評価レビューが上がっているので言うまでもないかと。と言うかオジサンは何の不満もございませんでした、写りが良すぎて文句も鼻血も出ない。(笑)

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なのでオジサン的には画質よりもむしろ、手にしてみると撮るのが楽しくなるレンズってところを猛プッシュしておきたいなと。使い勝手がイイのでファインダー覗くのが楽しくなるのですよ。なんだかいつもより撮ってしまうと言うか、撮りたくなる衝動に駆られるのですな。古いカメラ雑誌のレビュー記事的に言うと「写欲が湧くレンズ」(笑)
富士フイルムさん、こんなレンズをラインナップしてくれては困りますなぁ。あ~これはもうイケマセン、他の単焦点レンズも、評価の高いのがずらりそろってますからね、だんだん気になってきましたよ。
え~っとキャッシュバックキャンペーンっていつまででしたっけ。(笑)

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2019年2月17日 (日)

カラースコパー改造レンズで試し撮りしてみたら。

ミラーレスカメラ用に、使えなくなったフィルムカメラのレンズを取り出して改造するシリーズ第二弾で作った、Voigtlandar VitoⅡのColor Skopar 50mm F3.5。今回はヘリコイドにレンズを付ける方法で改造したので、接写にも強くなりました。
ただ元々35ミリカメラのレンズ、APS-Cサイズのカメラに付けると、レンズの中心部分しか使わない事になるので、画面周辺部分の癖や、周辺光量落ちを楽しむ事はできません。レンズの一番オイシイ所だけで撮る事になってしまいます。
本気で味わうのなら35ミリフルサイズのミラーレスカメラを買えよって話になってしまいますけど、オジサンそこまでマニアではありませんし、逆に言えば、レンズの一番良いところだけを味わうのですからある意味贅沢。鶏一匹使って皮だけしか食べない北京ダックのような撮影。ま、こんな撮り方なので参考にはならないと思いますけどね、オジサンは楽しかったですよ。(笑)
あるクラシックカメラ本に、カラースコパーはF5.6以上に絞ると名玉のウルトロンやゼプトンと同様の性能を発揮するって書いてありましたけど、ウルトロンもゼプトンも見た事がないオジサンには、比べる物差しが無いので、あくまで個人的な印象でしか語れません。
このレンズが付いていたVitoⅡはピント合わせが目測のカメラなので、被写界深度内に収める、絞り込んだ撮り方が基本、一番シャープなのはF8辺りじゃないかと思いました。

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絞り羽根が10枚なのできれいな円形なのですけど、開放絞りがF3.5なので、街歩きの写真では背景ぼけぼけは難しいかと。ヘリコイドに組み込んだので花の接写なんかしてみると良く分かるかもしれませんな。
ただ解放絞りでは全体にシャープさが感じられない甘い描写と感じました、ピントを合わせたところもカリカリシャープってわけではありませんでしたな。やはりF5.6以上に絞ると名玉と肩を並べる性能ってのは本当みたい。
59年前のレンズですけど、名前にカラーって付いているぐらいですから、カラーフィルムの時代を見据えていたのでしょうね、純正レンズと撮り比べてみて極端な発色の偏りはありませんでした、微妙な差ですけど、むしろ落ち着いた色合いだと思いましたな。ややアンダーな露出だと、さらにその傾向が強いかと。
APS-Cだと35ミリ換算で75ミリ相当の中望遠レンズになってしまいますけど、適度な圧縮効果があって撮ってて楽しかったですな。こんな感じの写り具合です、どうぞ。

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早朝のメリケンパークにて。もう少し明るくなると、街灯が消灯してしまうぎりぎりのタイミング。空の明るさに引っ張られて、路面が暗くつぶれるかと思ったのですけどきれいにでてますな。

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ポートタワーと海洋博物館の屋根という細い線ばかりのモノを撮ってみましたけど全然問題なし。実にシャープで気持ちがいいですな。

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トアウエストのカフェの店先、圧縮効果でぎゅっと詰まった感じに撮れるのが良いところ、日の射さない狭い路地だったのでフラットな写りになるかと思ったのですけど、立体感もあるし色も落ち着いてきれい。

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レンズテストで背景のぼけ具合を確かめるときに、良く撮っている美容室の看板をこのレンズで撮ってみました。開放絞りF3.5では、ぼっけぼけにはなりませんけどイイ感じかと。(笑)

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サボテンの向こうからにらみを利かせているオニイサン発見。ヘリコイドを繰り出すと寄れるので、こんなのを撮るのも面白いですな。
フィルムのときよりも格段に使い勝手が向上してしまったColor Skopar 50mm F3.5。楽しめるレンズがまた一つ防湿庫に並びましたよ。(笑)

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2019年2月10日 (日)

改造レンズ第二弾は、カラースコパー50mm F3.5

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リコーキャディーのレンズをXマウント改造、写りは良いし、一眼カメラに付けると、オリジナルボディーではできなかった事が楽しめるようになりました。これに気を良くして、すっかり味を占めてしまったオジサン。第二弾はVitoⅡに付いているColor Skopar 50mm F3.5レンズを改造してやろうかと。
VitoⅡは1950年発売のVoigtlandar社の35ミリスプリングカメラ。レンズはきれいなのにボディーにやや難有りで格安でお持ち帰りしたもの。ピント合わせは目測だし、ファインダーとの視差が大きくて、使うのにコツがいるカメラでした。
スプリングカメラは、ボディ前面の蓋といいますか、扉を開けるとレンズの付いた蛇腹が前に出てきて撮影可能状態になるのですけど、この扉のヒンジ部分が難有りで、かろうじて保持している状態だったのですな。開け閉めはそ~っとやってましたけど、使っているうちにどんどん悪化、鉄板を曲げて穴をあけているだけの作りなので直しようがなく保管ファーム落ち。レンズは気に入っていたので、これを何とかしたいと改造に踏み切りました。
レンズの取り外しは簡単でしたけど、レンズ取り付けボードからフィルム面までを測って見ると、手持ちのマウントアダプタに組み込む際、26ミリ延ばさないといけない計算。
何か手は無いかと考えて思い出したのが、以前ヤシカの二眼レフレンズをEOS用に改造したときに使ったボーグのM42ヘリコイド。試しにこれにレンズを両面テープで仮止めしてEOS Kiss X7で確認してみると、ヘリコイドを延ばさない状態でぎりぎりいけそう、光が射しましたな。(笑)実はそんなに簡単に事は運ばなかったのですけどね。

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で、さっそくボーグのXマウントアダプタをお取り寄せ。これにM42変換リングを付ければ、ヘリコイドに付きます。その先端にM39変換リングに付けたレンズを付ければ完成。工作としては、M39変換リングに付けるドーナツ型のレンズ取り付け板の自作。
加工がしやすいタミヤの1.2mmプラ板で、さっそく作って組み込んでみました。が、しかし無限遠が出ない。(泣)
実に微妙といいますか、ホンのチョットといいますか、手前にピントが来るのですな。後少しだけレンズを後ろに下げられればいいのですけど、これ以上引っ込めようが無いという状況。1.2mmのプラ板では厚かったわけで、しかし強度を考えるとこれ以上薄くできないし、何か無いかと探していたら、買い置き材料箱から未使用の0.4mm厚のアルミ板が出てきました。(笑)
これならいけるかもってさっそく作り直しましたよ。できたものを組み込んでX-T20で確認してみると、おおっ無限遠出ました。ホンの少しヘリコイドを延ばしたらドンピシャ。1.2mmでは厚くて0.4mmでは少し薄いという、その差0.8mmの中に正解があったわけで。(笑)

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レンズのピントリングを最短にしておいてヘリコイドを延ばせば接写もできます、これ結構使えるかも、撮影の幅が広がりますな。休日の試し撮りが楽しみになってきました。
目測式カメラのレンズで背景をぼかした寄りの写真なんて、あり得なかった撮り方にチャレンジできますからね。
ボディー不調のまま温存していたら、きっと使うチャンスが無かったかもしれないColor Skopar 50mm F3.5、試写の結果は後日と言う事で、お楽しみに。

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2019年2月 3日 (日)

リコーキャディの改造レンズで撮ってみたら。

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少し前に、リコーキャディーというハーフサイズカメラのレンズをフジXマウントに改造する記事を書きました。試行錯誤しながら何とか組み上がったレンズ、早く試し撮りをしたくなるのは当然。休日にX-T20にこれだけを付けて出かけてみましたよ。
レンズの焦点距離は25ミリ(35ミリ換算で約36ミリ)、ハーフサイズと大きさが近いAPS-Cセンサーのカメラに付けると、ほぼそのままの焦点距離で使えます。リコーキャディーが発売された1961年当時だと広角レンズという事になりますけど、今の目で見るとやや広角ぐらいですかね。
絞り羽根は4枚なので円形にはならず四角形、美しいぼけ味は全く期待できないどころか、ゴチャゴチャしてるだけで見れたもんじゃなかったですな。(笑)元々リコーキャディーはピント合わせは目測、絞って被写界深度でピントをカバーするタイプ、背景をぼかして撮るなんて撮り方を想定していないカメラなので当然ですが。

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距離リングには2mと5mにクリックストップがあります。人物のアップは2mに、一般的なスナップや風景を撮るときは5mに合わせてF5.6かF8ぐらいに絞ればピントを外す事無く撮れるという仕組み。絞りはF2.8、4、5.6、8、11、16の6段階、同じ場所から各絞り値で撮り比べてみましたけど、色々見えてきましたな。
リコーキャディーはオリンパスペンが大ヒットしたのを見て、慌てて発売した感があるカメラで、その後発売され人気になったリコーオートハーフとは対照的、見た目もスペックも地味、ところがジャンクで見つけてきたもので撮ってみて、オジサン実にシャープな写りにびっくりしてしまったわけで。
過去記事にもその辺りの驚きを書いておりますけど、今回改造レンズで撮ってみてよく分かりましたよ。絞りF8がダントツでF11、F16と絞り込むにつれてシャープさが失われていくという。画面中心部は絞り値による差が少ないですが、周辺部はしっかり差が出てましたな。

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元の画像はこれ。中心部と周辺部の赤い四角を拡大したのが下の写真。

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その結果を踏まえて、絞りをF8にして5mのクリックストップに距離リングを合わせておけば、パンフォーカスになるので、街のスナップには最適、X-T20のマニュアルフォーカスアシストでフォーカスピーキングをONにしておくと、ファインダーを覗いたとき、ほぼ全面がピント内に収まっているのが分かります。
シャッタースピードをオートにしておくと、いちいちピント合わせしなくても押すだけできれいに写るわけですな。オジサンのゆる~い街歩きにはベストかと。実際撮った写真を見て、実にシャープなのに改めて驚きました。
欠点をあげるとすれば、パンケーキレンズと言ってもいいぐらい全長の短い薄い小さなレンズなので、距離リングや絞りリングの操作がしにくいところ、表示してある文字も小さいですしね。
それから逆光にはきわめて弱くて、絞りF11、F16だと四角形の絞り形状が、画面の真中にしっかり出ます。(笑)これはフードを自作すれば改善されるとは思いますけど、絞り込み過ぎないのが使いこなしのコツかも。
同じく夜景撮影で明るい強いライトが画面に入り込むと全体が白く霞みますな。この辺りは今時の高性能レンズと比べてはイケマセン。(笑)ただ晴れた日の順光で撮ると、とても58年前のレンズとは思えないぐらい抜群の写りでした。
周辺光量落ちもありますけど、オジサンそれは気にならない人なので楽しんでました。思った以上の写り具合に、すっかり気をよくしてしまったオジサン。改造レンズの沼に墜ちていきそうって、実はもう次のレンズを改造中でありますよ、お楽しみに。(笑)
リコーキャディーの過去記事はコチラ、よろしければ読んでやってください。
ハーフでワイドならコレ リコーキャディ
目立たない優等生、リコーキャディ
リコーキャディーに距離計でマニュアル機最強に。

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2019年1月27日 (日)

リコーキャディのレンズを改造、Xマウントに。

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以前、ジャンクカメラを見つけてきては、素人修理で使えるようにして楽しんでました。その頃は簡単な修理や、清掃するだけでちゃんと使える程度のいい物も多く、ジャンクコーナーは宝の山でしたな。
見つける度に買い込んでいたら、お家の中はカメラだらけ、とても使いきれなくなって、譲ったりして減らしていきましたけど、程度が悪かったり部品取りに使ったのは譲るわけに行かないので、レンズがきれいなのだけ温存、いつか改造してやろうと思っていたわけで。
以前二眼レフのレンズをEOS用に改造してうまく行ったのに味を占めたわけですな。(笑)特にミラーレスのX-T20を使いだしてから、フランジバックの短さに改造の可能性を感じたわけで。
で、第一弾はリコーキャディーのレンズをチョイスしました。眺めていて改造の敷居が低そうだったのと、ハーフサイズなのにシャープなレンズの写りが気に入っていたので、これをなんとかX-T20で使えないかと。
リコーキャディーというカメラは、何度か取り上げてますけど、元々露出計は不動なジャンク品、レンズがきれいなだけでお持ち帰りしたもの、使い過ぎてフィルム送りが不調で置き去りになっていたのですな。なのでボディーを直すより、レンズを生かした方が長くこの写りを楽しめるのじゃないかと考えて改造に踏み切りました。
まずレンズユニットを取り出し、ネットの分解記事を参考に、シャッターユニットを全部外して組立て直しました。これをマウントアダプターに組み込んでやろうと。
フジXマウントのフランジバックは17.7mm、ノギスでレンズを外したボディーを計測して計算、厚紙でレンズ取り付け板を試作して付けてみて写り具合を確認。レンズ側のヘリコイドを調整していけそうだったので、本番はアクリル板から切り出して作りました。
レンズの取り付けはボディーの取り付け部品を削って流用、マウントアダプターにレンズ取り付け板を接着&ネジ止めして、タミヤカラーの艶消し黒で塗装、内面反射は極力無くしたいですからね。
モデラーの方ならご存じだと思いますけど、塗料にほんの少しだけベビーパウダーを混ぜると、さらにカサカサの艶消しになります。プラモ好きだったので戦闘機の排気管の煤を表現するのに使ってたテクニック。カメラ修理用に専用の塗料が売ってますけど高いですからね、この方法で十分だと思いますな。
塗装が乾いたらレンズを取り付け、絞り開放にして、レンズ前面の距離指標リングを外した状態で、前玉を回転させながら無限遠にピントが来るように、何度も試写して拡大表示で確認しながら微調整しました。バッチリの位置で距離指標リングを付け直して完成。

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文章にするとこれだけですけど、実際は丸一日かかりました。
まずレンズ取り付け板を2mm厚のアクリル板からドーナツ型に切り出すのに一苦労。円形に切り抜けるサークルカッターを使ったのですけど、元々紙やフィルムなどの薄いもの用なので、厚みのあるアクリルを切り出すなんて無理。
ところが裏技があるのですな、カッターの刃の付いている方と逆に回すと、刃の背中でアクリルを削ってくれるので、じっくり時間をかけながら逆回しして、削り取りながら溝を深くしていくわけで。
それを表裏両面からやって、ある程度溝が深くなったところでペンチで周りの余白をパキパキ折り取ってやれば円形に切り抜けます。断面はヤスリで仕上げて完成。ここが一番時間がかかりました。
他にもヘリコイドのグリスが堅くなっていたので、爪楊枝の先を削って尖らせたものでこそげ落としたり、ねじ穴を開けてタップで溝を切ったり、色々行程があったのですよ。(笑)
久々のガチな工作、早朝から夕方まで集中しまくりで疲れましたけどね、なんだか充実してましたな。できあがったレンズを眺めながらニタニタしてました。
なので、まだ試し撮りはできてません、それは後のお楽しみという事で。(笑)

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2019年1月12日 (土)

デカイ、重いはレンズの正義か?(笑)

クラシックカメラで遊んでいて、いつも思うのがボディーサイズに対してレンズが小さいなってところ。
二眼レフやスプリングカメラ、レンズ固定のレンジファインダーカメラを見てると、口径も小さく、全長も短いレンズが付いていますな。明るい大口径レンズが技術的に難しかったというのもあるでしょうけど、写真を撮るには十分だったわけで。
小さいレンズとはいえ距離指標や絞り値が小さな文字で、きちんと刻まれてます。老眼オジサンにはチト辛いところもあるのですけど、今時の表示省略しまくりのノッペラボーオートフォーカスズームレンズにぜひ見習ってほしい部分。(笑)
昨年秋にキヤノン、ニコンから相次いで発売されたミラーレス一眼カメラ、ボディーサイズを見てみると、ミラーレスになった分、一眼レフのようなボディーの厚みがなくなって、往年のフィルム一眼レフ並にスリムになってますな。
手にした感じも、塊を握りしめてる感じから普通にカメラを持ってる感じがしました。ここはミラーレスになって良かったところかと。
問題はレンズ、ニコンさんのはまだイイとして、キヤノンさんのレンズはデカイのが正義ってのは止めてほしいですな。明るさや性能に妥協はしないって姿勢は分かりますけど。もうね、昔の中判一眼レフの交換レンズ並のデカさ。
キヤノンさんってなんだかレンズをコンパクトにしようってDNAが無いみたい。開発している人たち、絶対に普段写真撮ってないと思います。(笑)
撮影場所まで車で行けるのならともかく、あのデカイレンズ付けて、一日歩き回ってみた事あるのかなぁって思いますな。
オジサン、フィルム時代から長年キヤノンを使ってきてますのでね、流れから行くとミラーレスもキヤノンさんでって事になるのが自然なのですけど、デカイ重いはもう無理、フルサイズデジタル一眼レフEOS 5D MarkIIとEF24-105mmF4L IS USMレンズは防湿庫の中で只今休眠中。
EOS Kiss X7にパンケーキレンズのEF40mmF2.8 STMの方が持ち出し率高くなってますな。それも富士フイルムさんのX-T20に選手交代してますけどね。(笑)
APS-Cでも画質的には十分だと思ってますし、何より持って出たくなるかどうかの方が問題。いつも持ち歩いて、サッと写真が撮れるのが重要だと思うのでね。スマホがカメラに取って代わってしまったのはその辺りかと、皆さんどこでもサッと出して写真や動画撮ってますもんね。
ミラーレスになって、あっと驚くようなスゴイレンズが設計できるようになったのはイイ事だと思いますけど、大きさ重さにあっと驚きたくないのがオジサンの本音。
往年のライカマウントのレンズなんて、小さなレンズがいっぱいあります、それで35ミリフルサイズをカバーできていたのですから、オートフォーカスとズームレンズが主流になって色々複雑になったとは言え、もう少し小さくできると思うのですけどねぇ。
ボディーは軽量コンパクトになってるのに、レンズが全然コンパクトにならないのなら、マウントアダプターで小さなレンズを付けて楽しむのが、ミラーレス一眼で機動力を生かす一番の方法なのかもしれませんな。(笑)

_mg_0718_blogEOS 5D MarkIIとEF24-105mmF4L IS USMに、往年のフラッグシップ機NewF-1にFD24mmF2.8レンズ。単焦点レンズとズームレンズを比べるのが、そもそも間違いなのは百も承知なのですけどね、それにしてもデカすぎませんか、こんなのが普通ってのを当たり前にしてほしくないわけで。(笑)

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