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2018年5月 6日 (日)

シャープでないオジサンのシャープネスの話。(笑)

4月29日に「ブログ写真の見え方に思う事」って記事を載せたとき、いつも楽しく拝見させていただいているブログ「らふ・ふぉと」のRie様から写真のシャープネスについてのコメントをいただきました。で、ちょいとばかりシャープな話を書いてみようかと。(笑)
もう昔話ですけど、デジタル一眼レフの普及で、プロカメラマンもフィルムからデジタルへと移行していった頃、仕事を頼んでいたカメラマンからよく相談を受けました。その中にデータ納品したら、クライアントからピントが甘いと指摘されたというのがありました。写真にシャープネスをかけずに納品していたみたい。プロですからピントを外すなんて事は無いのですけど、画面で見るとぼやっとした感じに見えるのですな。反対にシャープネスをかけすぎて使えないというのもありました。
それまでは現像上がりのフィルムを納品すれば終り、そこから先は印刷会社の製版部門がスキャニングして、印刷する紙の特性や使われる大きさに適切なシャープネスをかけて完成させていたのですな。ところがその部分をカメラマンがパソコンでやらなくてはならない時代になってしまったわけで、Photoshopを使えなくては仕事が来なくなるので皆さん必死でしたな。Adobeのセミナーに参加したとき、周りがカメラマンだらけだったのも懐かしい思い出です。(笑)

Usm_blog
で、お家で写真を楽しむ上でのシャープネスの話。今はプリンターで出すにせよブログに載せるにせよ、写真はデジタルデータである事が大前提の時代、フィルムで撮ってもスキャニングサービスでデジタル化してもらうか、自分で複写やスキャンしてパソコンで見られるようにしなくては先に進みません。デジカメやスマホのはすでにデータですけど、いずれにしても後で何らかの処理をすると思います。シャープネスもその一つなのですな。
通常この場合のシャープネスとはアンシャープマスク(USM)の事、Photoshopや画像処理ソフトをお使いなら見た事があると思います。元々は印刷製版でスキャニングの際、元画像とぼかした画像(アンシャープな画像)との差分を比較し、変化の大きな輪郭を強調するというものなのですけど、これがソフトの中に入っているわけで。
よくJPG画像は完成品なので過度の処理は画像の劣化につながると言われていたのも今は昔、高画素の画像を扱うのが当たり前の時代になって、このルールはもはやレガシー、JPGの仕様自体もずいぶん良くなってますからね。
それよりも撮った本人しか分からない本当はこうだったをほんの少しの画像処理でキチンと見せる事が大切だと思うのですな。シャープネスをかけるのもその一つ。レンズ本来の持ち味をツマビラカにするのにも知ってて損はないかと。(笑)

で、アンシャープマスクなのですけど、量、半径、しきい値の三つで構成されています。

・量は色の境目の輪郭をどれくらい強調するかの適用量、大きくすれば輪郭がくっきりします。性質として輪郭がくっきりしている部分に強く効果が出るので、例えば背景をぼかした写真だとピントの合っているところに効果が強く、ぼけた背景には弱く出ます。

・半径はどれくらいの範囲の輪郭を強調するかの設定。小さいと輪郭のみ、大きくすると画像全体が強調されます。

・しきい値は色差、濃度差に対してどれぐらいかけるかの設定、大きくすると差の大きな部分にしかかからなくなり、小さくすると全体にかかります。試しに数値を255まで上げてみると分かるのですけど、ほとんどシャープがかかってない状態になると思います。量と半径で調整後にノイズが出た場合や、輪郭を強調したいけど階調も残したい場合に微調整するのに使います。差がわずかな輪郭にもシャープをかけるために通常は0のままでOK。

オジサンの場合、量は100%以内、半径は1から1.5、しきい値は0を基本にしています。で、重要なのがアンシャープマスクをかけるときにはモニターで写真を100%表示かその倍の200%表示でやっていただきたい事。小さな50%表示や中途半端な66%表示だとプレビュー画面上で補間が効いてしまうので正しく判断できません。
オールドカメラやレンズで撮った写真の場合、周辺部と中心の画質に差があるので、オジサンは中心部のエッジの分かりやすい被写体を100%表示してシャープをかけています。街の写真を撮っているので、ビルの窓枠だとか看板の小さな文字だとかですね。
プレビューをオンオフしながらかかり具合を確認するのですけど、コツは控えめ、はっきりシャープを感じるところから少し戻す感じでかけています。ブログ掲載用にリサイズするときも、プリンターで出すときもこれぐらいが丁度かなと思っています。アンシャープマスクって魔法のスパイスなのですけどやりすぎは禁物。
それから一番最後にかけるようにしてください。色調補正や、画像修正、合成などの加工をした場合、それらが全部完了後、一番最後にシャープネスをかけて完成させるのが基本です。
もやもやが取れて写真が生き生きする効果絶大なアンシャープマスクのお話、長文お付き合いありがとうございました。(笑)

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コメント

よもかめ亭主様、おはようございます。
本を買ったものの、肝心のシャープネスの部分がわずか数行しか載ってなくて困っておりました。とても分かりやすくて参考になります!今日の記事を見ながら後で試してみますね。ありがとうございます(^^)

投稿: Rie | 2018年5月 6日 (日) 06時42分

Rie様、こんばんは。
書き出すとキリがないですね、ついつい長くなってしまいました。(笑)

投稿: よもかめ亭主 | 2018年5月 6日 (日) 19時33分

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