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2018年6月23日 (土)

Velviaをフィルムとフィルムシミュレーションで。

富士フイルムさんのデジタルカメラに搭載されているフィルムシミュレーション、よく使っているリバーサルフィルムのVelviaが選べるようになってます。実際どうなのよって事でキヤノンEOSと撮り比べた記事を以前書きましたけど、きわめてフィルム寄りな色合いという印象を持ちました。ならばフィルムのVelviaとフィルムシミュレーションのVelviaを比べてみたらどうなのよって思ったわけで。で、早速やってみました。
フィルムカメラはCanon NewF-1、デジタルカメラはX-T20+マウントアダプター。レンズを同じにしなくては正しく評価できないので使い慣れたキヤノンNewFD24mmF2.8をチョイス。面倒くさいですけどレンズを付け替えながら撮りました。
X-T20の設定は色空間をAdobe RGB、フィルムシミュレーションをVelviaにして、ホワイトバランスはお日様アイコンの晴天の屋外用に、実際晴天でしたのでね。露出は露出計で測った値をマニュアルでセット、どちらのカメラも全く同じ値で撮りました。
で、ちょっとややこしい話。現像上がりのフィルムをデジタル化するのにEOSにEF100mmF2.8マクロで複写するわけですけど、せっかく条件を同じにして撮ったのに、複写に使ったカメラとレンズの色合いが反映されてしまっては元も子もないわけですな。
なのでフィルムの1コマ目に、その日の日差しの下でカラーチェッカーを写し込んでおいて、複写の際の色の偏りが無くなるようにそのコマを補正、そのパラメーターを複写した全てのコマに反映させれば、複写機材による色の偏りは無くせるわけで。
カラーチェッカーとはなんぞやという方のために少し説明。オジサンがお仕事で使っているものなのですけどね、グレースケール、RGB、CMY、肌色とその陰の色、自然界に存在する基本色が1枚のカードに並んでいるもの。カメラマンに撮影依頼をするときに、これを写し込んでもらっておけば、後で正確な色合わせが出来るのですな。

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グレタグマクベス社(今はエックスライト社に経営統合)のカラーチェッカーといえば業界の人は一発で分かるはず。お高いので個人では買えません、完全業務用。(笑)それを借りてきたわけで、なのでかなり正確に色の偏りは無くせたのではないかと思っておりますよ。
そんなこんなでややこしい手順を踏みつつ、撮ったものを比べてみたのが以下の写真です。35ミリフルサイズとAPS-Cなので同じレンズを使うと画角が変わります。同じぐらいの範囲になるように撮るときに前後したり、後でトリミングして両方の見た目を近づけています。

Film_vs_digi_029_blog フィルムの空の色ってやっぱりきれいですな、濁りが全然無い。これはデジタルでは無理なのでしょうかね。ま、このように横並びにしてしまうと差が歴然と分かってしまいますけど、単独で見ていたら多分わからないと思います。かなりいい線いっているのではないでしょうか。

Film_vs_digi_057_blogこの写真を見ていて思ったのですけどね、赤から褐色、茶色にかけての発色がかなり違うように感じましたな。ただ、被写体の材質にも影響受けるようで、ドアの色はフィルムのほうが鮮やかなのに、手前の看板の赤色はデジタルの方がハデハデなのですな。

Film_vs_digi_031_blog この写真だとドアの赤色はどちらも同じ感じに写っているのですけど、上のひさしや道路の舗装の色がかなり違います。日が傾いてきた時間帯だったのでその影響もあるかも。

Film_vs_digi_017_blog 撮った中で一番差があったのがこの写真です。白い壁の色に差が出ていますな。シャンデリアそのものの色や、その上の天井の色の影響をフィルムのほうが受けやすいのかなと思いました。

結論から言いますと、フィルムをがっつりシミュレーションしているかというと、そこまでは行かないけど、じゃあデジカメ画像なのかって言われると、フィルム寄りというか、撮るものによってはほぼフィルムなテイストを再現していると思いました。
人によっては「どこがフィルムどいや、全然違うやんけ」な意見もあるかと思いますけどね、フィルムと全く同じになるなんて最初から思ってませんし、ケミカルなフィルムと電気仕掛けの画像ですから、同じ風景画を油絵の具と色鉛筆で描くぐらい違ってて当然かと。
特定の色の発色傾向が違うところは当然ありますし、重箱の隅をつつき出すとキリがないのですけど、オジサンとしては逆にフィルムのVelviaってこんなに濃厚な発色のフィルムだったのだなと、改めて感じた次第。同じ露出で撮ってもややアンダーに感じる色乗りといいましょうか。
富士フイルムさんのフィルムシミュレーションは全体の傾向としてかなりイイ線行っていると思いましたし、カラー濃度やシャドウトーン、ハイライトトーンの設定をいじればまだまだフィルムテイストに近づけられるなと思いました。
富士フイルムさんからすれば、「オッサン、いらん事してくれるなよ」なガチ対決。(笑)いかがでしたでしょうか。

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コメント

探究力に頭がさがります。
わたしは最近、路上観察用にLumix GF9の一眼を買ったのですが
旧姓「松下電器」さんはライカさんと仲良しなので、マウントアダプターでライカのレンズが使えるんです。で・・・試したいけど先立つものが無し。しばし、貯金にはげみますが、やはりライカのレンズだ!と
言えるような差がでるもんでしょうかな?

投稿: ZASAやん | 2018年6月23日 (土) 07時17分

ZASAやん様、おはようございます。
う~む、難しい問題ですね。先立つものがあったとして、大枚はたいてレンズを買って試しても、これはたしかにライカだ!って言えるほどの差は無いと思います。(笑)マップカメラのレンタルで試してみるなんてのはいかがでしょう。

投稿: よもかめ亭主 | 2018年6月23日 (土) 09時50分

おはようございます。
フィルムシミュレーション..、ベルビア・偏光フィルター・白レンズが三種の神器だった私にはビビビッとくるアイテムです。T2(フジの)で今のところ撮って出しでやってますが肝心のモニター調整がややこしくて凝りだしちゃうと1時間ぐらいあっという間ですね。まあ昔の暗室作業も似たようなもんでしたからこれはこれで趣味なんだなあと!

投稿: 猫娘も変わったね! | 2018年6月23日 (土) 10時08分

猫娘も変わったね!様、おはようございます。
私もVelvia・PLフィルター・Lレンズでした。(笑)なのでベルビアのフィルムシミュレーション対決はどうしてもやってみたかったのですよ。参考になりましたでしょうか。

投稿: よもかめ亭主 | 2018年6月23日 (土) 11時08分

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