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2019年9月 7日 (土)

押すだけカンタン中判カメラ、フジペットEE

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デジタルの前、写真はカメラにフィルムを入れて撮るものでした。主流だったフィルムは、パトローネと呼ばれるカートリッジのようなケースに入った35ミリフィルム。フィルムって言われて思い浮かべるのはこれだと思います。
写真とカメラの歴史を振り返ると、35ミリフィルムが主役の座に躍り出たのは、フィルムの質が良くなって、それを使う小型カメラも高性能になり、庶民でも手の届くものが出て来たからだと思います。
それ以前は中判カメラと呼ばれる二眼レフや、スプリングカメラが主流でした、120フィルムと呼ばれる大きなロールフィルムを使うカメラ。35ミリカメラが主流になると、中判カメラはその大きなフィルムサイズを生かしてスタジオやプロカメラマン、画質にこだわるハイアマチュアに支持されるようになったわけで。
35ミリカメラ以前の中判カメラの時代には、実にたくさんのメーカーからカメラが発売されてました。特に二眼レフやスプリングカメラは構造が単純なので作りやすかったというのもあったでしょうな。当然ながらカメラ任せのオートなんてありません。シャッタースピードも絞りも自分で決めて撮るのが普通。
そんな時代、1957年に富士フィルムさんから子供でも扱える簡単操作のフジペットというカメラ発売されました。シャッターは1/50秒だけ、絞りはF11、F16、F22をお天気マークから選ぶという、カメラの知識がなくても写真が撮れる画期的なカメラでした。その後1959年には、主流になりつつあった35ミリフィルムを使うフジペット35が発売。このカメラに関しては、とても子供向けとは思えない写りの良さに感動して、何度か記事にしておりますので見ていただければと。(笑)
小型カメラの普及とともに、シャッターを押すだけで誰でも簡単に、きれいな写真が撮れる理想のカメラを目指して、特に失敗の多かった露出の自動化に各社取り組んでいた時代、初代フジペットに自動露出を組み込んだフジペットEEが1961年に発売されました。今回取り上げたのはこのカメラです。
ボディー前面の受光部分に光が当たると、その電気でメーターの針が振れ、針の延長上に付けられた、水滴型のスリットの空いた金属板が連動して振れ、絞りを調節するという実にシンプルな仕組み、ファインダー内に針が見えていれば露出はOK、見えてなければ露出範囲外なので撮らないでねって事。

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シャッターは1/60秒だけ、FUJINAR-S 70mm F11という単玉レンズが付いてます、35ミリ換算で38mmなので使い勝手はいいですな。固定焦点なのでピント合わせもナシ、取扱説明書には2mから無限遠までピントが合いますと書いてありますけど、3〜5mぐらいが一番シャープな気がします。

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使い方は背面の赤い窓を見ながら上面のダイヤルをグリグリ回してフィルムを巻き上げたら、あとは構図を決めてシャッター切るだけの超簡単カメラ、使い勝手はまるで「写ルンです」と言い切ってもいいかと。(笑)
中判カメラでここまで簡単操作なのは他に思い当たりませんな。晴れた日の屋外なら露出は問題ナシ、単玉レンズだけど思った以上によく写りますしね。見た目はトイカメラっぽいですけど、中身は真面目な優等生カメラ、トイカメラの写りとは別物ですよ。
子供向けカメラとはいえ、フィルムメーカーの作るカメラにハズレ無しな一台。手軽に中判を楽しむのにちょっと面白いカメラだと思いますな。

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