中判カメラ

2017年4月16日 (日)

思い出と写真が残った4 マミヤRB67 proS。

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今はもう手元に無いカメラの思い出を語るシリーズ第4弾。オジサンが今まで使ってきたカメラの中では一番デカいカメラでした。これに比べるとブロニカS2も小柄に見えるぐらい。(笑)
入り浸っていた写真屋さんの常連のおじいちゃんから一式頂いたカメラ。「こんな大きいカメラ、もう、よう持って歩かれへんわ」が手放した理由でした。今オジサンもその気持ちがスゴク分かるお年頃になりました。撮りたい気持ちはあっても重量級カメラは体が敬遠してしまうという。(笑)
このマミヤRB67 proS、どちらかというと屋外に持ち出すより、スタジオなどで使われたカメラだと思いますね。若い頃、お仕事を頼んでいたスタジオでよく見かけましたから。
センセイはハッセルブラッドで撮っているのですけど、下っ端のカメラマンは大抵このマミヤRB67 proSでしたな。これで商品撮影なんかしてもらってました。このカメラがそういう撮影に向く特徴として、フィルムホルダーがレボルビング(回転)するという所。横位置撮影から縦位置に変えるのがフィルムホルダーを回すだけですむので、レイアウトに合わせた広告用撮影には便利だったわけで。

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恐ろしく丈夫なところも、お仕事で使うカメラとして人気だったのだと思います。以前、廃業して長年放置状態になっていたスタジオが機材を処分するというので見に行ったとき、たくさんあったカメラの中でまともに動いたのは年季の入った数台のマミヤRB67 proSだけでした。
ご主人亡き後、奥さんが段ボール箱に入れてしまい込んでいたようで、保管状態としてはかなり悪い状況、電気仕掛けの35ミリ一眼レフも出てきましたが、電池を入れてもウンともスンとも言いませんでしたな、グリップのラバーが白く粉を吹いたみたいになってましたしね。そんな中でたぶんダメだろうと操作してみたら、何の問題もなく使えたマミヤRB67 proS、使い込まれて見た目はくたびれてましたけど、「おお~」って感動しました。
オジサンが持っていたのは、ボディーに90ミリ標準レンズ、それにテレコンとアクセサリー類、たったこれだけで防湿庫の一段丸ごと占有してしまう大きさ、しかも重かったので、あまり外に持ち出した記憶が無いのですけど、以前書いた二眼レフのマミヤC33と同じく蛇腹繰り出し式なので接写に強くて、その頃好きだったアンティークの食器や小物をお家で撮ったりしてました。ヘタクソ過ぎてお見せできませんけどね。(笑)
手放した理由はデカく重いので、撮影には三脚が必須だった事、さすがに手持ちは無理でした。しかもヤワな三脚じゃ心許ないので必然的にしっかりした重量級三脚を持ち歩かなくてはなりません。なので街歩きには全く向かないカメラでした。
さらに6×7というフォーマットがどうにも中途半端でなじめなかった事、これは感覚的なものだと思いますが、構図が決めにくくてだんだん使わなくなってしまったのですな。
カメラとしては質実剛健で優等生なマミヤRB67 proS、今もう一度使ってみますかって言われたら、もうお断りするしかないでしょうな。(笑)

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2017年4月 9日 (日)

ポケットに中判カメラの幸せ、ペルケオ1(PERKEOⅠ)

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中判カメラ入門したいけど、大きくて重たいカメラはチョットという方にオススメするのがスプリングカメラというジャンル。ボタンを押すと前面が開いて、スプリングの力でレンズが蛇腹と共に飛び出してきて、写真が撮れる状態にスタンバイするという仕組みのカメラ。使わないときは畳んでしまえばコンパクトになります。構造が単純と言うこともあって、二眼レフと共に一時代たくさんのメーカーから発売されていたカメラでした。
レンズが飛び出してくる仕掛けはカメラを楽しんでる感たっぷりだし、中古カメラ屋さんでも五千円ぐらいから二万円までで実用品がたくさん見つかるのが楽しいところ。もちろん当時の高級機など、今でもお高い物はありますけどね、手頃な機種で入門してみて楽しくなってからでも遅くはないかと、まずは撮る事優先のスタイルで。(笑)
買いやすくて楽しい中判カメラという事で、オジサンも一時たくさん持ってました。その中で今でも気に入って使っているのがペルケオ1型。少し前に書きましたが、博多旅行に持って行ったのがこのカメラ。体力無しのヘタレオジサンが中判でも撮りたいと吟味した結果がこれでした。

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何しろ小さい、並みいるスプリングカメラの中でも特に小さくて、畳んでしまえば軽々ポケットに収まる大きさが中判カメラでありながら、すでに飛び道具なのですな。これで6×6判のましかく写真が撮れる幸せ。ピント合わせは目測式なので、念のため外付けの距離計も付けましたがそれでも小さい。
街を歩き、時々立ち止まってポケットからペルケオを取り出し、ボタンを押してレンズを飛び出させてスタンバイ、露出計で光を測って、距離計で距離を測ったら、その値をカメラにセット、フィルム巻き上げて、シャッターをチャージして、構図を決めたらパシャ。撮ったらカメラを畳んでポケットにしまい込み、また街を歩くというのを12回楽しんだらフィルム一本終了。このリズム感がなんだかいいのですな。
写り具合に関しては問題なし、オジサンの持っているのは1型なので、レンズはバスカー(VASKAR 75mm F4.5)が付いています、ペルケオのシリーズの中では一番の廉価版、2型はレンズがカラースコパーになってちょいと高級になりましたが、あえてバスカー付きの物を探しました。描写に関しては掲載写真を見ていただければと。
カメラなんて持ってないよっていう出で立ちで街歩き、実はポケットに中判カメラを隠し持っているという楽しさ。ペルケオはそんなカメラです。(笑)

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フィルムを巻き上げないとシャッターが切れない仕組みになってます。巻き上げたかどうかはトップカバーの矢印で確認できます。写真左が巻き上げ後、右が撮影後。

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シャッターは4速とバルブ、これで十分。シャッター固定にしておいて絞りで調節すると楽ですな。

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畳むときは矢印の部分を押してやるとロックがはずれます。カメラ大国だった頃のドイツのカメラなので、開閉はスムーズ。

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ハーフサイズカメラ界の一番大きい人「ペンF」さんと、6×6中判カメラ界の一番小さい人「ペルケオ」さんに並んでもらいました。この小ささはスゴイでしょ。高さはありますが横幅はほぼ同じ、レンズを収納してしまえばペンFより収まりはいいかと。大きさ比較の写真を撮ろうと、いろんなカメラと並べてみて改めて気が付いてしまった衝撃の事実でした。

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2017年2月25日 (土)

思い出と写真が残った2 フジGA645Zi

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中判カメラにハマって、中判入門系ムック本なんかを読みあさっていた頃、旅行の際にも手軽に持っていける中判カメラが欲しくて、645判ならカメラもやや小さくなるし、いいんじゃないかと買ってしまったのがフジGA645Zi、これは新品で買いました。
今となってはお店の名前も思い出せないのですが、大阪にあったバッタ屋さん。バッタ屋というのは、資金繰りに苦しくなった所から、現金で叩いて品物を仕入れてきて格安で売るお店の事。実に関西的な呼び名ですけどね。(笑)
そのお店、1階はコンパクトカメラやフィルムに、フロッピーディスクなどのパソコン関係の物が激安の値札を付けて積まれていて、見るからにいかがわしさプンプン、階段の壁には価格表がベタベタ貼ってあって2階に上がるとショーケースにカメラやレンズの箱が所狭しと詰め込まれていて、これまたいかがわしそうなお兄さんが一人立っているという。でもいつも人でいっぱいでしたな、皆さん少しでも安く買いたいですからね。
価格を表示してあっても交渉して値切るのがこのお店での買い物スタイル。電卓片手のお兄さんと、あ~だこ~だとやっています。で、フジGA645Ziを買うために早速値切り交渉したわけですが交渉決裂で、他も当たってみようとお店を出たのですな。
数軒回って希望金額じゃなかったので諦めようかと思ったのですが、どうも諦めがつかず、もう一度バッタ屋さんに戻ったところ、お店のお兄さん「よそはもっと高かったでしょ、戻ってきてくれたんやから勉強さしてもらいますわ。」と交渉再開で気持ちのいい値段で買えたという。なんだかカメラの思い出というよりお買い物の思い出になってしまっていますが、そんなこんなで買ってしまったフジGA645Zi。
後日談がありまして、数ヶ月後にこのバッタ屋さんに行ったときあのお兄さんはいなくて、お店の入り口に指名手配の貼り紙が。お店の売り上げを持ってトンズラしたらしく、見かけた方は情報提供をお願いしますと書いてありましたな。ま、そういうお店だったという事で、その後閉店してしまいましたけどね。(笑)
で、フジGA645Zi、カメラとしては間違いない仕事をしてくれるのですが、正直言って、誰でも使えるコンパクトカメラをそのまま中判サイズにしたようなカメラ。敷居の高い中判の世界をできるだけ簡単にしたいという気持ちがにじみ出ているカメラなのですな。

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あらゆる部分がフルオート、しかも撮影データをコマ間に記録してくれるという、至れり尽くせりぶり。楽ちんで撮った写真はさすがとうならせる描写なのですが、中判カメラを使っている気分に全くなれないという。色んな旅行に持って行きましたけどね撮っててなんとなく違和感が。
重々しい中判カメラで被写体とじっくり向かい合って撮っている気分になれなかったのですな。構図を決めて押すだけでややこしい所は全部やりますよって所が楽しみを奪われているように感じるカメラだったので結局短命でした。
実に良いカメラだったのですけどね、撮る楽しみが薄かったという事で放出。失敗無く中判入門したい方にはオススメしますけどね。オジサンが、ちょいとばかり中途半端なサイズの645判に馴染めなかったのも原因のひとつでした。

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2017年2月16日 (木)

思い出と写真が残った1 マミヤC33

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今まで色々なカメラに手を出してきたオジサン。当然ながら今はもう手元に無いカメラもたくさんあります、諸々の事情があって手放してしまった通り過ぎていったカメラたち。だけど撮った写真と思い出だけは残っています。頭がボケない内にそんなカメラのことを書いておこうかと、昔撮った写真を見ながら思ったのですな、懐古趣味にならないように回顧してみようかと。(笑)
で、最初の一台はマミヤC33、レンズ交換が出来る二眼レフ。使われずに仕舞い込まれていた物を交換レンズやアクセサリー類一式と共に譲り受けたもの。オジサンが初めて使った中判カメラでした。当然二眼レフも初めて。
交換レンズの何本かはカビでダメになってましたがシリカゲルと一緒にケースに入っていた物は無事だったので使いまくりましたね。何しろ35ミリ一眼レフしか知らなかったので、作法が全然違うし、6×6のましかく画面は構図が決まらなくて撮ってて楽しかったですな。
120フィルムで12枚、35ミリ感覚でパシャパシャ撮っているとあっという間、取り終えたフィルムがカメラバッグの底にいっぱい転がってました。現像代なんて気にしてなかった頃、撮りまくってました。
二眼レフとしては超重量級だしデカイ、構造が他社の二眼レフと違って、レンズの付いた前面が蛇腹で丸ごと繰り出す方式、大判のビューカメラに近いかと。おかげで接写も強くてかなり寄れました。ただし二眼レフなので上のレンズで見て下のレンズで撮るため視差が生じるわけで、それを補正するパラメンダーという三脚に付けるアクセサリーがありました。構図とピントを合わせてレバーを操作すると下のレンズがその構図に来るようにカメラが上に持ち上がるというもの、面倒くさいのでほとんど使ってませんでしたけど。(笑)
レンズ交換は、前面横のレバーを解除してビューレンズとテイクレンズの二本セットになったレンズユニット丸ごと付け替えるようになっていて、フィルムが感光しないように、確か遮光板が降りてくるようになっていたと記憶しています。
交換レンズと共に持ち出すと結構な重量でしたけど、若かったので平気だったのですな。何しろ初めての中判カメラ、現像上がりのフィルムを見て、大きさに、描写の細密さに一々感動してました。今でも中古カメラ屋さんで見かけるとついつい足が止まります。
マミヤのCシリーズはロングセラーカメラだったのでたくさんの機種があって、今でもきれいな物を結構見かけますな、レンズも手頃な値段で並んでいます。二眼レフを楽しむとなると今時だとローライという事になるのでしょうが、交換レンズも楽しむのなら唯一無二の選択肢。マミヤらしい質実剛健さ溢れる二眼レフ、ローライより遙かにお安く買えますしね。本気の二眼レフ入門にオススメしたい一台です。

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カメラそのものの写真は無いので検索していただければと思います、今回の写真は2002年に撮ったものでした。上の写真は70年代アンティークのお店、下の写真は明石にある有名なうどん屋「麦きりトクオカ」さん。最初、入口のイラストを見てバーか何かかと思いました。ここのうどんはスゴク美味しいです、オススメ。JR土山駅から北へ歩いた所にあります。

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2017年1月 7日 (土)

ブロニカS2の思い出。

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ギリギリガッコン、グワッシャン。ブロニカS2使いの方なら、これだけで分かるはず。フィルム巻き上げとシャッターの音ですね。
もうね、このカメラぐらい「私は写真を撮っています」ってのを主張してくれるのはないかと。人混みで撮っていると、必ず何人か振り返りますな、商店街で撮っていたときは、みんな見ていくので、違う意味で楽しかったですよ。お店のおじさんに声をかけられたりしました。(笑)
で、音も派手なら見た目も派手。ピカピカのステンレスボディーというだけでもちょっとよそとは違うのに、デザインがいいからより格好良く見えるという。50年代のアメ車のような雰囲気を感じますって以前書いておりますけどね、とにかく今まで使ったカメラの中では一番のスーパースターでした。
交換レンズに予備のフィルムマガジンでカメラバッグはいっぱいいっぱいになりましたけど。全身金属の塊っていうようなカメラなので、持つとずっしり、一日首に掛けているとオジサンぐったり。撮る者の気力と体力も問われる、色んな意味でハーゲンダッツのアイスのような濃厚なカメラでした。(笑)
「プアマンズハッセル」だとか「ボロニカ」なんて悪口もあったようですが、使った事が無い人ほど知りもしないで言っているような気がします。使った事のある人はそんな事言わないと思いますね。素晴らしさに黙り込んでしまうことはありましたけどね。

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独創的な機構がぎっしり詰まったボディーもそうですが、ブロニカが幸せだったのはニコンにレンズを供給してもらえた事だと思いますね。あの頃はニッコールが付いているカメラは同じシリーズの中でもお高いランクでしたから。
ニコンFが売れて、それ用のレンズ供給で手が回らなくなってからは、自社開発のゼンザノンレンズが出てきますが、それまではニッコールレンズがずらりラインナップされてましたな。中判カメラでニッコールが使えるというのはブロニカにとって大きなアドバンテージ、レンズ専業メーカーのものや、カール・ツァイス・イエナのMC80mm F2.8なんてのも出てましたね。実物にお目にかかったことはありませんでしたけど。(笑)
持ってたレンズにコムラーのSUPER-KOMURA 50mm F3.5というのがありました、同じ焦点距離のNIKKOR-H 50mm F3.5と撮り比べなんかして遊んでましたな、全く同じものを撮ってみて、描写はどうよってな事をやってたわけで。おバカでした。(笑)

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ブロニカのシリーズの中でS2は、いろんな所を見直されたいわば完成形、使い勝手は一番かと。ロングセラーカメラだったので、レンズもアクセサリー類もまだまだたくさんお手ごろ価格で見つかりますね。
アクセサリーの中でオススメなのは野外ルーペ、Zの文字の付いたファインダーカバーと付け替えて使うものですが、横からの光が入らないのでピント合わせが格段に楽になります。5倍のルーペが仕込んであるので拡大して見れますしね、視度補正も付いてて、ライトボックスで現像上がりのフィルムをチェックするときにも使えます。付けると見た目が不細工になりますが、実用としてはイチオシ。このファインダーを覗いてお辞儀する格好で名作をモノにして頂きたいと思うのですね。

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縁あって再就職、今は北の大地で活躍して頂いているブロニカS2、世界中探しても比べる相手のいないカメラ史に残る名カメラ、思い出はたくさんの写真と、あのシャッター音と共にオジサンの記憶に深く刻まれておりますよ。

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写真上から、1枚目SUPER-KOMURA 50mm F3.5、2枚目NIKKOR-H 50mm F3.5、3枚目と4枚目の廃墟の壁写真は上がNIKKOR-H 50mm F3.5、下がSUPER-KOMURA 50mm F3.5で撮り比べをしたもの。微妙な差があります。野外ルーペの写真は当時のポケットサイズのカタログから。こういう形のものです。最後5枚目はNIKKOR-P 7.5cm F2.8、ブロニカ定番の標準レンズ、実にシャープですな。

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2016年9月 3日 (土)

人物写真は礼儀正しく二眼レフで。

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礼儀作法って大切ですな、若造の頃はそんなことも知らないおバカでしたけどね、世の中にもまれて、それなりの歳になりますと、物事の本質より、そういうことの方が実は大切だったりするということが分かるようになりました。
何かをお願いするときも、「それじゃ~ヨロシク~」って頼むのと、きちんと頭を下げて「ご無理申し上げますが、何とぞ宜しくお願いいたします。」って頼むのとでは全く違います。
受ける方も、きちんと頼まれたのだから、ちゃんと対応してあげなくてはならないって思って下さいますからね。
頭を下げるって大切、オジサンはお仕事のいろんな場面で頭を下げておりますよ。おかげで後頭部がすり切れて、すっかり寂しい頭髪事情でありますが。(笑)

二眼レフという種類のカメラがあります。縦長の四角いボディーの上下に二つレンズが付いたカメラ。今時の若い人に見せると、ほぼ間違いなくレトロでカッコいいという反応が返ってきますな。カメラのカタチとしては他のカメラとずいぶん印象が違うところがそう思わせるのでしょうか。
使うときには、上からファインダーを覗きます。つまり、お辞儀の姿勢がそのままカメラを構える姿勢、写真を撮るときには必ず頭を下げるのが基本姿勢という礼儀正しいカメラ。(笑)
中判一眼レフのウエストレベルファインダーも上から覗くタイプだぞって声もあるでしょうが、違うのですな、撮られてみると分かるのですが、一眼レフはレンズが一つ、どうしてもレンズに見つめられている感があるのですが、二眼レフはレンズが二つなのでその感覚をあまり感じないのですな。
オジサンの経験上ですが、人物を撮るときに二眼レフの方が「普段着のあなた」が写るような気がします。過去に撮った人物写真を見てみると、二眼レフを使い出してからコレで撮ったものが実に多いという。仕事場に持って行って、上司を撮ったりしてたこともありました。一眼レフだとカメラを向けると「何撮っとんねん」なのに、二眼レフだとちょっとおどけたポーズなんか決めてくれたりしましたね。
写真を撮る行為って、ある意味暴力的なところがありますのでね、きちんと頭を下げる姿勢が撮る姿勢な二眼レフは人物写真に向くかと。
ただ二眼レフは使い方に癖があります。ファインダーが左右逆像なので慣れるまで反対方向にカメラを向けてしまいやすいのですな、まるでファインダーを覗きながら「アッチ向いてホイ」をやっているようなマヌケなことにまず間違いなくなりますね。(笑)
左右に気を取られて、水平に構えるのも疎かになりがち、最初の内は斜めにゆがんだグダグダ写真を連発してしまいます。大きくて見やすいファインダーなのでフレーミングに神経使ってしまって、一本撮り終えるとさわやかな爽快感なのも楽しいところ。速写にはあまり向きませんな、だけど撮影のリズムは取りやすい。
気を付けなくてはならないのは近接撮影でのパララックス、上のレンズで見て、下のレンズで撮影するという構造上、近距離になるほど、見てるものと写るもののズレが出てくるわけで、ちゃんとフレーミングしたのに、できあがった写真を見たら肝心なところが切れてたりなんて事になりますのでね。
そうそう、行きつけの喫茶店や酒場で常連さんを撮ったりもしてましたな、シャッター音が小さいので気付かれないし、お辞儀して構えるので目立ちませんな、一眼レフと違って、撮った瞬間ファインダーが真っ暗にならないのもいいところ。人の表情を撮るときには結構重要だったりします。もちろんちゃんとお断りして撮らせてもらってましたけどね。皆さん自然体で笑顔が素敵な写真が撮れました。
人にカメラを向けるってなかなかムズカシイ事なのですが、二眼レフだとなんだか敷居が低くなったような気がします、持って出ると人を撮りたくなるカメラ、二眼レフで人物写真を楽しむってのはいかがでしょうか。

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2016年6月 4日 (土)

今朝は二眼レフな気分…、ミノルタオートコードで。

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近頃、朝目覚めると、少しばかり二眼レフな気分なアタシ、ミノルタオートコードを下げて、朝の散歩を楽しんだ後は、街角のカフェテラスで、カフェオーレをいただきながら、みなさんへこれを書いています…。
ボンジュール、ご機嫌いかが?フランソワーズ・よもかめです。
ミノルタオートコードって朝の気分にぴったりなのね、なんて言えばいいのかしら、流れるような操作で、颯爽と撮り歩けるところかな。
ローライ?ああ、あのお高くとまっているカメラね、使わないわ、アタシは日本のカメラが好きなの。
手に馴染むって言うのかしら、そりゃ外国のカメラともお付き合いしたことはあるわよ、でもね、うまく言えないけど、う~んハンサムすぎるのね、今考えると若気の至りだったわ、相手に振り回されてる自分に酔っていたのかしら。ふふふ。
わがままで、気むずかしいカメラも嫌い、若いときはそれも良かったのよ、そんなところがカッコいいなんて本気で思っていたおバカさん。
思い返せば、いろんなカメラとお付き合いしたわ、二股三股なんて当たり前。毎日その日の気分で取っ替え引っ替え、アタシのわがままを分かってくれないカメラとはすぐにサヨナラ、未練なんて無かったわ、代わりはいっぱい居るのですもの。
冷たい人?そうだったかもしれないわね、でもね、ひとこと言わせてちょうだい、せっかく連れ出してあげたのに、素敵な写真が撮れないカメラなんてただのガラクタ。そんなのアタシすればもうカメラじゃないのよ、だから「Good-bye forever」ふふ。
無茶な遊びもいっぱいしたわ、ヤケドしなかったのが奇跡なぐらい。カメラも大変じゃなかったかしら、こんなアタシに見初められちゃって。(笑)
そうね、面白味はなくても、まじめで働き者のカメラが今の気分。アタシも歳を取ったって事かしら。
だから今朝はミノルタオートコードを持って出たの。
明るいファインダーは景色を見た目以上に素敵に見せてくれるし、振り子式のピントレバーは、とっても使いやすいの。クランク式の巻き上げもリズム感があって撮っていて気分がいいのよ、なんだか楽しくなってくるのね。下げて歩いていると目立つのもいいわ、人に見られるって素敵じゃない?
すれ違う人たちが振り返っているのが背中で分かるのよ、なんだかウキウキしてくるわ。
でね、出来上がった写真もとっても素敵、眺めながらうっとりしてしまうわ、アタシって才能あるのかしらって。
思わずカメラを抱きしめちゃったりして、ふふふ。アタシって、どうしようもないおバカさんね。
優等生過ぎて、最初はお付き合いしにくいのかなって思ってたミノルタオートコードなのね、でも全然そうじゃなかったのよ。今は一緒に歩くのがとっても「シ・ア・ワ・セ」。

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もうね、いきなり頭の中に「今朝は二眼レフな気分」ってフレーズが浮かんじゃいましてね、これ何とか面白くしないとって思って書いてみたのですけどね。
ちょっとアンニュイな感じで、パリのカフェテラスで女流作家が手紙を書いてるみたいにミノルタオートコードのことを書いてみようかと。
「50も過ぎて、オッサン頭ん中、虫湧いとんかい。」って言われそうですが、ウケるか、はずすか微妙なところ、二度と訪問してくれなくなる恐れもありますな。それでもオジサンは面白そうならやってしまえなネイティブ関西人。昭和の古漬けオジサンの文章で、みなさん釘付けにしないとね。(笑)
ミノルタオートコードは良いカメラだっていろんなブログで書かれてますからね、よそとは切り口を変えて面白くしませんと……。

そういうわけで、コメントお待ちしているわ、それではみなさん、ごきげんよう。(微笑み)

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2016年4月24日 (日)

防湿庫の親分、ブロニカS2(ZENZABRONICA S2)

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我が家の防湿庫にはカメラがみっちり詰まっています。取り出す順番を間違えると元通りに収まらないぐらい。まるで満員電車みたいな有様なのですな。はみ出したカメラを目に付く所に置いておくと、何かと家庭不和の原因になりかねませんのでね、意地でも収めてしまわなくてはならないのですよ。
ま、それも限界に来ているわけで、これ以上カメラを増やすわけに行かなくなってきているのですな。ハーフサイズや35ミリの小さなカメラはまだ何とでもなります。中判もスプリングカメラは収納しやすい。二眼レフも意外とお行儀良く並んでくれます。ところがこの中で一番場所を取ってデカイ面しているのがブロニカS2、6×6判の一眼レフ。ボディーもデカけりゃ交換レンズもデカイ、防湿庫の親分。
このカメラが退いてくれればガッサリ場所が空くので、あと何台カメラを増やしても大丈夫かなんて考えると良くないのですな。親分としてカメラオジサンのイケナイ購買意欲に睨みを利かせてもらわないとなりません。というわけで場所を取るけどあえて外さずに防湿庫に居てもらってますよ。
防湿庫でも存在感がありますが、カメラとしての存在感も半端じゃないのがこのカメラを好きになってしまった理由なのですな。ルーツは1959年発売のブロニカD、当時ライターやタバコケース、コンパクトの製造販売で成功していた吉野善三郎さんが、8年の歳月と当時の金額で1億円余りの私財を投じて開発した夢のカメラ。日本でこんなカメラが本当に作れたのっていうぐらい尖ったカメラでした。当時のキャッチコピーが「カメラのロールスロイス」。名門ハッセルブラッドから真似したってイチャモン付けられましたが、独創性の固まりみたいな内部機構に真似してませんでしたってイチャモン取り下げたという逸話も。
夢の実現のためにあまりにも懲りすぎたD型を見直して、1961年に発売されたのがS型。より実用本位に完成度を高めプロアマを問わず愛用されて名声を不動のものにしたモデル。D型、S型の良いところは残して、抜本的に見直したのが1965年発売の完成形といわれるS2型なのですな。
D型の流れを汲むステンレスのボディは50年代のアメ車を思わせるような美しさ、当初ニコンに作ってもらっていた交換レンズはシャープで抜群の写り、プロの愛用者も多くて動物写真家の吉野信さんはブロニカ使いで有名でした、ブロニカ本も出しておられますね、当然持ってますよ。(笑)
S型まではピント合わせをボディー側面のピントノブで行っていたのですが、S2型からはヘリコイドリングにレンズを装着する方式になったので、使い勝手と耐久性が向上、交換レンズのラインナップも充実しました。S2型はロングセラーカメラだったので、中古カメラ屋さんで見つけやすいのも良いところ、同じく交換レンズも。今となってはお値段もリーズナブルで、中判ましかくで一眼レフでなきゃという方には選択肢の一つかなと思いますね。

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オジサンは中判カメラも色々手を出しておりますが、撮っているときの高揚感はブロニカS2が一番なのでありますよ。操作の全てに写真を撮っている感がみなぎっているというか、撮影オーラでまくりの一台。
フィルム巻き上げ、シャッターチャージはギリギリ巻いてガッコンって感じ、シャッターを切るとグワッシャンってすごい音がします。境内で写真撮ったら鳩が飛んで逃げたという逸話も分かりますね。静かな場所で撮ったらみんな振り向きますよ、音を聞いただけでブロニカって分かります。
大きくて重たいカメラなのですが、撮り歩いているとだんだん気分が高揚してくる、ノリのいいカメラ。ほかのカメラは持って出ず、これだけで撮り歩くのがいいかと。予備のフィルムバックと野外ファインダーがあればなおさらリズム良く撮り歩けます。
一日使うとオジサン結構ヘトヘト。なのにいつもより充実しているという、帰ってサロンパス貼りながら、現像上がりが楽しみなカメラ。(笑)
ごついので、なかなか持ち出す機会が減りましたが、メンテナンスしながら空シャッター切っていると、また持ち出したくなるという。防湿庫で「たまには外に出さんかい」と睨んでいる親分カメラであります。(笑)

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2016年3月27日 (日)

リコーフレックスを忘れてはイケマセン。

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アメリカで若者がコーク片手にロックンロールを踊りまくり、テールフィンやフロントマスコットが付いた派手なアメ車がブイブイ走り回ってた1950年代、日本では二眼レフカメラのブームでした、地味ですね。(笑)
火付け役となったのは写りの良さと大衆価格で一世を風靡したリコーフレックス。第二次大戦後、カメラ業界は復興が早かった産業でした。空襲の被害の無かった長野県に工場のあったメーカーはストックしていた部品を使っていち早くカメラの製造に乗り出します。進駐軍相手や輸出による外貨獲得もありましたしね。
カメラ産業が活況になって、戦後復興が進むと、当然大衆もカメラを持つことが夢になります。ただ、まだカメラは高嶺の花、そうそう誰もが買えるものではなかったのですな。そこにあっと驚く大衆価格で登場したのがリコーフレックスなわけで。当時二眼レフは2~3万円ぐらいしていたところに6,800円という、業界ビックリのぶっちぎり出血価格で発売。買い求める人でてんやわんやの大騒ぎになった、日本のカメラ史に残る名カメラ。
大衆へのカメラ普及に一役買ったことはいうまでもありません。初めて大量生産されたカメラとしても知られています。そのおかげで今でもたくさん残っているのですけどね。並み居る二眼レフに比べるとチープな印象ですが、これも低価格を実現するための工夫と思えば、なるほどと納得する部分。
二眼レフのボディーはダイカストが一般的なところ、板金ボディー仕上げ。鉄板曲げて箱型を作るほうが安く大量に作れますからね。おかげでレンズの付いた前板が重くてバランスはちょっと悪いですが、全体重量が軽いので負担にはなりません。レンズは3枚玉ですが、定評のある富岡光学製。安くても良く写るカメラとしての評価はそのあたりにもあったのかもしれませんな。

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フィルムは中枠を取り出して装填、戻して巻き上げていく方式。ペラペラの板金ボディーがよく分かります。

オジサンが持っているのは、1954年発売のⅦ(7)型。一時気に入ってしまって何台か持っていたのですが、二眼レフに興味のある友人に譲ったりして今はこれだけ。ま、使い勝手はどれも似たり寄ったりだったので一台あればもういいかと。(笑)
写真を撮るための最低限の装備しかないので、操作感もチープですが、そこはさすがに一世を風靡したカメラだけのことはあります、ホント良く写る。晴れの日の屋外だと絞り込めるのでなおさら、いい意味で期待を裏切ってくれるので、中古カメラ屋さんで程度のいいものを見つけると、ついもう一台ってことになってしまったのですな。値段も安いですしね。
安さと写りの良さで独走状態だったリコーフレックス、Ⅶ(7)型はバリエーションも多く、完成の域に達しているモデルでしたが、同じ頃ヤシカからダイカストボディーの低価格二眼レフが発売されたりして、うかうかとしてられなかったのですな。さらに低価格のリコーフレックスホリデイやダイカストボディーのリコーフレックスダイヤなどを発売しますが、時代は二眼レフから35ミリカメラへと移り変わって二眼レフのブームは下火になっていきます。
たくさんの人に写真を撮る楽しみを与えてくれた名カメラ、初めて手にしたカメラがリコーフレックスだった人も多いはず、このカメラを忘れてはイケマセンな。

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2015年6月11日 (木)

久々にミノルタオートコード3型

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少し前に書き忘れていたミノルタオートコードのことを書いたが、ここしばらくスプリングカメラに押されて持ち出し率の低かった二眼レフ、ミノルタオートコード3型をお供に街歩きをしてみた。
当然デジタル一眼レフも持って出たが、ほとんど使わずじまい、スプリングカメラとは違う使い勝手を楽しむ。撮るたびにお辞儀をしてファインダーを覗くスタイルがなんとも写真を撮っている感があってこれは実に楽しい。
二眼レフを使うのなら現役のローライフレックスをという声も聞こえそうだが、残念ながらそのようなお高いカメラを買うお金などないし、今のところ興味もないしで使ってみたいという気にもならない、キホン国産中心主義なので。

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持っているミノルタオートコード3型は、たぶんワンオーナーではないかと思われるほど程度のいいきれいな状態の中古だった。
数年前、長田で持ち帰りのお好焼を買って帰ろうとした時、待っている間にたまたま隣にあったカメラ屋さんを覗いたら棚に飾ってあったものである。数だけは多いが中古カメラにリーズナブルな値段をつけている店ではないので、いつも眺めるだけのお店だったのだが、なぜか思いのほかそそる価格で並んでいたのを見せてもらったのが運のつき。
頭の中で、使っていないあれと、あれを下取りに出せば何とかなるじゃないかという計算が瞬時にできて、次回取り置きということに相成った。
実はその時点でミノルタコードとオートコードをすでに持っていたのだが、とても気に入っていて、いつかはその最終型で最高峰といわれるオートコード3型をと思いつつ探していたのだが、なかなか巡り会わなかったのだ。
国産二眼レフの名機である、出会ったのが運命というものだ。何とかするのが当然だろう。「これはお買い得でっせ」店主の言葉を聞くまでもない、こちらもカメラ素人ではないのだ、見ればわかる。
かくしてミノルタ二眼レフが三台になってしまった、が、コレでいいのだ。クランク巻上に振り子式ピントノブは三台とも共通。だから使いやすい。

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